△12話 茉莉と和田ー03
転校2日目から学校を休むとは、馬鹿なのかそれとも何なのか。
まぁきっと馬鹿なんだろう。それにしても二人とも、か。
昨日のカラオケで何かがあったのだろうか。まあそんなのはどうでもいいことだ。
今日もやっぱり学校は下らない。
いつものように、やっぱり下らないのだ。
何も代わり映えのしない午前の授業が終わり、昼からも何も特別な事はおきないのだと、
考えるでもなく昼食を自分の机で食べていた。
教室の後ろの方は、やはり今日も騒がしい。水木を中心に、また下らない話題で盛り上がっているのだろうか。だがアイツが普通に学校に来ているという事は、やはり今日転校生の二人が来ていないのは、二人自身に何か問題があったのだろう。
…………カラオケで爆発事故でもあればよかったのだ。
そうすれば、この下らない日常が変化するばかりか、このクラスの大半のどうしようもない人間どもが怪我を負うなりしていた筈なのに。いや、自分の考えの中で遠慮する必要はない、それこそあいつらが死んでくれていたかもしれなかったのに。
もくもくと食事を続けていると、ギーという音がすぐ近くで聞こえた。
横目で見ると、どこかバツが悪そうにしながら、茉莉とかいう転校生が、席に座る所だった。
………………ふーん。来たのか。昨日何かがあったわけではないのか。
なんにしろ水木と昨日一緒に行動したのだから、昨日のうちに俺についてある事ない事吹きこまれている筈で。つまりもう俺に話しかけてくる事もない筈だ。別にどうという事もない。いつもの事だ。
しかし茉莉は、
「今日の昼からの授業って、何だったかな?」
と話しかけて来た。
…………………………何だコイツは。