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神隠しによる放浪記  作者: レブラン
第三章
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撃退護衛の依頼受付

 フェイリアとの激闘から数日が経ち、ルビアリタの街は相変わらずの活気をみせていた。

 冒険者や商人が行き来し、街の住人であろう人達も大通りを歩いて賑わう。

 そんな中で人々はある人物によって振り向いていた。

 その視線の先には、銀髪のショートヘア、頭に獣人の特徴である獣耳、目は細く前を見ているかわからないほどだが、顔は整っており、美人とも言っていい部類、身軽そうな革製の鎧を着て、腰には一本の長剣を装着している狐の女性の獣人。

 ナンパをするために声をかける人はいるものの、即撃沈。

 中には暴力を振るってまで、手籠めしようとする人もいたが、その獣人との力量差があるせいかナンパ達を悉く倒す。

 そんな中、巧達はギルドに向かって歩いていた。


「やっぱり目立つよな」


 巧はそう言いながらその獣人に視線を移す。


(昔、人々が振り返るほどの美女が出てくるドラマとかに登場していたが、あれ見てそうは思わなかったんだよな。あの時は感覚が子供だったからわかんなかったけど今のフェイリアを見てるとあのドラマの人達の気持ちわかるなー)


 隣で歩いている獣人は巧の視線に獣人が気づく。


「何が目立つの?」

「いやお前だよシロ」

「何でかしら」

「お前が……いや何でもない」

「あら、そこまで言うなら言ってくれてもいいじゃない。お姉さん悲しむわよ?」

「嘘つけ!」


 連続殺人鬼をしていたフェイリアは、あの戦闘により死亡したと見せかけている。元はエルフだが移植した悪魔の手によって変身魔法が使えるようになり、獣人として今は姿を変えて巧達と共にいた。

 実は生きているとバレると、問題が起きるのだ。

 名前の変更を巧に任せた所、銀色の髪の毛が雪のように白く見える所から”シロ”と言う名前を付けたら気に入る。その後はシロと自ら名乗っていた。


 そんな二人の会話を聞いて、巧の隣に一緒に歩いている少女は微笑んでいた。

 赤髪で髪の毛を肩まで切り揃えて前髪を分け、その頬から首にかけて火傷の跡が目立つが、見た目は可愛くもあり、将来美人になるであろう事がわかる。

 所々金属が装着されている黒色の戦闘ドレスを着て、手に持っている杖には全体が捻じれ、先っぽが槍みたいに尖がって金属が付いていた。真ん中には宝石が埋め込まれている杖魔祖じょうまそを使い操る少女。

 そんな少女に巧は話しかける。


「リウス、お前も何か言ってやってくれよ」

「え、うん。シロさん、あんまりタクミをからかっちゃだめだからね」

「んーリウスがそう言うならわかったわ、なら代わりに今夜も頑張りましょうね」

「うん!」

「うんじゃねえだろリウス、そして何言ってんだよシロ!」


 二人の会話を聞いてこの数日間の間でわだかまりも無く楽しんでいる様子のリウスがいた。そんな会話をしながら三人はギルド内に入るとそこは何かが違った。


「やっぱ見てくるか」


 今までギルド内にいる冒険者達は、巧達が入ってきても多少は見たりもするが、すぐに興味がなくなる。

 だが今は違う。巧達が来ると同時に男達の視線は集まり注目する。

 いやここではシロとリウスを見ていると言うほうが正しいだろう。

 そんな中、一人の声が聞こえてくる。


「タクミさん、リウスちゃん、シロさん良い所にこっち来てくれますか?」


 そう呼んできたのはギルド受付嬢のシファだ。


「タクミさんとリウスちゃんに名指しの依頼が入っております」

「何で俺とリウス? そこまで活躍してないはずだが」

「本来はシロさんに名指し依頼をしたかったのらしいですが、ギルド所属していないので頼めなかったとの事。ギルドを通じて知り合いであるタクミさんとリウスちゃんに名指しの依頼を頼んだそうです」

「ああなるほど、ちなみに相手は何を期間と依頼はどんなの?」

「はい、こちらがその依頼書です。期間は二日、ランクに対して料金は金貨十枚と多く、盗賊の撃退と貴族である依頼者の護衛任務。場所はこの街にあるハウリック邸です」

「またその貴族の依頼か、悪いんだけど今回も断ることにするよ」


 シロが仲間になってから、何度か同じような依頼が入ていた。

 だが、その度巧は断るようにしていた。


「そう言うと思い、私のほうから断らせていただいたのですが、何度も断ってるせいか怒らせてしまいました。ギルド援助を打ち切るとまで言われ断るに断れなく、資金援助をしてもらっている貴族ですの無下にもできず……」


(うわ、うぜえ! 己の欲望の為に受けさせないとスポンサーとして下りる、脅しとしては十分に使える手だが)


「それに、あまり良い噂を聞かないのでハウリック様には。タクミさんとリウスちゃん、それにシロさんにはご迷惑をかけます」


 シファは申し訳なさそうした。


「良いって、シファさんには色々助けてもらってるしなリウス、シロ」

「そうね私としてもあなたがタクミを狙ってないし、気にしていないわよ?」

「私も……シファさんは嫌いじゃないよ?」


 シロは別の意味で問題あったが、それでも巧の言葉に同意する二人。


「まあ断りすぎてたのも自覚してるし、とりあえず行ってみるよその貴族様とやらに」

「ありがとうございます。気を付けて行ってらっしゃいませ」


 巧達はギルドを出てハウリック邸へと向かう。


ちなみにシロを除いて今の巧達のランクは★4

相場に関しては

★1小銅貨~銅貨

★2銅貨~銀貨

★3銀貨~白銀貨 10枚程度

★4白銀貨~金貨

★5金貨 数枚

★6金貨 二桁あるかどうか

★7金貨~大金貨

★8大金貨 数枚

★9大金貨 数十枚~白金貨1枚程度

★10白金貨

ぐらいだと思っていればいいかと思います。


てかそろそろ貴族系も出さないといけないと考えていました。

けど知識が乏しすぎて只今調べ中です。

貴族の喋り方とか爵位や他に関してもおかしければ教えてほしいです。


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