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気象魔法士、ただいま参上 !  作者: 十二支背虎
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183, ダンジョンで、……攻略は、二十六階へ ⑮ 驚愕 ③

「君たちさ、気付いているかい。俺たちが連れている魔物って種類も多いけど、幼い姿をしているよね。でも、幼獣という訳では無いんだ。アレは彼らのスキルだよ。小型化っていうスキル。そう……「小型化」なんだよ。信じられないって顔をしているね。そうだな…、セトラ、ギンかピー助を戻してくれないか?」

 ヒリュキの言葉に俺が頷く。


「分かった。『ピー助、騎乗用の大きさまで戻せ。』」

ピュイ(やったー)ピュウピイ(乗って乗って)!』

 と、声を掛けた段階で、手乗りサイズだったピー助の大きさが元に戻る。

 コロニーも大きいとは言えども、ピー助の大きさが戻ると一気に狭く感じる。


 なんといっても十五メルは有る。って……、しかも丸いんですけど。とか感想を言われても仕方ないほどの体格なのだけど。


 だけど、目の前で大きくなったロック鳥のピー助が、バタバタ身繕いして俺が乗るのを待っているのは、ちょっと可愛いな。


「丸くて、おっきぃー……。でも、こんなに大きくて飛び立てるの?」

 ピー助の本来の大きさに呆然と驚くクッキィだが、この星の生物はすべて魔法の恩恵を受けている。


「ドラゴンと同じ理屈で飛んでいるからな。そうだろう…、ルゥ?」

 俺ことセトラが、その答えを返すと同時にオレ(リュウ)の元使い魔であり、現従魔のルゥに問い掛けた。


「ルゥ?」

 シュガーが反応する。

「私の名はルゥ。マスターの従魔です。よろしく。」

 ルゥが執事風に挨拶をする。


「ええっ! まさか、人型の従魔なの?」

 これに驚きを隠せないのが、ジェリィとクッキィ。

「じゅ、従魔って……あなたが?」

 ソルトたちは、驚きに息も()()え。


「最初から、これだけの従魔たちを連れていた訳では無いよ。ダンジョンを攻略していくうちに増えていったから魔力の経路(パス)が、太くなった。おかげでこちらにも余波が来るくらいには、従魔たちのスキルが増えただけなんだ。「小型化」も「人化」も、そうなんだ。」

 本当のことを言ったら、呆れかえるだけだろうな………orz

 少々、凹んだ。


「まぁ、そんな事よりも…、シュガーさんと拳を交わしたアトリから話があると言っているのだが、良いかな? と、コヨミからはクッキィさんにかな? シクロからは、ハーヴさんに、アーサからは、ジェリィさんに。そして、オレはソルトさんに話がしたいんだけど、良いかな?」

 それぞれに指名先があった。

 と、そこで名を呼ばれなかったものが一人。ミントである。


「えー、オレは……。」

 大丈夫、キミにもきちんと居るから。


「ボクはキミに聞きたい事があるんだよ。いいかな?」

 ミントの前に現れたのは、ボクっ娘黒真珠虫のロパラ・パロア。不思議そうに聞いてくる姿にそこに居たみんながほっこりする。だいぶヒト語が上手くなっている。やるな。


「え~、それぞれに話をする前に君たちに言っておかなければならないことがある。コヨミ、アトリ、プ・リウス、プ・リメラ、シクロ、パロアはオレの婚約者だからね。対応は考えておくれよ。」

 この言葉に、シュガーたちとソルトたちのメンバーは固まった。


「「「「「「うそぉ?」」」」」」」

 これが一番の驚きだったようで、六体の石像が出来上がっていました。南無南無。






 彼らが復活したのは、こちらが一服できるくらいには時間が掛かった。

 この星では一夫一婦制のほうが珍しい。

 親父でさえ、二人いる。


 でも、このくらいで復帰してくれて良かったよ。

 次の階段がというより、ドア(・・)がしびれを切らして突っ込んで行きそうでならない。


 それはともかく、それぞれのご指名で話を始めた。


「オレは、セトラ。こっちは従魔のルゥ。」

「お、おれは、ソルト・エト・サーマンドゥと言います。 こいつは、使い魔のメビュース。「無限の鏡」というスキルがあります。」

 ほほう……。聞いたことも無いようなスキル名だな。

 俺が話したのを皮切りに、あちこちで名乗りが交わされた。


「私はコヨミ。こちらはフェニック(・・・・・)。まだ|(ヒヨコ)《・》よ。」

 思いきり聞き及びのある言葉(・・)が羅列された。


 クッキィが目を瞠る。

 何か言いたそうな、じれったい表情で悩みつつ自己紹介を始めた。

「わたしはクッキィ。こちらは使い魔の雲のクモ君『無限の糸』がスキル。よろしくお願いします。」

「ええ、よろしく。」


「わたしはアトリ。セトラ様の婚約者だけど、セトラ様捕獲部隊の隊長も拝命しているわ。彼女は、わたしの従魔のチャァー。」

「どうぞ、お見知りおきを。」

 チャァーが挨拶した。


「セトラさんがルゥ? コヨミさんがフェニック? アトリさんがチャァー? 従魔に伝説か神話の時代の名を付けているんですか?」

 気になるよねぇ。


「わたし、シクロ。この子はライトン。」

 ぼそりと告げた言葉に、ハーヴが固まった。

 なぜなら、ライトンと呼ばれたその従魔は黒い豚で背中に羽が生えていた。


「まさか……。お…、ぼくはハーヴ・エト・サーマンドゥ。こいつは、さなぎのクゥ。無限の剣閃。」


「オレの従魔はコイツ。トリケラって言う。オレはアーサ。」

 簡潔なアーシィの言葉にジェリィが固まる。


「じゅ、従魔? トリケラさんは使い魔だったはず。」


「「「「「「「まさか?」」」」」」」

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