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世界の深淵
ただそこは暗い闇の底だった。
ただそこは永遠に落ち続ける絶望だった。
いつからだろう?
いや、最初からか...
時は遡る
私の名はなんだったか
いやそんなことはどうでもいい
私はいたって平凡な家に生まれたが
頭は悪かった
親がなんと言ったって
ただ私は部屋に引きこもり、
3冊ほどの本を20分程度で読み上げる
少しの情は湧くが
結局、この世界ではないただの2次元と思うと
なんて悲しい物語なんだ。
神よ、私は何を起こせば良かったのか?
ただそんな日々が続いたが
一つだけ特技があった。
「例え」だ
なにか分からない人こそ
たくさんいるだろうが
本を私は腐るほど
読んでしまった私には
そのキャラクターの情報から例えにするのが好きだった。
バァン
そう辺り一面に音が鳴り響いた。
扉が機械の手のようなものに閉ざされた。
目を覚ますと私は実験体のような個室に入れられていた。
なにか脳に装置のようなものが着用されている。
一体ここはどこなんだ?