表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/41

学園生活編 ④

「シエル先生! ここはどうしたらいいのでしょうか!」

「僕は先生じゃない。それでそこはこの式をこうして・・・どう?わかった?」

「おぉ、本当に出来た! ありがとう!」

「また躓いたら聞いてね」

「シエルくん、僕にもお願い」

「はいよ〜。どれが分からない?」

「この構造式がどうなってるのかが分からなくて」

「あ〜確かにそれは分からなくなりがちだよね! それはこの式をこう使って・・・それでこうなるんだけど、分かる?」

「ありがとう! シエルくんの教え方すごいわかりやすいよ!」

「シエル! 私にも!」

「オーケー」


最近はいつもの4人でいつも集まってこうして勉強をしている。みんなも飲み込みがすごく早くてどんどん上達していく。いや、1人ちょっと微妙な奴も居るけれどもそれでも最初に比べたら全然出来るようになったと思う。


「シエルくんありがとう! これで明日の魔法実技の試験合格できそうだよ!」

「僕もなんとか合格できそうな感じ!」

「私は余裕でいけそうね!」

「あぁ。皆すごい必死に勉強してたし不合格ってことはないと思うよ。でも気は抜いちゃダメだよ? ちょっとした気の緩みで暴走なんかしたら目も当てられないからね」

「わかってますよぉ! 僕だってバカじゃあ無いんですから!」


お前が一番心配なんだよ


「あっはは! マルキス! あんたが1番危なっかしいんだから気をつけなよ!」

「そうだよね。マルキスくんが1番危なかっかしいよね」

「えぇ!? 皆そんな風に思ってたの!?」

「そりゃマルキス。お前1番覚えるの遅かったからな・・・とはいえお前も調子に乗りすぎなければ合格は余裕だろうね」

「まぁでもなんだかんだ言ってシエルくんのお陰だよね」

「間違いないわね! シエルが居てくれなかったら私たち合格できたかどうかも怪しいわ」

「そうだねぇ。シエルは勉強は出来るもんねぇ」


おい。勉強はってなんだ。勉強はって。


「とにかく今日は早く帰って寝た方がいいよ。睡眠不足も魔力操作に大きく影響するらしいからね。万全な体勢で確実にみんなで合格しよう!」

「「おぉー!」」


そうしてその日は解散した。僕は自分の合格を疑ってない。兄様に不合格の報告なんて出来ないしね。兄様は今、学園の長期遠征のせいでしばらく会えてないしなぁ。3年目から始まる長期遠征、僕はこの時までに更に強くならないと。いつまでも兄様の後ろは着いて行けないしね! いつかは必ず兄様を超えないと!


〜〜〜〜〜〜


そして試験当日。僕はなんてことないけども


「あっがががシエルくんっおっおはおはよう!」

「マルキスくんおッ落ち落ち着いて!」

「アルスも大分緊張しっしてしてるんじゃ無くてかしら?」

「・・・お前ら緊張しすぎでしょ」

「「緊張してないし(わよ)!」」

「息ピッタリじゃねぇか仲良しかよ」

「「それは悪いことじゃない!」」

「おうおう妬けちまうなぁ。まぁ何はともあれそんなガチガチに緊張しなくていいだろ。大丈夫だ、僕が保証するよ。皆頑張って勉強もしてたからね!」


これは本当だよ。この3人めちゃくちゃ頑張ってたし、それを近くで見てたからわかる。皆めちゃくちゃセンスもある。全員合格できるはずだ。


「よぉし皆席に着け〜。知ってると思うけど今日は魔法実技試験だぞ〜。このあと別館に移動してそれぞれ試験を行う。もちろん不正は禁止だぞ、不正が発覚すると最悪退学まで有り得るからな! 気をつけるんだぞ」


魔法実技試験での不正ってどうやるんだろうね・・・魔法陣の持ち込みは許可されてるわけだしなぁ・・・あー、確かドレイン系の魔法の中に記憶の抜き取りみたいなのってあったっけ? あれなら不正になるのかな?


「そうしたらもう少ししたら移動を開始するぞ〜それまで復習をしっかりしておくんだぞ! 移動開始の時にまた来るからなぁ〜!」


よし、僕も少し復習をば・・・すげぇ視線を感じるんだけど・・・


「どうしたんだお前ら」

「いや・・・シエルくんは余裕そうだなって」

「シエルは落ちないんだろうなぁって」

「あんたは失敗なんてしないんだろうねって」

「いやいや、お前らも絶対大丈夫だって」

「「それでも不安だよ!」」


こいつらいつの間にこんなに仲良くなったんだ? 純粋に羨ましいわ


「大丈夫だって! なんたって僕が君たちの勉強見てたんだから! 絶ッ対大丈夫だから! 安心しろって! な?」

「シエルがそこまで言うなら」

「シエルくんがそこまで言ってくれるなら」

「あんたがそこまでいうなら」

「そうだ! 大丈夫だ! だから復習しておけよ?」

「「わかったよ(わよ)!」」


自信無いなら問題だけど・・・全くない訳じゃないし多分大丈夫だろう・・・まぁもし仮に落ちるようなら一緒に居残って補習受けてやるよ、多分。


「よし! お前ら〜時間だぞ〜! 別館に移動しろ〜!」


時間だ! 後は確実に試験をこなすだけ! 大丈夫。みんなきっと合格出来る!


〜〜〜〜〜〜


「ようこそ試験場へ。シエル=シャクルトン。君は普段の授業中から随分と好成績を残しているそうじゃないか」


なんだか怖い感じの先生出てきたな・・・


「だから君はほかの者よりも試験の難易度を上げさせてもらうことにした」


えっ? いやそれは流石に不公平


「安心して欲しい。仮に失敗した場合は普通の試験を受けてもらう」


それならまぁ


「それでは最初の試験を開始する。先ずは以下の魔法文を読み取りその魔法を発動させよ!」


そこに羅列されていた魔法文は確かに凄い長文だし言い回しも独特の文法を利用してる。でもコレなら兄様も似たような文を使っていた。僕は詠唱魔法はほとんど使わないけれどもコレぐらいなら!


「レカ・プース、チー・リーユー、シチルボ の3つですね。あとは発動ですが」


詠唱魔法はほとんど使わないって言ったけれども実はほぼ使えない。詠唱に集中しすぎてイメージが崩れるんだ。だから僕はこの魔法を一旦声に出してイメージしやすくしてから・・・


「レカ・プース! チー・リーユー! シチルボ!」


順番に魔法が発動していく。良かった。詠唱必須だって言われてたら僕はもしかしたらダメだったかもしれない・・・


「よく成功させましたね。おめでとうございます。そうしたら次の試験に行きますが大丈夫でしょうか?」

「はい。よろしくお願いします」

「わかりました。では次、以下の文を解読し魔法を発動させよ」


おっと? 大分難易度を上げてきたな・・・えーっと・・・あれ? これって多分先生の独自文が入ってるんじゃないかな? そうなったら多分ここの文が・・・これで間違いない!


「ギコ・ルプ! メーラン・タッタ! メズーカ・バサ!」


これで行けるはず!


「素晴らしい! まさかこの文まで読み解くとは! 君は才能がある! 素晴らしいよ! それじゃあ次の問題だ! このゴーレムを撃破せよ!」


そう言って召喚魔法をつかった先生・・・ちょっとやりすぎじゃないかなと僕は思った。通常のゴーレムなんかより断然デカイ。多分3倍はある。そして魔石の数が多くてデカイ・・・こんなの1人で召喚するようなサイズじゃないと思う。これを難なく召喚するこの先生も・・・普通じゃないぐらい強い! それもそうか。さっきの試験で出てきた魔法文・・・違和感はあった。その違和感は多分この先生も独自に魔法を生み出してる人だ! 兄様と同じ、いや! それ以上に魔法の才能がある!


「もちろん無理にとは言わない! だが・・・君なら出来ると思うがね?」


あぁ! やってやるさ! とりあえず小手調べに


「ザピ!」


ゴーレムの魔石のひとつを破壊した。が案の定耐えられる。ならばもう1発!


「ザピ!」


今度は別の魔石を破壊した。コレなら順調に壊して・・・その瞬間僕の目の前でそのゴーレムは魔石を修復しながら破損した部位も修復して行った


「え?」


ゴーレムが魔石を複数持つのはごく稀に存在するらしい。それは知っていた。知っていたが・・・損傷した肉体と魔石ごと回復するのは聞いたことがない!


「驚いたかい? シエルくん。こいつは私の魔法の中でも最高傑作と言っても過言では無い出来でな?」


それは聞いてない・・・コレなら全ての魔石を1度に破壊しなくてはならない。でもそんな高火力な魔法、無いわけでは無いが賭けではある。出来れば最終手段にしたい。


「フフッ。シエルくん気をつけた方が良いぞ?」


その言葉を聞いた直後僕の目の前には大きく迫ったゴーレムの両腕がこれでもかと威圧感を出しながらそこにあった

PV数もユニークもものすごい伸びて行ってて正直驚いてます。それと同時に特大の感謝を読者の皆様に!モチベにも直結するのでブクマ!評価の方よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ