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第1話 転生1

「この部屋は…」


知らない部屋のはず...でも知っているような、そうだ!ここは私―ルナ・アレス・ファナティアの部屋。・・・・・え?私は藤川美月で―セレーネ・サン・ファナティアで―

「あれ?私は―」

そこで気を失ってしまった。


次に目が覚めると、頭の整理がついていた。

「そういうことか.....」


私は勇者であり天才の女子高生だった。




セレーネ・サン・ファナティアは、当時の王宮の騎士団長の息子である父と、第2王女であった母との間に生まれた娘であった。周りの影響か、セレーネは元気で素直な性格で育っていった。友達も多く、王女としても立派に育ち、国民からも慕われていた。


ある時、何者かが魔王の封印を解いてしまい魔王が復活してしまった。魔王は、魔物や魔族を使って世界中に厄をもたらし、魔物達が殺し、伝染病でたくさんの人々の命を奪い、人々は、日々怯えながら暮らしていた。


その頃、18になったばかりのセレーネは父の影響なのか、剣術の腕はかなりのもので、王女でありながらも右に出る者はいないほどであり、人々からは信頼されていた。


セレーネは、人々のために魔王封印を目指し魔王城に向かい、魔物達を次々と倒していった。


魔王封印は、セレーネの命と引き換えに成功し、人々はセレーネが亡くなった事に悲しんだが、未来の子孫の者達にセレーネの功績を残すために、人々はセレーネを勇者と呼び、子孫の者達に語り継がれていった。



―――というのが本に書いてあったことだが、実はこの話には続きがある。それはセレーネが命と引き換えに魔王封印をした直後のこと―――





「え!?」

魔王封印をした直後に気を失って目が覚めたら何も無い真っ白な部屋にいた。


何で私ここにいるの?今さっき死んだはずじゃあ…



「こんにちは、セレーネ・サン・ファナティアさん」



誰!?私より少し年齢が上だと思うけど…

「すみません。誰ですか?」

「あ!すみません。名前言ってなかったですね。

初めまして、私は人々が言う所の神です。」



「...え?」

この人何言ってるの!?冗談をここで言う!?普通!?

でも神だったらここにいるのも分かるかも...

「本当に神様ですか?」

「本当ですよ。まあ、普通信じませんよね~。」

「そうなんですか。あの、すこし聞きたいことがあるのですが...」

「なんですか?」

「ここはどこですか?それと、私はなぜここにいるのですか?」

「気になると思うのですが、先に私の話を聞いてくれませんか?きちんと理由も説明するので。」




神様の話によると、世界は、私がいた世界の他にも複数存在する。剣術だけが存在する世界や魔物の世界など...ちなみに、私がいた世界は剣と魔法の世界と言われている。ひとつの世界ごとに1人の神様がつき、世界の秩序を守っている。つまり、目の前にいる神様は私がいた世界を担当している神様らしい。そして、私がここにいる理由だが...


「すみません。本来魔王が復活する予定は無かったんですけど、私が目を離している隙に復活してしまいまして、どうしようか悩んでいるときに、あなたが現れたんですよ。普通なら魔王に勝てるはずがなかった。ところが、私の予測をはるかに上回った強さで、見事魔王をもう一度封印することができた。私の不注意であなたを死なせることになってしまい、何かお礼をと思い、あなたをここに呼んだのです。あっ、ここは一応言っておくと、天国と人々がいる世界の間に位置するところです。まあ、中継地点ってところですかね。話を戻しますと、あなたは、もうすぐ転生してもらいます。なのでお礼にどんな願いでも聞きましょう。」


そういうことだったんだ...

でもお願いと言われてもあんまりないんだよねー

やり残したこともあまり無いし…

そうだ!



「それなら、次に転生する時に私をちがう世界で転生させてもらえませんか?できればこの世界とは全然違う世界で!」

「え?別にいいですけど、理由を聞かせてもらえませんか?」

「あまりこの世界でやり残したことは無いですし、せっかく他にも世界があるなら行ってみたいなーと思いまして。」

「そうなんですね、わかりました。それなら、科学の世界はどうでしょう?剣と魔法は無いのですが、科学というものが発達している世界です。」


「そこでお願いします!それと、かなり先のことになると思うのですが、もしまた転生するならこの世界で転生させてもらえませんか?」

「いいですけど、先程、もうやり残したことが無いと言ってませんでした?」

「確かに無いんですけど、次の時に転生するということはかなり先のことなんですよね?この世界が将来どうなっているのか気になるんですよ。」

「この世界が好きなんですね。わかりました。いいですよ、それなら、次に転生する時にまたここに呼びましょう。」

「お願いします!何個もお願いしてしまいすみません。ありがとうございました!」

「いえいえ、次の人生楽しんでください」

「はい!」



そして私は、セレーネ・サン・ファナティアとしての18年という短い人生を終え、藤川美月として転生した。

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