閑話 リウスによる思いと行動
今回は巧がフェイリアとの戦闘が終わってからのリウス視点です。
前話見た人からするとリウス視点でどう思っているかがわかるように執筆させてもらいましたので楽しんで読んでね
朝起きるとタクミが目を瞑って腕を組んで悩んでいるのが見えた。
全身を見るとボロボロで血の跡もついている。
タクミ、私に心配させない為に一人で頑張ってる……
私はタクミを心配すると同時に怒りが湧きあがってくるのがわかる。
「あ、あのリウスさ、これはその」
「タクミ、なんで私を起こさず戦っていたの?」
流石にひどいと思った。
ハリトラスさんの言っていたのと真逆の事をされて、何だか悲しくなってきた。
その後も言い訳ばかり言うタクミ、私を心配してないの? と聞くとタクミは信用してると言ってくる私のせいでボロボロなのに。
「なら私もボロボロになってタクミの前にいたらタクミは私をどう思うの?」
「リウスをボロボロにした奴をぶっ殺す」
「……でしょ? なら私だって怒ってるの」
「ああ、悪かったよ……けど本当心配しなくても大丈夫、これはただの魔物との戦っただけで今回運が悪く傷ついただけだからさ。次もし現れたらリウスも起こして応戦してもらうから」
タクミの事を信用したかった、けどちゃんと次は起こして一緒に戦ってくれると約束するので私も少しは安心する。
もうタクミを傷つけさせたくはない。その後には朝食を食べる私達、やっぱり人と一緒に食べるのは美味しいなぁ。
無事街に戻るとタクミは今回の事をギルドに報告しようと思うと言っていたので私は賛成した。
それでタクミが無事になるなら私は喜んで歓迎したい。
ギルド内に入るとシファさんが私を見てきた。
やっぱり苦手かも……、でも嫌いじゃない人。
「リウスちゃんこっちで飲み物飲みましょうね。あとお菓子もあるわよ? あーんやっぱり可愛い!」
私はシファさんに連れられて受付奥に入ると、そのテーブルには美味しそうなお菓子と飲み物が置かれている。
私はソファーに座ると隣にはシファさんが座り私の頭を撫でてきた。
「リウスちゃん、遠慮せず食べて飲んでいいのよ」
お菓子を一口食べると、とても甘く幸せな味がする。
これは美味しい、次に飲み物も飲んでみると今まででは想像できなかった美味しい飲み物だった。
私は頬を緩まして笑顔になっていたのだろうかそんな私をシファさんが抱きついてきた。
「あーん、リウスちゃんやっぱ可愛い! ねね、リウスちゃんお姉さんと一緒に住まない?」
そんな提案をしてきたのだ、私はタクミと一緒に居たいので断る。
「……ごめんなさい……。嬉しいけど私、やっぱりタクミと一緒に居たいの……」
シファさんはそう聞いたら諦めたような顔をする。
「わかったわ、今回は諦めましょう……」
今回……は?
「けどお姉さんはまだ諦めないからね、さあどんどん食べてリウスちゃん」
それから私はシファさんとお話をした。シファさんはそろそろタクミが戻ってくるって言ってたので受付のほうへ行く。
すると、タクミが階段から下りて来たのが見える。
タクミはシファさんとお話してる、どうやらあの魔物の角を渡してお金に換えてもらうよう頼んでるのだろう。
「タクミさん今回の角は一本銀貨三十枚の二つで六十枚になります。あとまた、リウスちゃんお貸し下さいね」
「ああ、わかっ……リウス次第だね」
タクミは私の顔を見る、私はあのシファさんとの会話は嫌いじゃなかったしまたしてもいいかなって思うから笑ってみせた。
その後ゴブリン亭へと戻ると思っていたんだけど袋屋に到着すると私は疑問に思ってタクミに聞いてみた。
タクミは服は破れいるから、修復と自動修復の付与をかけてくれる付与師って人の所へ寄るって言う。
確かに服はボロボロだもんね、これじゃ戦闘で危険に会っちゃうし寒いもんね。
中に入ると色々な大きさの袋に鞄などいっぱいあった。
「やあいらっしゃいって久しぶりだね。しかしすごい恰好してるね君は魔物? にやられたぽいが……けど怪我はないね」
タクミに話しかける男の人を見てみると白ぽい頭、少し別の色が入っているのかな? それに綺麗な顔をした男の人だ……。ここの店の人かな?
一瞬、あの男の人がこちらを見たような気がするけど、タクミと話しているし気のせいだったのだろう。
タクミは服を直す為に奥の部屋へと行こうとしたので、私はタクミに止められた。タクミを一人にしたくない、私もついて行きたかった、けどタクミは修復作業だけだからって言い訳を言って私をここに置いて行く。
仕方がなかったから私は周りの袋や鞄を見回した。
数は結構あって物も色々あった。大きな袋小さな袋、それは鞄も同じだったので見ていて飽きてはいなかった。
時間も大分経ったか、タクミの入った奥の部屋が開くのがわかると私はそこへ向かう。
タクミは悩んでいるような考え事をしている顔をしていた。
「どうしたの?」
「ああ、いや考え事をしていてね大丈夫だよリウス」
私は気になったけどタクミを見ても服が直っているし顔も何もないから安心する。
私達は外にでて歩いているとタクミが気になり見てみたらタクミはやっぱり考え事をしているのか浮かない顔をしていた。
私はタクミを心配して覗き込んでみた。
「何考えてるの?」
「……いや色々あるなって」
タクミはそう言いながら私の頭を撫でる。
何だか気持ちが良かったから私はタクミがする事に受け入れてみる。
そしてゴブリン亭へと着いたあと中に入ると、賑わっているのか人は多かった。
「ようタクミとリウス、遅かったな、依頼終わったのか? 飯食いながら話そうぜ」
「ああわかったよ」
タクミに話しかけてきたのはイルベルさんだ、タクミと私はイルベルさん達と共に一緒に食事をした。
食事はいつもと変わらないけどとても楽しい、それから美味しい。
ウオルレットさんのほうを見てみると笑っていた。無事ここに戻って何だか私は嬉しかった。
お風呂も入って、時間が経ったときロウナさんに呼ばれたので部屋に入ってみると、ロウナさんとエルさんの二人がいた。
何だろうと思って座ってみる。
「リウスちゃんタクミとどこまでいったの?」
「どこまで?」
「キス? それともそれ以上しちゃったりとか?」
キ、キス!?
私はキスときいたとき恥ずかしさからか顔が熱くなるのがわかる。そしてドキドキするのもわかる。とても恥ずかしかった……。
そんな私を察してか、ロウナさん達は私に夜にタクミがどうすれば喜ぶのかを教えてくれた。
とても大胆で、これならタクミが喜ぶのは間違いないって言うから、私はタクミが喜んでくれるならやってみようと思った。
まずは私がタクミの前で服を脱いで裸になったら、タクミに「来て」って言えばタクミは釣られて抱きついてくるらしい。
男の人は皆、下半身には棒が入っていて、それが大きくなったら苦しくなって大変だから、直接見て小さくなるようにしないといけないらしい。
小さくするには、手で触ったりこすったりしてとても大変だと聞いた。
あとはタクミがどうにかしてくれると言って、私を大人の女性へとタクミがしてくれるって言っていた。
私が大人の女性になればタクミ喜ぶかな?
私は部屋を出てタクミの部屋へと行ってみた。
部屋は暗くて月の明かりで部屋とタクミが見える。
「タクミ……寝てるの?」
タクミは寝てる。起きていたらロウナさん達が言ってた事を実践してみようと思ったんだけど寝てるなら起こせないし……
そうだ!
とりあえず服を脱げばいいのかな?
下着は……、恥ずかしいから服と靴だけで。私は服と靴を脱ぎ床に置くとタクミに近づく。
タクミ寝てる……。寝顔も可愛いと思いタクミの頬を触ってみた。
温かい……
少し寒くなってきたかも、タクミが寝ているし隣で寝てみよう。
私はタクミが寝ている隣に寝てみる。
二人で寝るには少し狭かったからかタクミの体に引っ付いてみた。
「タクミ……」
タクミの顔を見ていると何だか胸が苦しいのに、タクミに触れて嬉しい気持ちがする。
タクミをもっと触っていたい、タクミをもっと抱きしめてみたい、もっとタクミと一緒にいたい。そんな気持ちがする。
今日もあった出来事、その前に起きた出来事を思い出したら胸が苦しくなって悔しい気持ちになった。
私はロウナさん達と話した事を思い出した。
「確かこっちのほうは、棒みたいなものが大きくなっているとタクミが危ないから直接見ないといけないって、ロウナさん達言ってたはず」
私はタクミのズボンをずらそうとしたけど中々ずらせない、なんでだろ?
私はこのままじゃタクミが危険になると思ったからか、力の限り引っ張りズボンをずらす。
「あっ……」
「あっ……」
これが棒?
私は暫く茫然とその棒を見ていたら、これが何なのか理解する。
私は理解した瞬間、顔が真っ赤になるのがわかり部屋を飛び出す。自分の部屋へと戻りドアを閉めたら、ベッドの上で布団を被り震えていた。
「あれって……あれって……」
多分、私が想像した通り男の人についているあれだろうとわかると恥ずかしくなった。
私は目を瞑り布団を被っていたら旅の疲れかいつの間にか眠ってた。
次の日の朝、ドアを叩く音がしたのでその音に私は目を覚ます。
ドアを開けようとしたら下着だけなのに気が付きどうしようか迷う。
「リウス起きてる?」
タクミの声が聞こえた。
「うん、さっき起きたの」
今、タクミの前に出ると恥ずかしかった。
だけどタクミを待たせるのは嫌だ、だから私は布団を被り体を隠してからドアを開ける。
タクミの手には昨日私が部屋に置いていった服と靴を持っていた。
「いやな、昨日……すまんな恥ずかしい思いさせてしまって」
タクミは恥ずかしそうに言う。
「う、ううん。私も慌てて出て行ってごめんなさい……」
「服ここに置いておくね」
タクミはベッドの上に服と床に靴を置いてくれた。そして部屋に出て行こうとした時、思わず私は布団を脱ぎタクミに抱きついた。
「タクミ……私強くなるね。強くなってタクミの役に立つね」
「ああ、期待しているよ」
タクミは私の言葉に対して言葉をかけてくれて嬉しかった。
タクミは私から手を放し離れると部屋を出て行く。
出て行く際にタクミは……
「さっきのも嬉しかったし昨日の事も嬉しかったよ。今日も一日頑張ろうな」
それを聞いて間違っていなかったんだ……。
私は嬉しい気持ちでいっぱいになり今日も頑張ろうと思う。
作者から今までのリウスへの思い入れとして
どうしてここまで主人公である山内巧に好感度上がってしまったんだろ?この一言に尽きます。
まあストーリー上ご都合主義で出しちゃったキャラだしヒロインとしても何とかやれてるかなって思います。
それにしても巧はここまでしても限界があそこまでできちんと押しきれない中途半端なキャラになったかな
まあ恋愛もしたことないキャラだしいいか
次回からまた数日飛びます。