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王都混乱編 騎士強襲編


 革命軍の背後に追いついたのは……聖騎士60名。そのうち30名は国王直轄のロイヤルクロスナイト。聖騎士の中でも上位100名が王国の軍組織から外れた、国王を護るために存在する名実ともに王国最強の騎士が30名。民兵はなすすべも無い……はずだった


「ハッ! 騎士様のご登場だっ! しかもあの紋章……ロイヤルクロスか! ハッハッハ! 面白いじゃねぇか! おい! そこのオッサン!」

「へ?」

「へ? じゃねぇよ! お前があいつらを止めるんだ!」

「はい!? 勇者様! 私はタダの魚やでございます! 聖騎士様相手に戦えるわけが」

「あ? 聖騎士様だ? アイツらは敵だ! 敵はどうすると教えた!?」

「ヒィ!!! てっ……敵は殺す……殺せ!」

「それでいい。お前には加護をさずけよう!」


 その瞬間タダのオッサンだった魚屋は急速に筋肉が肥大していき、身長は3mを超える巨人となった


「勇者様のご期待に応えましょう! ウオラァァァァァ!!!」


 体そのものを変異させられた魚屋のおっさんは聖騎士に突っ込んでいく


「勇者様ァ! 私の活躍見ていてくださいっ!」

「ナンバー5と6はそいつの相手をしろ。普通じゃないからな、気をつけろよ」

「「ハッ!」」

「それ以外はあの勇者モドキを討伐するぞ!」

「「「了解ッ!」」」


〜〜〜〜〜〜



「我らが天神様よ……祖国に仇なす反逆者から民をお守りください……アーセナリー・タスパ!」

「魔王様! 我に力をお貸しください! ベルゴード・シスオ!」


 途端に吹き荒れる暴風。聖騎士が王城前に張った結界と革命軍の幹部、アンソル=グラッドが放った爆撃魔法。その2つが衝突したことによって広範囲に被害が出ることとなる


「おい! アズガルド! 敵の攻撃に対して真っ向から防御をするな! 被害が拡大するぞ!」

「しかし! あの者は魔王の力を使っています! 普通の防御魔法では防ぎきれません!」

「魔王……だと? 魔王は我ら人類の味方をしているのでは無いのか!?」

「推測でしかありませんが、恐らくあの者は魔王の力を利用することが出来るのだと……」

「そんな……それではまるでヤツが魔王軍幹部、アンソル=グラッドだと言っているようなものだぞ!? 魔王軍も反人魔連合に加担しているというのか!」

「魔王が人類の味方をすると表明している以上、魔王軍も分裂状態であるかと」


「おいおい……君たち、ワタクシを放置してお話するとは随分と余裕がアリマスネ? ワタクシの正体はソコのおニイさんが言っていた通り、争いの悪魔、アンソル=グラッド。おニイさん、鋭いですネぇ?」

「クッ! やはりそうか……お前達! 貧乏くじを引いちまったようだ! だが、ここで野放しにする訳には行かぬ! 全力でこの悪魔を討伐するのだ!」

「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

「フム……威勢のいい事デスねぇ? 但し、ワタクシを止めるには些か戦力が乏しいようではありませんか? 聖騎士とはいえ……数名でワタクシを止められるとは思えませんネ。相手との戦力差を測るのは野生動物ですら出来るというのに……」

「一々うるさいヤツだな! 喰らえッ! フード・ボーマ!」

「天神様よ! かの悪魔に裁きを! ホーリー・ラクオ!」

「「「天神様よ! 我らの正義にお力を! ホーリー・ビキート!」」」


 聖騎士達の魔法が炸裂する。眩い光が当たりを包み込み、遅れて熱波が襲い来る。その跡地には草も残らない……はずだった


「素晴らしいデス。このワタクシに少なからずダメージを与えるとは……少々アナタ達を過小評価していたヨウです。タダ……この程度なら数秒もあれば回復しますがネ! 私の魔力量は魔王そのモノ! 回復には魔力を使いますノデ、あと6000回程同じ攻撃が出来レバ……もしかしたらワタクシを消滅させられるかもしれませんネ! ハハハ……ハァァァ〜ハッハッハ!!!」


 そう。そこにはほぼ無傷のアンソル=グラッドが立っていた。人類の味方をしている魔王の魔力を奪い行使することが出来る悪魔が、聖騎士達の前に立ちはだかる。

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