135, ダンジョンで、……攻略は、二十二階へ ⑫
この戦いも終盤です。
しかし、何連投でしょうか、自分でも記録ものです。
これが終わっても冬眠しないように頑張ります。
冬眠している間は、何であんなに連続で投稿できたのだろうかと、
よく考えてしまいます。
色々とおちょくってみたリッチー様ですが、脳筋?の割には魔力防御が堅い。
こちらでも、魔石を収拾しているのだが、リッチー様の支配下にあった魔物たちが多かったために自発的に転がって行ってしまうのだ。
その魔物たち手を離れた瞬間に、送転移を使い、銀の玉と交換していたりする。リッチー様への嫌がらせと同時に死んだ魔物に対してもアンデッド効果を失わせるという二重の意味でやっているもので、その行為の意味はデカい。
デカいのだが、それでも嫌がらせの効果しか無い。
根本的な問題が解決しません。早く討伐しないとレディアン皇国が立ち行きません。
さて、どうするベ?
『セトラ叔父様? 何か忘れてはいませんかにゃ?』
『にゃ? リメラか? あれほど叔父様は、やめろと言ったのに………、ン? 何か策があるというのかい?』
『特効持ちをお忘れですにゃ、セトラ叔父様。』
続けて言うリウスの言葉に俺は、少なくとも凹んだ。
そのあとは、『叔父様』という言葉の持つダメージに、力無く空中を漂っていました。
『フフ、セトラ様には特効の言葉なのですね。叔父様って……。』
アトリからも。もーいーや、おいらふて寝してま~す。みんなで頑張ってね~。
『叔父様って、なんて響きの良い言葉。憧れます。』
パロア、それはウソだよ。絶対に違うと思う。
ダメージとともにテンション逆マックスで。何かやる気が起きません。
この状態で考えついたのは、ちょっとだけ逆襲をば………。
『はいはい、分かりましたよ。じゃあ今度、スクーワトルアに行こうか? ヒリュキの姪が生まれているはずだし、リウスとリメラの家族にも報告に行かなきゃならないから、みんなで挨拶に行こうか? 叔父さんと伯母さんで……『『『『『ぎゃあぁぁぁ、やめてー。オバサン禁止ぃ!』』』』』、ほらな、いやだろ?』
『『『『『ふええええぇ………。』』』』』
言われてみて、本人たちにも該当する言葉なんだと気付いたようです。
ふっ、肉を切らせて骨を断つ!
というか、どっちみち、テンションはダダ下がりのままですが……、ね。
泣かせてしまったので、あとでフォローしなくてはなりませんが、今はケンカ両成敗という事で。
そう思っていたら、背後に転移してきたヒト? に強襲されました、……犬耳シッポな翼つきの俺が。
『ギャッ!……グアゥ?』
『なに、コヨミたちを泣かせているの?』
そういって、空中で俺の背後から忍び寄って抱きしめ……首締めないで、お母様……。
シノブさんの来襲がありました。
『とはいえ、コヨミたちも言われて分かったでしょうけど、自分たちが言われたくない事をヒトにするのはやめなさい。』
『『『『『ひっく、クスン。……はい、分かりました(にゃ)、お養母様。』』』』』
五人が声を揃えて言うが、シノブ母様は途端にシブい顔です。
『アトリまで……。わたしはあなたの姉でしょう? あなたの母親になったつもりは無いわよ!』
『あ゛……、そう言えばそうだっけ。』
『コヨミ、拗ねてないで、あなたの力も貸してあげて、ね。』
シノブ母様の言葉に『ああ、忘れてたぁ……』と、頭を抱えたのは俺です……orz
『コヨミ、雨を頼むな。』
アンデッド特効の雨で、その範囲は広い。
これは、忘れていた俺が悪いな。
『うん♡ セトラくん♡』
非常にいい笑顔のコヨミに、ドキドキしました。
『雨くん、降って?』
照れながら、コヨミが雨たちに頼むと、『癒やしの雨』が広範囲の対象物を癒やしていきました。
『アッチ、アチチチ。アチャー………ガクッ。』
いくらリッチー様でも逃げ場が無かったようで、見事な魔石だけを残して昇天しましたが、天国の扉は開いてくれるんでしょうか?
威力を何故か増したコヨミの『癒やしの雨』は、降り続けて負傷した者たちを治療し、多くの魔物を浄化殲滅していきました。
もちろん困ったちゃんなリッチー様共々癒やし尽くして昇天させちゃいました。
やっぱり最大戦力なのですが、初期段階では悪手なんですよねぇ。
このコヨミの『癒やしの雨』を最初の方で作戦に組み込まなかったのは訳があります。
それは、敵味方の区別無く癒やすんですよ。
その効果は絶大で、敵も味方も関係なし。アンデッドには特効なんですが、他の魔物たちは癒やされてまた、歯向かってくる。
そうなると、数の力で押されかねないんです。
後腐れ無く、殲滅できる状況に持っていく事が一番大事かもね。
『コヨミ、雨を止めていいよ。ウェーキ水雷用意……、装転移発動。ウェーキ頼んだ!』
肝心かなめの特定種だけは保護を施し、あとは魔石に変えてしまいましょう。
『ホシィク、狙いの補正よろしく。水雷!』
そういって放たれた水雷は、ホシィクの水属性の補正に従って小さな水球型に変化し、それぞれの魔物たちを撃ち抜いた。
『チィチィチチチチチチィ?』
そう、装転移を施したエリアに行って、説得? しているのは、五人目の嫁になったパロアが人化した状態で虫語が出来るとは、思わなかった。