236, ダンジョンで、……攻略は、二十九階へ ⑪ まじ?
年内最後、手こずってます。少々、短いですが。
「紹介…ね、オレは、セトラ。エト・セトラ・エドッコォ・パレットリア。パレットリア新国国王で八歳。気象魔法士。ガルバドスン魔法学院の二回生。肩に乗っているのは、従魔のルウ。コヨミと従魔のフェニックたち、リメラ、リウスは双子、アトリと従魔のチャァー、パロア、シクロと、ブタさん。彼女たちが、オレの嫁。アーサーとトリケラ、赤ん坊でワタルにはシャンマタ、ゴルとマリは一緒に召喚されていたんだと。なんかオレたちって、似ているね!」
「………。」
惚けるオレに、ジト目のリュウ。
「俺は十六歳。嫁は、一人だよ。…ティアだ。だけど八歳で国王? 使い魔のルゥじゃなくて従魔のルゥ? どういうこと? それに気象魔法士だって? ブタさんって、アレはライトンだろう!」
地獄の底から、響くような声だった。
「え~、嫁ひとりって…チヅルは~?」
オレが茶化してみると、言い合いをしていたチヅルにも睨まれてしまった。
「わたしはウッディ君のモノよ!」
「わたしは、セトラ様の嫁!」
チヅルと言い合いをしていたコヨミにも睨まれてしまったのは、ご愛嬌です。
「わたしも、セトラの嫁。」
黒いブタさんを抱えたシクロも、当然だがオレの嫁を主張してきた。
「え? 懐いている? ウソォ…。」
目が点になるリュウに、オレは重々しく頷く。
「まぁ、そういうことだよ。」
「マジ?」
「マジで、マジ!」
「オレのルゥは、或る惑星の魔力に染まってしまったからね、従魔なんだよ。」
「或る惑星?」
不思議そうに問い掛けるリュウに笑って答える。
「そう、ステアという名の惑星さ。聞いたことあるだろう?」
オレは、問い掛ける。
「娘たち三人が逃げて来たという星…。」
リュウが心在らずと、呟く。
「その通り、さ。太陽暦八八二五年の建国以来、オレの国スクーワトルアには、異界からの降臨者が絶えない。太陽暦一八八二五年に闇い霧に閉ざされた世界になって以降、降臨者たちは神話になった。数千年もの間、アレディア教の神として祀まつられている者たち、そして、あなたも、だ。アレディア教の神としてのリュウ神様、いや、リュウジュ神。」
「ウ…ソ…だろ……。」
続けて話した言葉に絶句してしまった彼。
「ウソじゃないさ。眠っている墓所にはきちんと刻まれているよ。リュウジュ神、その妻であるティアラ神、ウッディ神、その妻であるチヅル神、ワタル神、ゴルディア神、アーシィ神の名前がね。墓所に、今も守護獣の管理人が居るからね。」




