34 スムーズな引っ越しなぞ存在しない
なんとか仮住まい先が決まりました。
次は引っ越し業者の手配です。
この時点ですでに、
明渡日まで4週間近くとなっていました。
実は転居先が確定していなくても、
おおよそのエリアを伝えることで
仮予約ができることは
引っ越し業者の方に確認済みではありました。
その場合はもちろん
確定後に見積もり金額は出しなおすことになりますが、
あちらが最も知りたいのは”荷物の総量”と
”現在の家と移動先にどの規模のトラックが止められるか”
とのことです。
なので先んじて日程を押さえておくことは
可能と言えば可能なのですが、
ちょうど繁忙期からは外れる時期だったこともあり
決まり次第での予約が可能と言われていたのです。
これが引っ越しのトップシーズンである3月や4月なら
数カ月も前から予約しなくてはなりませんので
不幸中の幸いといったところです。
引っ越し会社は思ったよりたくさんありました。
さっそくスーモの”相見積もり”
というので申し込みました。
現住所と新住所、人数、家具の種類や個数を入力します。
するとその後、各引っ越し業者の方から連絡が来て
家に来るか、オンラインで見積もり、となるのです。
オンライン見積もりは、
lineでつながったまま、
スマホを持って室内を歩き回ることになります。
「テレビを映して下さい」
などの指示を受けながら、
持っていく予定の大型家具を
通話先の引っ越し業者さんにみせるのです。
家を片付ける必要も、
見せたくないもの隠す必要もないのでラクなのですが
どうしても見積もりが多めになるのか、
出された額は大きいものでした。
家に訪れて見積もりを出すタイプは
(大手はたいだいそうです)
来訪の日時を電話で決めた後、
営業担当の方がカタログとともにやってきます。
うちに来て見積もるタイプの引っ越し業者さんは
家じゅうの持っていく荷物を確認した後、
30分くらいの時間をかけて
プレゼンしていきました。
「今この業界は様々なトラブルを抱えているんです」
とのことで、タイミーなどの働き手が増えていて
碌に研修も受けないまま作業をさせている業者があるそうです。
また、明らかに作業員が破損した場合でも
その現場を依頼者が押さえない限り
補償の対象外になり泣き寝入りすることになる、などなど
引越を控える身としては
ホラー話を聞かさせるような気持ちでした。
私は全て保留し、見積書だけ出していただき
夫と相談することにしました。
その結果、金額的には大差ないのですが、
やはり細かなサービス内容が異なってくることと
第一希望の日に決められる、ということで
大手引っ越し業者にお願いすることになりました。
さあ、あんなに待ち望んだ引っ越しが始まります。
(ただし行き先は仮住まいですが……)
物件が決まらないと悩んでいた日々、
あらかじめ引っ越しについては調べまくっていました。
荷造りの手順や梱包方法、
各種必要な手続きなど、
簡単なスケジュール表を作っておいたのです。
申し込み後、なる早で段ボールを持ってきていただき
さっそく本やCDなどから詰め始めました。
まずは装飾品や滅多に使わないものから
荷造りするのが引っ越し梱包の定石です。
なお、段ボールは規定はないので
家にあるものでも大丈夫です。
(ただし回収の対象外だそうです)
またスーツケースに詰めたり、
洋服ダンスなどは詰めたままでも大丈夫とのことでした。
ただし文具や本など重たく、
崩れる可能性のあるものはNGです。
どんどん出来るものから箱詰めし、
廊下や部屋の空いたスペースに積まれていきます。
ただ、行き先はあくまでも仮住まいなので、
これらの段ボールは未開封のまま保存されることになります。
しかし全然スケジュール通りにはいきません。
別に本や漫画をついうっかり読み込んだり
思い出に浸っていたわけではありません。
ただ品物を段ボールに詰めれば良いわけではないからです。
”いるか、いらないか”に始まり
”どのように包むか””どの段ボールに分類するか”
ひいては”新居のどこに置くか”などを考えながら
作業を進めることになるのです。
最大の注意点と言うか、失敗談としては
「ゴミが最後まで大量に出てしまった」
ということでした。
うちは取り壊し予定で、売買契約の中に
”不用品は置いていってもいいよ”と
気前の良い文言が含まれていたのですが
”常識の範囲にしておこう”と考え、
出来る限りは自分で捨てておくことにしたのです。
しかも物件が決まらない日々の中、
出来る限り不用品を見つけては捨てていたのですが。
私以外の家族があまりにも見通しが甘くて
子どもたちなどは何度言っても
「えー、別に捨てるものなんてないよ」
なんて言っていたのですが、
実際に荷造りを始めると、
出るわ出るわ、そりゃもうゴミ袋がいっぱいになるほどでした。
自治体にもよりますが、
基本的に一般家庭が一回に出して良い量は決まっています。
それを過ぎないようにするのに、
細心の注意が必要となりました。
実際に詰め始めないと、
出てくるゴミの量は分からないものです。
(特に粗大ごみは予約が必要です)
なお、箱には中身と行き先を書くのですが
(子どもの服、2階洋室、などといった感じ)
これはなるべく詳しく、正確に書きましょう。
適当なことを雑に書いていた段ボールは
現地にて間違いなく迷子になり、
それを探すために
いろんな段ボールを開封するはめになりました。
そんなわけで、引っ越し当日までの
慌ただしく騒々しい日々を
過ごしていったのです。




