学園生活魔体祭編 ①
魔体祭に向けてエンペラーウォーの練習をみんなで始めた。このクラス思っている以上に使える魔法の幅が広くてもしかしたら本当に上位に食い込めるかもしれない!
「シエル! このクラスならもしかしたら優勝あるんじゃないかしら! 攻撃もバランスも丁度いいし、シエルが出るまでも無いんじゃないかしら?」
ナスメアがそんなことを言う。それはちょっと寂しいし勘弁して欲しい。因みにこのエンペラーウォーというスポーツ。この世界では一般的なスポーツにもなっていて細かくルールが決められている。エンペラーを決めてそのエンペラーを守るゲーム性となっているんだけど、影武者と呼ばれるペテンを2人用意出来る。エンペラーとペテンは見た目は全く同じ腕章をつけられるんだけどめくる事が出来るようになっていて、めくった時に金色の腕章ならエンペラー。灰色ならペテンという風になっている。他にも役職としてガーディアン、メシアの2つの役職がある。個人に体力が割り振られるんだけどガーディアンは体力がほかよりも多い、メシアは体力がゼロになったプレイヤーを1度だけ蘇らせることが出来るようになっている。だからこのゲームはエンペラーとペテンが2人、ガーディアンとメシアが1人ずつ、そしてその他のプレイヤー、ソルジャーが5人の10人でプレイするゲームになっている。
「シエルくん、今回の役職の割り振りはどうするんだい?」
「まだ決めていないけど、ナスメアはガーディアンやってくれる?」
「いいわよ! 絶対エンペラーを守り抜くんだから!」
「ありがとう。そしてマルキス!」
「えっ?僕?」
「君はペテンだ! エンペラーっぽく立ち回ってくれ」
「どうせならエンペラーにしてくれよぉ」
「アルスは」
「僕はソルジャーでいいよ」
「いや、君がエンペラーだ」
「えぇ!? エンペラーはシエルくんじゃないのかい?」
「俺はペテンになる。けど任せておいてよ。相手はできる限り削るから。その間君には皆に身体強化をかけて欲しいんだ」
「分かったよ」
「シエルぅ?僕がエンペラーじゃ」
「マルキスは黙ってなさい。アンタにエンペラーは任せられないわよ」
「それから、えーっと〜あっ居た! メルーナさん! 君にはメシアを任せたいんだけど」
「ええぇ!? 私ですか!? 無理です! 絶対無理ですぅ!」
なんだろう……マルキスに近い何かを、じゃなくて
「君は小柄だから目立ちにくい。それに防御魔法も使えるから適任だと思うんだ」
「でも〜」
「シエルが大丈夫って言ってんだから大丈夫よ!」
「そうだね、シエルくんが推薦するんだ間違いないよ」
「うぅ。分かりましたよ〜やりますよぉ」
「ありがとう! よし! これで役職は揃ったな!」
それからソルジャーを5人揃えて僕たちはチームとしての練習も始めた。チームとしての団結力も高い。これなら本当にもしかするかもしれない!
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そして本番当日。まずは1年生同士の戦いとなる。一年生は全8チームで戦って勝てたチームは次の2年生の勝利チームに挑むことが出来る。それにも勝てた場合、次は3年生と4年生の戦いで勝てたチームが敵となる。そこからは残ってるチームと戦って上位のチームを決める。5年生と6年生も同じようにして上位チームを決定して7年生だけはそのまま最上位で決勝チームを決める。そして1から6年生の中でトップのチームと7年生トップのチームがぶつかり合うことになる。正直一年生は試合回数が多くなり不利になる疲労も溜まり不利になるかもしれないけど、だからこそ勝てた時の達成感は素晴らしいものになるだろう。そしてこの戦い、1番の強敵は恐らく3年Sクラス、トリグス兄様のいるクラスになるだろう。1年生の時点で7年生を下し優勝した後3連勝中らしい。勝てるかどうかで言えば勝てないだろう。でも僕は兄様を超えて強くなるために勝利する! そのためにも1年生との戦いで負ける訳には行かないんだ!
「これより魔体祭、エンペラーウォーを開始します! 出場チームは入場ポータルへ移動してください」
魔体祭が始まる。僕たちは必ず勝つ!
「シエル!」
「シエル君」
「シエル」
「ナスメア、アルス、マルキス。大丈夫! 僕たちは勝てる!」
「シエルさん達! 頑張って下さい!」
クラスメイトも応援してくれている。1年生勝負、負ける訳にはいかない!
「それじゃあ皆、勝ってくるね!」
「「「任せました!」」」
こうして学園生活一年目の魔体祭が今始まった!
本日は少し調子が良くポンポン書けている感じがしてすごく楽しく書けています!これも読んでくれる皆様のおかげです!本当にありがとうございます!
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