13話 見つけて欲しいものー01
「えっ!?あのぉ~」
「ん?どうした?何を言いよどんでいるんだ?君はそもそも依頼をしにこの家に来たんだろう?」
「ええ、はい~、まぁ~そうなんですけど~、そのぉ~」
何だろう?何を言いよどんでいるんだろう?
「ああ、【能力】の事なら別に言わなくてもいいよ」
僕には検討もつかなかったが、栞は何でもないように答えるのを見て、なるほどと思った。
「え?そうなんですかぁ~?」
「そうだよ。君が何か言いたいのなら言えばいいし、何も言いたくないのなら言わなければいい。実際の所、君が【能力者】であるかどうかも、まだ分からないのだからね」
ここまでの話の流れから、あきらかに彼女は【能力者】だろう。でも、それは湊渡さんの口からはっきり聞いた訳でもないし、言葉の上だけでもあやふやにしておこうという判断だろう。
それでも湊渡さんは、どこか納得のいかなそうな表情で、しばらく何か考えるように黙っていたが、やがて口を開いた。
「探して欲しいものがあるんです~」
「探して欲しいもの?」
僕がオウム返しすると、湊渡さんは困ったように頷いた。
「ほら茉莉君、話の腰を折るなよ。まだ彼女が話している途中じゃないか。それで?それはどういったものなのかな?」
「いえ、それが、分からないんです~」
「分からない?」
「……………続きを」
「私の学校に、何か私にとって大事なものがある筈なんです」
「それはなくしたって事?」
「それも分からないんです~」
「……要領を得ないな。同級生に頼めばいいじゃないか。何も部外者の私達に頼む必要は無い」
「一応頼んではいるんですけど~。きっと友達には見つけられないものなんですよ~、そういう気がするんです~」
「ちょっと待ってよ湊渡さん。何か分からないものを僕達に見つけて欲しいっていうの?」
「まぁ、はい、そうなんですけど~、何でも屋さんなんですよね~?」