0話
高校生活が始まって半年が過ぎた。
人との接し方がいまいちわからない自分と、知り合いのほとんどいない都市部の高校。
この二つが合わさるだけで初めの時期どれだけ僕が絶望を感じていたか、それを想像するのは容易いだろう。
今やっと人並みに交友関係を築けていることに半ば奇跡を感じているほどだ。
さて、一人の少女を紹介したい。彼女は幼い頃から家が近くで、小、中、そして高校と同じ学校に通っていた。
しかも、小学校三年生の時以外は、今のところ全て同じクラスだった。
ここだけ聞くと、運命などというくだらない言葉を結びつけてしまいたくなるが、そんなものじゃない。
なんていうか、もっとどうしようもなくって、それでいてどうでもいいものだ。
彼女を一言で形容するなら……………………
見覚えはあるが、名前までは覚えてない女子×2が話しかけてきた。
「「ねえねえ梅田くん」」
「ん?どうしたー?」
「もうすぐテストあるじゃん?それで勉強してるんだけど、ここのところわかんないんだよね、教えて?」
「梅田くん頭いいって聞いたからさー」
「ああ、それなら、
上宮さんなら何でもできるぞ?教えてもらえ。」