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気象魔法士、ただいま参上 !  作者: 十二支背虎
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 嫁会議から懲罰会議へ!

「「「「「「セトラくん(さま)、そこに正座です!」」」」」」


 いま、俺の目の前には六人の鬼嫁(・・)が立っていた。


「は、はい!」


『海のあるじとして、最初の案件の処理に何人かの嫁を召喚しましたらこういうことに……なったのですが、これもハーレムなのでしょうか? 本当に聞いてみたいです。』

 俺の心の声であるが、現実には冷や汗垂れまくりです。









 こうなった原因の召喚とは……。



 他の大陸の友好及び商業関係の条約を締結に来た使節の中の一人に対して、俺の中の『ヒト』が証明するために発動した事でした。


 初めてでしたよ……、自分()の魔法が自分()の中の自分()では無い自分(オレ)の意思で、自分()の魔力で発動した瞬間を見たのは。


捜転移(サテスタ)、アトリ召喚!」



「え、なに? セトラ? 今ちょっと間が悪いんだから……、呼んじゃダメっ……ダメだったら、え……アーシィが…って? ちょっと、ティア! いきなり出て来ちゃダメ! ダメだったらって、もうっ!」

 という一人芝居ののちに他の五人の嫁の目の前から、強制転移しました。

 ちなみに最後の「もうっ!」は、俺の目の前での発言でした。


 彼女が言っていた間の悪い事とは……、高さ三十セチ、器の直径三十セチにプリンなどを盛り合わせた特大のプリン・アラ・モットォにスプーンを入れた瞬間の事でした。


「ううっ、食いしん坊キャラがバレてしまった……。」

 orzの格好になりながらも、それでも特大のプリン・アラ・モットォとスプーンを放さないのは、さすがというか何というか。


 でも、ここでフォローをしないと後が怖いのです。


「アトリが綺麗になれる食材が入っているんだから、残さないでくれよ。食べてくれる人が居ると思えばこそ、新作への意欲が増すというもの。その情熱の火を消さないでおくれ。」

 ひたすらフォロー。


 そこへ追い打ちを掛けた方が居ます。そう、例のヒト。

 なんとかは死んでも治らないという事例を地で行くヒトでした。

「ぷっ…、くくくく、ティア(・・・)の食いしん坊キャラは治ってないのな。」

 アーサもとい、今はアーシィのようですが。その当時の事を思い出していたようで、そういえばと、ふと、回想した瞬間恐るべき鬼の気が飛んできました。


「アーーーシィイイ、余計な事は思い出さなくていいの! ほっといてちょうだい、ふん!」

 アトリもといティアが()ねました。


 ところがアーシィは怖いものなし。

 アーサが焦るのを尻目にアーシィはティアの古傷を(えぐ)るのです、南無ぅ。


「くっくっくっ、あの『結婚式』は、面白かった。今度は何やるんだ? コイツとまたくっつくんだろう?」

 そう言った瞬間でした。

 着ていたメイド服のサイドから、美しい凶器が飛び出してきました。


 ティアの必殺の「蹴り」です。

 下から、横から縦へと変化して回し蹴りとか……、多彩な「蹴り」を繰り出していきます。今は、プリン・アラ・モットォを抱えながらの「蹴り」なので技量としては上がっているのですが、絵面(えづら)的には微妙だったりします。


 アトリの前世であるティアは総合格闘術の達人。

 でも、そういうヒトの蹴りをアーシィは余裕で(かわ)しています。


 射撃に関しての技術の中に撃剣術というのが有り、射撃途中の襲撃に対して後の先を取りながら、撃退していく技です。アーシィはそれの達人だったようです。


「よっ、と、はっ。うおっ、(あぶ)ね。……つか、残念。スカートだから期待していたのに、チャーナ・ドレス風で、中はしっかりガードかぁ……。」


 そのいかにも残念そうなアーシィの言葉にティアの「蹴り」が加速していきます。


「それは残念でした! セトラ様が小さい頃にスカートに潜り込んでくる事が多かったから、それこそ対策済みよ!」


 アーシィの言葉に一々反応するアトリもまた……。


「おい、リュウ! ……見たのか?」

 何をとは言わないのが彼らしいところですが。



「……記憶にございません。」

 見たとは言えないので無難な答えになりました。


「おまえ、どこの政治家だっ! おっと危ねぇ!」


 回転の上がったティアの「蹴り」に、さしものアーシィも必死になってきた。

 






 そろそろ止めないと国際問題になりそうな気がする。

 そう、思って。


「ティア、その方は他国の皇帝の子息で…「ぐはっ!」……遅かった……orz」







 アーシィを宿したアーサがおでこに女性用の靴のあとを付けて倒れており、ティアはティアでハアハアと息を切らして立っていました……………南無ぅ…orz。

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