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11話 訪問者の秘密ー02

「い!!いえ!!いえいえ!!ちっ、違いますよ~!!何言ってるんですかぁ栞さん~!!」


……………。

僕でも嘘を取り繕っているのが分かる程に、湊渡さんはあたふたとしていた。

「………あのさ、湊渡さん?」

おそるおそる声を掛ける。なるたけ刺激しないように気をつけたつもりなのだが、湊渡さんは炊飯器を空けたら黒いアレが這い出してきたような顔をしていた。

もう少し柔らかく言うと、曲がり角を曲がったらお化けを見つけた時のような顔をしている。まあようは、とんでもなく驚いているのだった。……………そんな顔をされるとさすがに傷つくんだけど、僕も。

どのように誤魔化すかを考える余り、この部屋から僕の存在を失念していたとでもいうのだろうか。


「ひゃ、え、あ、はい!!あ!!茉莉さん!!茉莉さんも言ってあげて下さい!!そんな筈ないじゃないですか!?」


いや、だから。

僕の事を余り信頼しないでほしい。会ってまだ一時間も経っていないのに、彼女が【能力者】ではない事を保障できる訳がないじゃないか。


「茉莉君」

ふと、栞が僕に話しかけてきた。

「ん?」

「彼女はなかなか面白いかもしれないね」

「は?」

「君よりもリアクションが激しい人間がいたよ」

「そのぐらいいくらでも居るよ!!そんな変な事で一位になりたくない!!」

「いやぁなかなかいないよ。突っ込みの面白さは置いておくとして、そこまで他人の言葉に関心を払える人間は珍しいよ?―――それで、どういう【能力】なのかな、湊渡君」


「いえ!!ですから!!私は!!」


彼女が余りにも慌てているので、僕は何だか可哀想になってきて、助け舟を出してあげる事にした。

「湊渡さん、勘違いしてるようだけど、僕達は君が【能力者】と知った所で、間違っても警察に通報したりしないよ?」

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