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気象魔法士、ただいま参上 !  作者: 十二支背虎
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 イヌミミは≠ネコミミ? 続々

 その後、この「イヌミミは≠ネコミミ?カチューシャ」は、莫大な売り上げを記録し、一万年後の今も製作されている。



 か、どうかは今は知らないが、本来はパレットリア新国での身分証明の腕輪だったのだが、ヒトミミに憧れを持ったネコミミの方たちの飽くなき挑戦により、「魔物誑し」スキル保持者専用装備として活用できる運びになった………ようであるorz


 ……マジすか?


 というか、ミミ変換の発動条件は「魔物誑し」のスキルを持っている事。「魔物誑しの弟子」のスキルでは発動時間が限られるらしい。およそ一時間が限度。


 つまりは魔物に対しての「愛」が大事になるって事だな。

 従魔としての「愛」と、あるじとしての「愛」。どちらもが大事。

 まぁ、モフモフはお互いにメリットがあれば、オーケーなんじゃないですかね。


 しかし、今のところ「魔物誑し」のスキルを持つ者はまだ少ない。「魔物誑しの弟子」すらも数えられるほどだ。俺の周りには大勢のスキル保持者が居るし、従魔として契約もしている。一般の人々が、それ(・・)を知ったとしてどこまで出来るのかは分からない。


 ただ一国だけ、俺のパレットリア新国だけは可能性がある。

 既に国民全員が腕輪を保持しているのだ。週末に行われているイベントでは、従魔たちとの距離も近い。

 国民たちの拉致の発生、その可能性に従ってしまうと、近々、争いの種になる事は想像に(かた)くない。


 下手なチョッカイは掛けて欲しくないものだな。

 この大陸はまだいいが、外洋というか他の大陸からの渡航者も居るなか、どこまで隠し通せるものかな?


 近隣…といっても帆船タイプの外洋船で三日から五日程度の距離に、俺たちの大陸と同程度の大陸が南にひとつ、西と東に一つずつある。

 大陸の壁を越えたところにも、確認してあるだけで大陸が一つの諸島群があるからな。



 どちらにせよ、俺にとって「守護者特典」は今後も増える可能性が大だから、安易な拡散は避けておくのが一番という事ですかね。



 今回の嫁たちのイヌミミ・ネコミミに関しては、「嫁特別装備カチューシャ」によるものということにしようっと。

 アクア様に対しては、従魔の契約を機に「(ノットイコール)ネコミミ」型のカチューシャの試験運用に参加しているとすればいいか……。










 とか思っていました………orz

 俺の考えていた事は簡単に、俺自身が覆してしまう事ばかりなのだと、気付きました。

 自重しませんよ、もう!


 「イヌミミは≠ネコミミ?カチューシャ」は、獣人族と一括(ひとくく)りにされている方々からの突き上げにより、急遽、全大陸規模での受注生産になりました。



 なぜ、そんな事が起きたのか?


 きっかけは餃子パーティーでした。ダンジョンの二十三階で、シュッキンを慰労するために大祖母(おおばあ)の餃子を作りに作りまくって食べていたときのこと、ドロシーの父のテツロオが食事に参加し、テイリュウの母竜イオリも、その巨体を縮ませるようにして、参加していた。


 彼らが参加した事で、情報圧縮で紙のようにペラペラになっていた人々が、復活しだしたのです。そりゃ、美味しいものを目の前で食われていれば意地でも参加すると、俺でも思いますけどね。


 起き上がった数は、ハンパなかったですよ……。

 その中に一人、知り合いが居ました。何で、こんな所に居たんでしょう。


「こんな所、言うなよ。」


 苦笑いしていましたけどね。この国の王子で、騎竜隊の隊長補佐だったらしいです。

 だからテツロオの上司に当たるそうですが。

 そのテツロオ自身が苦笑いしていました。


 なんか、ヤバそうな事でもやらかしたんでしょうかね。


「懐かしい味だね、セトラ。」

 マァス・アヒル・サトゥー、俺の高等(ハイエンド)教育(エディタ)でのダチ。

 前世では、二代目の連邦主席の時に、叩き上げの広報審議官を拝命していた。


 当時は、こんな面倒くさいものをよくぞアイツが受けたなとか思っていたのだが。

二代目(アイツ)は、ダチだからな。」

 苦笑いしながらそう言っていたのを、思い出した。






「「イヌミミは≠ネコミミ?カチューシャ」、凄いな、俺にも作ってくれよ!」

 そう言ったダチが居たからです。


 餃子パーティーで黙々と食事をしていた方々に混じって、やんごとなき人々も、居たのです、もちろんアクア様も。王族同士の繋がりは深く、マァスも彼女がネコミミを持つ事を知っていたのだ。

 お気に入りの格好に何故かあまり似つかわしくないカチューシャをしている人々をこのダチ様は鑑定なされたのです。


 彼自身がハーフエルフであり、その耳に特徴が出ていました。王子でありながら騎竜隊の隊長補佐にしか(・・)、なれなかった理由でもあるとの事。


 なるほど、騎竜に出来るほどに竜たちとの交流が有るというのであれば、このカチューシャは確実に作動するな。もう一つの条件がクリアできればだけど。



 それは、「魔物誑しの弟子」以上のスキル持ちである事。

 調教だけでは、俺の許可が出ない。なんと言っても、俺が「守護者」だからだ。



 だから、全大陸規模での受注生産が可能になった。



 俺の国パレットリア新国では、腕輪及び、カチューシャの生産がワームコインとともに、大増産体制に入った………orz 

 ブラック国家になってしまった、済まないな国民たちよ。


 それにしても全大陸規模って、何年作ったらコンプリートできるんでしょうか?

 ここって、地球という星の数倍の表面積があるはずでしたよ、ね。

 頑張りませう、みなさん。


 ひょっとしたら、一万年作っても終わらないかも……です………orz 南無南無。











P.S.魔物肉による大祖母(おおばあ)の餃子を食した嫁五人には、まだ飛べないですが……背中に小さな翼が………orz

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