表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/36

9話 異様な訪問者ー03

「……ところでね、湊渡君」

ふいに。

僕でさえふいにと思えるタイミングで、栞が湊渡さんに話しかけた。

「え?……君?」

いきなり話を振られた事にも驚いたようだが、自分の名前を「君」付けで呼ばれた事の方が気になったらしい。

だから助け舟を出す。

「気にしないでいいよ、湊渡さん。君付けで呼ぶのは栞の、その、癖みたいなものだから」

「はぁ。そういえば茉莉さんの事もそう呼んでいますよねぇ~。それも仕込んだんですかぁ~?」

「違うよ!!」

誤解が解けていない。

冗談かもしれないが、どちらにしろ困ったものだ。


「まぁそれはどうでもいいんだ。依頼を聞く前にどうしても聞いておきたい事があるんだけどね、湊渡君」

どうでもはよくないのだけれど。

どのようにこの家に辿り着いたのかを、いよいよ尋ねてみるつもりらしい。

「………なんですかぁ~?」

別段警戒心を抱いたようにも見えない港渡さんが問い返す。

ふむ。どのように質問するのか見ものだ。


「君は、この家の場所をどのようにして知った?」

直球だった。これ以上ないほどに直球だった。

「どのようにって、ホームページを見て来たんですよぉ~」

「それはおかしいね、この家の住所は書いてなかった筈だ。そうだったよね、茉莉君」

「そうだね」


「それは…」

明らかに困惑したように、言葉を濁す湊渡さん。

この返答如何によっては、平和な日常が崩れ去ってしまう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ