幸と不幸は紙二重 忍び寄る死の匂い
急いで書いたので短いです。ご容赦頂けたらとおもいます。
※前回言いそびれましたが、感想等ありましたらどんどんお願します。
「…何言ってんの?」
理沙は呆然とした。何なのこの人頭大丈夫かしらここから一番近い精神科ってどこだっけ?
直後、自分がそんな人に襲われている事に気付いて複雑な気分になった。
「…やれやれ、頭の弱い宿主だな。一から説明しないと分からないクチか?」
あんたに頭の事を言われたくないというように、理沙は言い返した。
「だいたい、散々人を追い回しといていきなり何なのよ。そういえばさっきの水柱ってどうやったの?」
「そのままさ。魔法、だよ。まあ僕の事はどうでもいいか。知りたいのは君の“中の人”の話だろう?」
「!!…そうよ。とっとと教えなさい」
青年は笑みを深めて、
「まあさっきも言ったけど、昔ヨーロッパでさかんに行われた“魔女狩り”…君も多少なりとは知っているはずだ。有名だからね」
「一般人が多数虐殺されたから…?」
「正解。まあ大多数は魔法のまの字も知らない一般人だったんだけど…じつは、本物の魔女もその中にいたのさ。どうだい?」
「…だから、なんだってのよ?」理沙は言い返した。「そりゃあ生き残りがいるとか言われたらちょっとビビるけど、もういないんでしょ?私の勝手な見解だけど」
それを聞くと青年はおかしそうに笑って、
「おいおい、それは生き残りに失礼なんじゃないか?なあ寄生虫」
「…なんだか、まだ生きてるような口ぶりね。あと寄生虫って誰よ私の友達の事を言ってるんだったら今ここでぶっとばすわよ」
ここまで聞けば、頭の悪い理沙でもだいたいの事情は分かる。青年は実は魔女たちの一族の生き残りで、その血が彼に魔法とやらを使わせているのだろう。あの水柱のせいで、魔法を疑う余地もない。
でもそれでは、理沙を襲う理由にはならないはずだ。
「…くっ、あははは!!友達?君の頭の中の寄生虫が、友達だって?」
青年が初めて、心から愉快そうに笑った。
「ははっ…いいね。友達か…面白い言い方をする。どうやら君は勘違いしていた様だけどね、」
そして青年は、
「さっき言った魔女の生き残りが僕の事だと、本当にそう思っているのかい?」
まぎれもない、
「生き残りというのも、半分間違っているけど…魔女は、君の頭の中にいる」
変えようのない、
「魔女狩りにより、魔女は男女関係なく全滅した。でもそれは肉体だけだ。命が絶える瞬間、彼らはひとつの魔法を起動した。…魂の、転生」
事実を、
「魂と肉体っていうのは波長のようなものがあって、それがシンクロしないと魂も肉体も朽ちてしまう。だから自分の魂と波長の合う肉体を見つけるまでさまよい…見つけたら、時間をかけて、」
口にした。
「乗っ取る」
つまり、ルーシィが殺された魔女で、しかし彼女は自分自身に魔法をかけ、波長の合う肉体……鈴代理沙を見つけ…乗っ取る最中だという。
「…そんなの…信じられるわけ、ないでしょう…」
「じゃあ聞いてみれば?君の友達とやらに」
「…!!」
思えば、ずっとルーシィは黙ったままだった。
「ルーシィ…なんで…?」
親しくしてくれて。
友達だと、思っていたのに。
…裏切られた…?
「…さて、もう十分絶望したよね、宿主?」
青年が数歩遠ざかって、
「良い夢を」
指をパチン、と鳴らす。
今までとは段違いの大きさの水柱が現れ、
一瞬で、理沙を飲み込んだ。
はっはっはー…もう二次創作が恋しくなってきたぜえ…
予想通りに執筆、投稿できない事ってザラにありますよね。もしかしたらまた新しい小説を書くやもしれません。
感想、(批評でも構いません)
お待ちしております。