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私が政治家になって、改革してやる  作者: 美空


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19/29

議論

私はマイクを握った。


「私は最近まで、幼稚園の先生として働いていました。」


議場は静まり返った。


「労働環境はとても厳しく、何度も辞めようと思いました。

それでも、子どもたちの笑顔を見ると頑張れたんです。」


私はゆっくり続けた。


「でも、今の政策のままでは、現場は限界です。

このままでは、保育士や幼稚園の先生になりたい人が減り、

待機児童は増えていきます。」


その時、別の議員が手を挙げた。


「これからはAIがあります。

AIを活用すれば問題は解決するのではないでしょうか。」


私は首を横に振った。


「AIにはできないことがあります。」


議場が少しざわついた。


「子どもには、人の温かさが必要です。

泣いたときに寄り添うこと。

不安なときに手を握ること。」


私は続けた。


「それは、人間にしかできません。」


その議員は言った。


「では、どうすればいいのですか?」


私ははっきり答えた。


「賃金を上げるしかありません。」


別の議員がすぐに言った。


「しかし、それでは保護者の負担が増えます。」


「税金で賄えばいいと思います。」


私はそう言った。


すると議場のどこかから声が上がった。


「それは無理です。」


「なぜですか?」


私は思わず声を強くした。


「今の環境では、幼稚園の先生も保育士も潰れてしまいます。」


少しの沈黙のあと、議長が言った。


「他にも議題があります。

この話はここまでとします。」


ガベルの音が響いた。


議論は、そこで終わった。


私は席に座りながら思った。


(まだ、何も変わっていない)


でも――


諦めるつもりはなかった。


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