g011;挑戦者。萃香2
ここまで、やりつくし、どうしたものか、萃香は考える。
ノロ「
もはや、ラストスパート。
萃香、あんたの負けだ……!
」
萃香「
おおっと……、そうはどうだろうね。
へへっ。最後の最後に1つ、やりようがあるさ。
」
萃香、先ほどと同じように、波動のようなものを放ち、ノロを囲む。
ノロ「
ん、これは……、さっきと同じじゃないか?
」
萃香「
ところが、どっこい。……ぬぐぐぐぐ。
」
今度は、ノロのエネルギーを、萃香が吸い込んでいる。
萃香の身体が煌めきを放つ。
そして、萃香は、拳で、空気を叩いた。
それだけで、空気弾が、ノロに向かって放たれる。
ノロ「
おおう。
」
ノロ、ガードする。
萃香「
ノロ、あんたの弱体化はムリだったが、
逆に、あんたの力を利用して、私を強化することだって、できんだ。
」
いつのまにか、ノロの間近に来た萃香、ノロを殴り飛ばす。
ノロ「
ぐへぇッ……
」
衝撃で、床が欠ける。
ただでさえ怪力な萃香が、さらなる力を得た怪力になっている。
萃香「
おらぁっ!!!
」
さらに連撃を食らわす萃香。
しかし、その両拳を、つかんで、受け止めるノロ。
ノロ「
効かないんだ萃香……。それでも、私には、効かないんだ……
」
――ズドゴン!
ノロは、萃香を床に叩きつける。
結界で守られているはずの床さえ、深く陥没してしまう衝撃だった。
萃香「
うー、うー……
だったら、まだまだっ、吸収するだけ……っ
」
萃香、さらにノロから漏れ出すエネルギーを、吸い取る。
ノロ「
お……、それは……ちょっと、危ないんじゃないか……?
」
萃香「
ふん。
」
萃香、どんどん、エネルギーを吸収し、萃香の身体は閃光のように、まばゆくなる。
ノロ「
大丈夫じゃないね、伏せる!
」
ノロは、床にうずくまるように、伏せた。
萃香「
……ぐ ……う!!
」
萃香の身体では、押さえきれないエネルギーが、暴走。爆発的に漏れ出す。
つまり、オーバーヒート、自爆だ。
そのエネルギー波は、結界内で抑え込まれている。
が、その結界内にいるノロは、まともに食らう。
ノロ「
………………
」
ノロは伏せて、被害を最小限にしている。
その後には、黒焦げたノロと萃香がいた。
萃香「
……まだ……ま、だ、だぁーっ……!
」
萃香は気絶していなかった。
恐らく、最後の一撃と思われる、サイドキックを、ノロめがけて繰り出した。
ノロは、伏せた体勢から、起き上がった直後に、それを顔面に食らう。
萃香は、萃香で、そこで、力尽き、気を失う。
ノロ、再度、倒れた身体を、よいしょ、っと立て直す。
ノロ「
…………
」
ノロは、萃香が復活する前に、急いで身体を押して、萃香を場外に出した。
ノロ「
……ヨシ! 審判!
」
レミリア「
え? えー、咲夜?
」
咲夜「
伊吹萃香、場外! よって、勝者、ノロ!
」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
その後。
萃香「
いやぁ、負けちゃったか~。
でも、こんな強い相手と、存分に戦えたんだ。悔いのない戦いだったさ。
それに、ノロ、おまえ、私が全力を出すよう、うまく戦況を運んだろう?
」
ノロ「
そちらさんの能力を、存分に勉強させてもらいたくてねぇ。
おかげさまで――
」
ノロは、身体を霧状に変化させた。
ノロ「
萃香の真似もできるようになったさぁ。感謝。
」
萃香「
なっ……!? どうなってんだ、それ!?
」
ノロ「
今、言った通り、萃香を見て、真似たんだ。
」
萃香「
へぇ……え……、ははっ、……大したもんだ。降参。
」
萃香は、両手を挙げる仕草をした。
レミリア「
よくやったわ、ノロ。これからも次々、
挑戦者が現れるだろうけど、……大丈夫かしら?
」
ノロ「
ああ、大丈夫さ。
」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
射命丸「
おやおやおやっ、試合会場はここで合ってますかぁ?
」
カメラを持った少女が現れた。
ノロ「
……?
」
ノロに気づき、相手は挨拶する。
射命丸「
あ、どうも、はじめまして!
私、ここ幻想郷で記者をやっている、射命丸と申します。
以後、お見知りおき……、ア! 萃香さん、どうしたんです?
負けたんですか? 負けちゃったんですか? 鬼なのに、勝負に、負けちゃったんですか?
」
萃香「
さぁあて、騒がしい鳥っ子も、お出ましたことだし、私は帰るよ。んじゃあな。
」
萃香、去る。
射命丸「
あれー……、残念ですね。ノロさんとの試合を取材したかったんですが。
」
レミリア「
ふぅん……、だったら、貴方が戦えば良いのよ。
」
射命丸「
あややっ……、私も挑戦してよろしいんですかー?
」
パチュ「
ええ。別にいいわよ。金は取るけれど。買ったら賞金も出るわ。
」
射命丸「
あ、賞金はいいです。元より勝つ気はないんで。
お金は取材費代わりに払いますよ。
」
射命丸、バトルルームの結界内(武舞台)に入り、ノロと向かい合う。
射命丸「
ちょっとだけ、お手合わせしてもらって、良いですかねー?
」
咲夜「
ノロ様、気をつけてください。
ああ見えて、射命丸は、幻想郷の中でも、相当な実力者です。
」
ノロ「
OK。
」
射命丸「
ノロさん、疲れていませんか? 調子が悪いなら後日でもいいんですよ?
」
ノロ「
いや、大丈夫。
」
射命丸「
そうですか~……、じゃあ、行きますね――、――、――――
」
射命丸、突如として、消える。
ノロ「
――!?
」
それは一瞬の勝負だった。
射命丸「
わわわわわ。……負けちゃいましたね。さすが、さすが。
」
気づいたときには、場外の壁に叩きつけられていた射命丸。
ノロは額に汗を垂らしていた。
ノロ「
肉眼じゃ見えなかった。
」
レミリア「
咲夜、今、何が起こったか、見えた?
」
咲夜「
…………、いいえ。時を止める間もありませんでした。
」
射命丸「
ではでは、やることも済みましたし、私はこれで、お邪魔しました~
」
射命丸は飛び去った。
パチュ「
ノロ? 今の試合、何が起きたのか、説明してもらえる?
」
ノロ「
ん、ああー。
相手さん、速すぎたんだ。まさに電光石火だなぁ。
迫りくる気配を感じて、私は、とっさに、かわした。
そしたら、そのまま、向こうは場外まで飛んで行った。
」
パチュ「
つまり、射命丸の自滅……?
」
ノロ「
あぁー。ただ、相手さん、本気を出していないようだったし。
私の反応スピードを、試しただけかもしれないな。
」
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■要約
・萃香、敗れる。
・マスコミ射命丸、ノロを試す。
◆執筆状況
もう、この話は、続かないかも。
書くとしても、戦闘は今後、少なくなるかもしれない。
書くとしても、不定期になるかも。




