嫁、海のあるじを奮い立たせる!
海のあるじ、陸に立つ! その少し前の話である。
私たちは海を渡っている最中だった。
海面を飛び跳ねるのは面白かった、そんな事やった事もなかったから。
海の底までは遠くて足などは着く事も出来ないが、どの道いまの私たちには足なんて無粋なものは付いていない。
腰から下は下着も勝負パンツも着けている感覚はあるのだけれど、流麗な鱗に覆われた…、俗に言う人魚の様な出で立ちになっている。
寝袋という簡易布団に包まれているような感覚だ。
歩こうとしたら、転んでしまうくらいには感覚が違っていた。
上半身は、アトリさまのお姉様のシノブ様からのご指導により、Tシャツとその下には何も付けていないような感じに見えるようなそれぞれ自分の肌に合わせた色の、水着というものをGALGIRLで見て、好きなデザインでアルケニーのテュッキアさんに作って貰った。
シノブ様の情報によると、あるじ様……セトラ様♡はお胸に大層な思いをお持ちのようだ。くふふふ、絶好のアピールの場である。
今はまだ、成長途中にある私の胸でもアピール合戦に参加するくらいのシノブ様の秘密兵器が有る……、Tシャツと水着の間にスライム由来の成分を内包した胸パットというものを仕込んである、魔王様の国で開発されたらしい。
確かに魔人の女の人たちって、大きいものね。
この胸パットは秀逸で、私の皮膚の欠片とスライムの成分が合わさって、遠くない未来の形に成るというもの。
ただ、これはある意味個人差がハッキリ出るので、落ち込むヒトは落ち込んでいた。
私もどちらかと言えばそうなので理想の大きさに向かって、カウエル乳を飲みまくりますよ! 特に吸収しやすいのは風呂上がりだそうな、お風呂に設置して貰おうかしら。
さあ、シノブ様に教わった通りに体を動かしていけば、セトラ様の目の前でお胸が躍るはずです。
セトラ様から貰った障壁の腕輪を瞬間的に作動させる事で、頭から海面に突っ込んでもほとんど衝撃を感じない。
残った衝撃を逃がすように斜め下に潜ると不意に上向きの流れを感じる。その流れに乗ると、また海面から顔を出す事が出来る。
これは、お胸による抵抗と浮力だ……たぶん。
そして、顔を出して躍り上がった瞬間に、お胸をプルンとすれば、セトラ様の視線がこちらを向く。
殿方の視線を感じると、成長しやすいらしい……シノブ様もそうだったって言っていた。
だったら、どんどん見て、セトラ様。
ザブン……、ばしゃ……、プルン! ザブン……、ばしゃ……プルン!
やっぱり、他の人たちも同じだ、私もガンバロっと、それっ!
そんな事を考えていたのか………。なんという事だ。
ううむ、ここは桃源郷か……。
アトリもコヨミもぷるんぷるん。
リウスもリメラもぷるんぷるん。
バロアもアガサもぷるんぷるん。
ステータスを鑑定すれば一目瞭然なのだが、ここは男の夢の時間という事で無粋な真似はしないで、ぷるんぷるんを堪能しようか。
アーサの国のある大陸に着いたが、ぷるんぷるんを堪能したお陰で海竜の飛行訓練を忘れてしまっていた。
本来は、海上からドラ吉に掴まれて飛び上がる予定だったのに………orz
まぁいいか、帰りに考えてみようっと。
しかし、あのスライムパットは秀逸だな、量産してみるか?
スクーワトルア侵攻時に居たスライム達の素材が相当に残っているからな。
シノブさんに聞いてみるか。
魔王の国での大量生産が可能になれば、お胸の病も減るのではないだろうか? お胸に無理が掛かるから、そこにストレスが発生し、しこりになるのでは?
魔法でも治療は可能だが、深々度の治療はなかなかに厄介だ。
スライムパット有りきで乳バンドを作れば、ホールド感も良いのでは?
なんと言っても、男はそこが好きだからな、うん。
不定期といいながら、今のところ毎日なんとか書けています。
昨日は、一日の閲覧件数が2000をこえねビックリしていました。
これからもよろしくお願いします。
これから、主人公も思春期、さてさて、どうなりますやら。




