表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気象魔法士、ただいま参上 !  作者: 十二支背虎
303/337

208, ダンジョンで、……攻略は、二十八階へ ⑧ 扉の外へ ②

納得できなかったため、ドコに納得いかないのか、ずいぶんと考えました。

ようやく、見えた明かりをつないで行きます。

お待たせしました。

『グランマ~、いつでも一緒だね。初めからこのサイズにしておけば良かったかも~。』

 チヅル=コヨミの肩に、ぽんこつ女神様のアーカイブ・ミニ(・・)が鎮座しておりました。

 そしてもう一方の肩には、フェニックたちがぴーぴーパタパタと、その存在をアピールしております。まるでフ()ンネル背負(しょ)ったν○ンダムのような……立ち姿。だからなのか彼女(コヨミ)の背中には白い天使族(?)のような羽が、なぜか存在しておりました。


 どうやらこれは、(セトラ)(雷神と各種の守護者)の眷属であり、フェニックたちのあるじであることが関係しいるようでもあり、プラス取り憑いた女神の加護などの様々な要因が絡んだ結果の発露でした。ちなみにコレ触れます。


「や、ダメ! こちょばいから、ヤメて!」

 コヨミ本人は、くすぐられているように感じているようです……。

 …てか……『こちょばい』って、何語なんでしょう?

「え? こ、こちょばいは、こちょばいでしょ。違うの?」

 なぜかコヨミ、混乱していました。

「スクー・ワトルア含めて、そういう表現は、とんと聞いたことがないねぇ。」

「ええー、そんなバカな……」

 容赦のないシノブ母様の言葉にとどめを刺され茫然自失になってしまったチヅル=コヨミでした。




 ただ、予想外だったのは、そのぽんこつ女神の加護が同行者のすべてに影響が及んでしまったこと。

 俺の嫁たちには、それぞれの種族の守護神たちが降臨し、力を与えてしまったこと。

 ネコミミを持つプ・リウス、プ・リメラの姉妹には、イヌミミとシッポが発現し、両方の資質を持ったキツネ耳とシッポを出せるようになり、俊敏な動きが出来るように。


 てか、ネコにイヌを足してキツネって、どういう事なのっ!


 ヒト族のコヨミはぽんこつ女神、マヒト族のアトリには、魔神からのアクセスが……。

 鳳凰であるチャァの翼の特性に、剣翼(ソードウィング)がプレゼントされた。

「なんて事すんのよっ!」

 アトリの中のティアは、おかんむりである。

 それぞれの守護神からのプレゼントを、書いていくと時間も無いので割愛するか……。

「「え~、ずるぅい! 平等に扱ってよぉ、ぷんぷん。」」

 シクロとバロアからの猛抗議が。

 本当にすいませんねぇ……。



 嫁以外のガルバドスン魔法学院の生徒一同と担当教員一名には、それぞれの適性が伸びていた。ウェーキやヒリュキ、ユージュ、魔王やパット、ルナたちなどの眷属には、眷属特典が……付いちゃいました。


それは、『称号 ぽんこつ女神の加護』が付いていたのと、(ミラー)が直径二〇セチほどの円形にオリガミ展開する自動追尾型極小(小指の爪)サイズの個人用防衛衛星(ガーディアン)が……。


 さらには……。

「なんてこったい!」

 俺に配備された個人用防衛衛星(ガーディアン)は加護が実体化した時には一つだったのに、俺がなんもしないうちに増殖しました。

 どうやら魔物誑しに反応したようで、アダマンタイトスライムのポヨンやプルンとごにょごにょしている内にスライム属性をゲットした模様……トホホorz

 現在、スライム属性を発揮して、俺の体表面を移動中のようである。俺の鑑定画面に位置情報が逐次入ってきている。



 女神の間に入った俺たちには時間の引き延ばされた状態になり、これから向かうはずのドアにあるのぞき窓には顕著な変化は起きていなかった。だが、一人だけ見入っている者がいる。ゴルディアだ。二〇年ぶりの二度目の召喚に自身の気持ちを落ち着かせるために、これから行く世界を見つめていた。


 懐かしい世界……、彼にとってはそうではないかもしれない世界。


「……………、ユーコ。やはり、お前か…。」


 つぶやいたゴルディアは彼の世界に入ってしまっているが、それ以外の人間は困惑の極致にあった。


「………………はァ?」

 ゴルディアの口から漏れた言葉に女神の間に居た全員が押し黙った。

 するってぇと何かい。今回の勇者召喚は、「こいつ」の所為(せい)かい!


 女神の間の気持ちセンサーが反応したのか、ゴルディアが覗いていた扉の側の()が開き始めた。



 次の瞬間には、勇者召喚の間に全員が降り立っていた。

 そして、俺は違和感に襲われ、その違和感がどこから来るのかを必死に探し出していた。


 だが、俺は気付いていたはずだ。

 その違和感には。

 だって、自分たちがあまりにも遠くに来てしまったことを確信していたのだから。


 ただ、ここが俺たちの世界から隔絶(・・)された世界だと言うことを信じたくなかっただけだと言うこと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ