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神隠しによる放浪記  作者: レブラン
第三章
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暗殺者と拷問(仮)

今回は短いです

 

 巧はヘルデウスの所へと戻ると、先程起きた事を説明する。


「そうですか、その暗殺者は死んだのですか?」

「はい、だけどルイスさんはご無事でした」


 ヘルデウスは巧の言葉を聞き胸を撫で下ろすようにホッとした。


「タクミ、こいつらどうするの?」


 シロがロープで縛り上げている二人に視線を向けると二人共、顔の布を外され素顔を晒されているが、顔は項垂うなだれて気絶していた。


「しっかりロープで縛られてるし、起きた所ですぐに逃げれないからこのままでいいんじゃないかな? 起こしてみようか」


 巧は男女の暗殺者二人の顔に水をぶっかける。

 男は気が付いたのか足をばたつき始めたので止めると、息を切らしていた。


「はぁ、はぁ、はぁ……て、てめえ!」

「よう、起きたか? 起きた所悪いんだが何でここに来たか吐いてもらうぞ」

「へ、誰が教えるかよ」


 巧は拷問をしたことがないがどうすればはわかっている。

 だが相手は人を殺したとしてもやはり躊躇ちゅうちょしてしまう。


「タクミ、私に任せてくれない? 私なら吐かせてみせるよ」


 シロが巧に提案を持ちかけるが、巧は少し悩みシロに任せる事にした。


「いいけど、あまりひどいことするなよ?」

「ありがとう、大丈夫よ」


 シロは剣を抜くと男に向け剣を顔に向け三度振る。


「ひっ! …………あれ? 何もないぞ、へへ、どうしたよ。その剣はなまくらか?」

「そう? その顔から流れてる血を見てもそう思うの?」


 男は触れないが下を見ると血が大量に流れているのがわかる。


「な、何でこんなに血が流れてるのに痛みを感じな……い……痛え! 痛い! 痛い!」


 シロは剣を振ると薄皮一枚を斬り血を噴き出させたのだ。


「最初はわざと痛みを感じさせないようにしたんだけどね。顔の次は体に、その次は足にいくわね」


 シロは体を斬ると少し頬を染め、殺人鬼をしていた時の快楽を求める表情に戻ろうとしていた。


「シロ、ストップ! 待て! 止まれ!」


 巧はシロを止めた。

 シロは少し物惜しげな表情をするが、巧が眉を上げ少し怒った表情になると剣を収めた。


「全くシロは、本当危ないな」

「タクミは心配性なんだから、大丈夫よタクミとの約束は守るからね」


 男に向きなおすとインベントリからHPポーションを取り出し質問する。


「さて、治してほしければ何で来たか教えてもらおうか」

「……く! 誰が」


 巧は水を浴びさせると、男は初めての体験なのか暴れると女が気が付き始める。


「くあ、いてえ! 染みる! 染みる! 染みる!」

「え? え? え? え? なになになになに!?」


「あ、起きたか。答えようとしなかったから、この男に付けた傷に水を染みこませて痛がらせただけだよ。あんたが答えるなら何もしないが」


 女は男の苦悶の表情を見て怯えた。


「わ、わかった! 答えるから、お願い私には何もしないで!」


 女は簡単に落ちた、だが――――


「ん? なんだ?」


 巧は後に違和感を感じ振り向くと釣られるように、その場にいた全員が巧が視線を向けた先を見た。

 そこには、袖が付いている地面スレスレのローブを羽織っていたので男女とも区別がつかず、顔はピエロの仮面を付け、フードを被っている一人の人物が立っていた。

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