6.俺はスマホで目玉焼きを攻略する
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ぶざけたクマコック、もとい、くまごろうの動画を見つつ俺はついに……
ついにやってやったぞ!!
スマホの動画を見ながらできた俺作の目玉焼きが!!!
ん?……動画の目玉焼きはすんごい綺麗だけど
俺が作ったのはちょっと汚いって???
……うん。そこは気にすんな!!
と1人ツッコミしながらポポに目玉焼きもどきを差し出す。
卵を割る時、にゃっ?!とポポが半泣きになったのはちょっと笑ってしまったが
ポポにこれが目玉焼きになるんだよとなだめて料理出来た俺って本当に改めてすごい。
もちろん、無かったマヨネーズは油に、バターは無し。
「あの箱の絵とちょっと違うにゃ……」
「おだまり!!」
「にゃ?!」
っと俺も食べよう。くっそ腹が減った。
この世界に来てから?というより
目が覚めてからここにくるまで
俺の胃袋は空っぽだったんだ!
麗しき水分だけじゃ!!生きていけぬ!!!
と目玉焼きもどきを頬張る。
見た目は不格好だが味は…………!
ででーん!!!
「「うまい!」にゃ!」
ちょっと固めになってしまったがほんの少しの黄身のとろみがまろやかに、そしてにんにくみたいな豆がいいアクセントになって……!
これで美味いんだから
マヨネーズとバターがあって、くまごろうと同じように作ったら更に
飛ぶんじゃねぇか?!
ぶっ飛んでしまうんじゃねぇのか?!
と思わせるくらい美味い!!
本当に、初めて作った割には美味しくできてホッとした。
そして、目玉焼きを味わっていたら
ブルッとまたスマホが鳴った。
今度はなんだ??といつもの手付きでロック解除してみると、ステータスとさくっとスーパーに赤丸。
なんだろうなーってチェックしたら
ステータスや称号などは全く変わってないみたいだが
スキルの所だけ、 未だったのに
料理スキル Lv1 と追加されてる。
目玉焼きを作ったら料理スキルが??
ってことはこのまま料理していけばもっとレベル上がるのか?!
これは……やっぱりオラ!うきうきしてきたぞ!!
さくっとスーパーは……バターとマヨネーズが今更追加されていた。
いや、遅すぎん?!?!今更かよ!!料理する前にくれよ!!!
とりあえず、スキルとさくっとスーパーは追加されるのか。これはありがたいな。
さくっとスーパーはリルというお金が必要なのがちょっと、スマホ以外何も無い俺には堪えるが。
「……なにしてるのにゃ?」
「ああ、なんかステータスのスキルに料理スキルと、ネットスーパーに調味料が追加されてるんだよ」
肩をがっくしさせながら答えると、ポポが食べ終わった目玉焼きにご馳走様してから
「ステータスは、本来はそんな箱みたいなのに表示されないはずなんだけどにゃ……」と言い出した。
え?俺だけ???
「わらわのも本来はステータスと言うと目の前に出てくるからにゃあ。上手く言えないけど浮かび上がってくるというかにゃ?
だけど迷い子だからと考えると……その箱みたいにゃのに出てくるのも納得といえば納得かもしれにゃいけど……」
「そうなのか……。ステータスが出る俺はこのスマホでこの先チェックするしかないか。ってか俺、ステータスと言わなくてもチェックできるじゃん!!」
そうみたいだにゃぁ……ってかそれスマホって言うのかにゃぁ……っとボソボソ言ったポポは
目玉焼きをもっと食べたかったのか指をくわえてチラチラと目玉焼きを見ている……!
くっ!!!仕方ない!!!
くまごろうの動画どおり作るにはリルが必要だからまたリルを……
金をくれ!とは言えない。
だから、さっきと同じになるが目玉焼きを作ってやろう!!
そしてこの猫耳少女ポポにに目玉焼きをプレゼントしよう!!!




