g012;名前学習
今日も散歩をするノロ。
散歩はウォーキングを兼ねた、ノロの趣味だ。
健康に気を使っているノロ。だが、もはや、
健康に気を使う必要のなくなったノロ。
今日は、神社に来た。
神社を眺めるために、来た。
そこには巫女さんがいた。
見たことがある……
ノロ「
あれ、見たことある人……たしか…………
れれれ、らら、むむむ、えっと……
」
霊夢「
………………
」
ノロ「
奴隷無さん?
」
霊夢「
全然違うわ! 霊夢よ!
」
ノロ「
レール? いや、ネイル、か……?
」
霊夢「
れ い む !
耳が悪いの?
は く れ い れ い む
」
ノロ「
はぐれ……、吐く? 履く? 箔礼……? ……え?
」
霊夢「
なんで分からないの!?
」
ノロ「
ごめんね。人名と顔を覚えるのが、とんと、ほんと、苦手で。
さっぱり、さっぱり。
だから、これからは、巫女さんと呼ばせて――
」
霊夢「
紙に書いて、じっくり教えてあげるわ! 来なさい!
」
ノロは、建物の中へ連れ込まれた。
そして、机を間に向かい合う。
机の上には、紙と筆、墨。
さながら、お勉強タイム、ということか。
ノロ「
……ヒマなの?
」
霊夢「
うるさい。
アンタと同じように、対戦して金を稼ごうとしてるんだけど、……だれも来ないの!
」
ノロ「
ほー、ここいらではカツアゲが流行中で?
そんな中、私は来たよ。
」
霊夢「
アンタはいいわ。私は勝てる見込みのある人とだけ戦うの。
そんなことより、さ、お勉強を開始しましょうねぇ。
」
ノロ「
な、なんで!?
」
霊夢「
アンタのことだから、他の人の名前も覚えてないんでしょう?
それか、間違って覚えているかも。
私のヒマツブシも兼ねて、教えてあげるんだから、この機会に覚えなさい。
」
ノロ「
ヒマツブシにヒツマブシを食べながら、境内の掃除でもしてたら――
」
霊夢「
じゃあ、まず、私の名前ね。
」
ノロ「
あ、人の話、聞かないのね。
」
霊夢「
今は、名前の話よ?
」
ノロ「
ええと、そうだっけか?
」
霊夢は、紙に、名前を書く。漢字で。
”博麗 霊夢”
霊夢「
書いてあげたほうが、覚えやすいでしょう。
読んでみて?
」
ノロ「
漢字……むずい……
ぱくぱく よこよこ? ゆめ!
」
霊夢「
はくれい れいむ!
」
ノロ「
ああ! そちらさんの名前じゃないか!
」
霊夢「
そうよ!?
」
ノロ「
てっきり、なぞなぞ問題だと思った。
」
霊夢「
漢字の”読み”を答えてね。
」
ノロ「
ほい。今度は大丈夫。ウールがルールが分かった。
」
霊夢「
……じゃあ、次。
」
”霧雨 魔理沙”
ノロ「
読める! きりあめ まりか……まりお!
」
霊夢「
答えは、”きりさめ まりさ”ね。
」
ノロ「
ああ~、聞いた覚えがあるなぁ~
」
霊夢「
じゃあ、これは?
」
”八雲 紫”
ノロ「
多分、はちぐも むらさき さん。
」
霊夢「
”やくも ゆかり”ね
」
ノロ「
ゆかり? ”むらさき”という字に似てるね。
」
霊夢「
そうよ、同じ字よ。
」
ノロ「
難しいな。カタカナ表記で良いのじゃないか?
」
霊夢「
次、はい。
」
”伊吹 萃香”
ノロ「
……いとう……読めない。
」
霊夢「
”いぶき すいか”。先日、会ったんでしょう?
」
ノロ「
スイカって、”西瓜”じゃなかったっけ? にしうり。
」
霊夢「
それは、食べるスイカね。
」
ノロ「
ああ、食べられないスイカの方か。
」
霊夢は、次々、名前を書いてゆく。
”十六夜 咲夜”
ノロ「
珍しい名字だね。じゅうろくもんじ さくよ
」
霊夢「
”いざよい さくや”。
わざと、読み間違っていない?
」
ノロ「
いや、ムリなことだよ。もう私、日本人じゃないし。
大昔の記憶を掘り出して答えてるんだから、むしろ、大したもんだ! って言ってもらいたいね!
」
霊夢「
次。
」
”射命丸文”
ノロ「
しゃ、めい、まる、ぶん……ふみ……もん……だ!
」
霊夢「
あや、ね。
”しゃめいまる あや”
」
ノロ「
おしい! 今のは、おしかったと思う!
」
霊夢「
次。……これはムリでしょうね。
」
”紅 美鈴”
ノロ「
べに……違う、くれない……、び…み……、すず……じゃなくて、れい。
くれない、みれい? みれ?
」
霊夢「
”ほん めいりん”
」
ノロ「
え、何が?
」
霊夢「
だから、”ほん めいりん”って読むの。
」
ノロ「
え、なんで?
」
霊夢「
なんでもよ。中国読みだとか。
」
ノロ「
ちゅーごくって? チュー獄? んん?
」
霊夢「
私にも、よくわからないわ、次。
」
”橙”
ノロ「
あ、分かる、読める。”だいだい”だ。
鏡餅の上に乗せるやつね。
」
霊夢「
残念。これは”ちぇん”って読むの。
」
ノロ「
なんでえー!?
」
霊夢「
さあ、そう読むからじゃないかしら。
」
ノロ「
そっか。じゃあ、今度から、蜜柑をアンポンタンと読もう。
」
霊夢「
次。読めるかしら?
」
”聖 白蓮”
ノロ「
せい……
」
そこで、すっと、ノロは霊夢の顔を伺う。
(あ、ハズレだな)
と察して、答えを変える。
ノロ「
しょう? でもない。……セイント ホワイト……?
」
霊夢「
それでいいの?
」
ノロ「
わからないもの。
」
霊夢「
答えは、”ひじり びゃくれん”
」
ノロ「
ひじりー? 3日考えても出ないような言葉だ。
」
霊夢「
はい、つぎ。
」
”東風谷 早苗”
ノロ「
ああ、東風、これは読める。”こち”って読むんだ。それは知っている。
だから……こちだに……こちや、はやなえ!
」
霊夢「
ちょっとおしいわね。”こちや さなえ”ね。
」
ノロ「
さなっ!? さな……、え~?
次は、もっと簡単なのを。
」
霊夢「
じゃあ、これ。
」
”八意 永琳”
ノロ「
やい えいしょう? 違うね。
ちょっと、ひねって考えてみよう。
にょいぼう?
」
霊夢「
”やごころ えいりん”
」
ノロ「
ひねねねりたっ、わからんない!!
」
霊夢「
あなたの言葉のほうが、分からないわ。
」
ノロ「
大日本帝国言語だったと思う。
今は異世界同時翻訳機能が――
」
霊夢「
次ね。
」
”鈴仙・優曇華院・イナバ”
ノロ「
………………じゅげむ。
」
霊夢「
”れいせん・うどんげ・いなば”
」
ノロ「
何の呪文かな? うどんに毛が生えても、いなせ?
」
霊夢「
覚えなくていいわ。次。
」
”因幡 てゐ”
ノロ「
よめません。いんぶてー?
」
霊夢「
”いなば てゐ(い)”って読むの。
さっきも、イナバって出てたから、それがヒントだったわね。
」
ノロ「
だって、覚えなくていい、って、言ったじゃん!
」
霊夢「
次
」
”藤原 妹紅”
ノロ「
ふじわらの~、いもこ? いもこう?
」
霊夢「
非情におしいわ。”ふじわら の もこう”
」
ノロ「
非情な、もう正解にしてちょうだいな。
」
霊夢「
次は簡単。そろそろ正解を出してちょうだい。
」
”風見 幽香”
ノロ「
かざみどり、ゆうか?
」
霊夢「
え?
」
ノロ「
え、何か? お、正解???
」
霊夢「
ハズレ。”かざみ ゆうか”
どこから、”どり”が出たのかしら?
」
ノロ「
んー…………?? ……、
鳥、書いてないじゃん!!
」
霊夢「
疲れてるのねー。
」
ノロ「
もう今日はいいんじゃないかな。
目が疲れて、ありもしない文字が見えるようだし。
」
霊夢「
じゃあ、最後ね
」
”八雲 藍”
ノロ「
これ、さっきも出たんじゃ……?
やくも ゆかり……だっけ? いや違う、 あい だな。
」
霊夢「
”やくも らん”ね。
」
ノロ「
外れるね~。
」
霊夢「
全て外すなんて、逆に大したもんだわ。
」
ノロ「
今度は幼稚園児並の、書き取り問題にしてほしいよ。
」
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■要約
・霊夢に東方キャラたちの名前(の読み)を教わる。
◆東方初心者への配慮について
東方の二次創作が広まってゆき、私も数年前から、東方二次創作を見るようになった。
が、問題の一つとして、名前が読めない、ということだった。
(それに加えて、各キャラに特殊能力が存在することも知らない上、原作STGのシステム面まで交えてくると、とんと、分からなかった)
東方キャラの名前の特徴として、難読なものが多いということだ。東方初心者にも見てほしいならば、是非、「ふりがな」を振って欲しい。
あとは、東方一次創作の設定が色濃く影響する場合には、注釈があるとありがたい。
たとえばそれは、「時を操る程度の力」という設定が存在することに言及したり、など。
それと、「スペルカード」という存在は、今もって、自分には分からない。「魔法」や「技(名)」のような、平易な言葉で、一言説明があると、良いのだが。
そもそも、東方等の二次創作物ではなく、一次創作物を見れば良いのかもしれないが、面白い動画を探そうとしたとき、一次創作物は少なくて(または見つからない)……
そういえば、東方のように共通の世界観・設定が使われる例として、フリーゲーム群?の「VIPRPG」というのもあるのですが……、動画やマンガでは、まず見ないねー。VIPRPGだって、何千もの作品があるにもかかわらず……。
◆これで、この物語は、いったん、停止。作者の意欲が尽きたから・・・




