007話 何で俺ばっかりが不幸何だよ!
その頃地上で俺は、軽くデスられていた。主人公なのに全く変な立ち位置だよ……
解説云々を一部削除致しました。作者拝
かれこれ数時間……他のスライムも出入り口付近で屯していたのだが、中心となる四人はそれどころでは無かった。
創造主の前では、声を出して話す方が喜ばれるので、その様にしていたが、外では危険な場合も存在するから念話をスプロが使い〔なあなあ、兄貴〕〔何だスプロ〕〔何か変だぜ、可笑しく無いか?〕〔さっき、地面が可なり揺れたからな、戻って見ればこの有様なんだ。可笑しいに決まって居る……〕
辺りを見渡し警戒をしながらコメットは〔可笑しいのは当然よね、見ただけでも出入り口が塞がり、創造主様の存在も薄く感じ辛い〕〔此れは憂慮するべき〕コイツホントはウンウン以外喋れないんじゃ無いのか?などと一時期考えていたエバも、可なり流暢に話す様に成っていた。
心外そうな量産型スプロは〔いや、俺が言いたいのわぁ、そんな見える範囲の話しじゃ無くてよ、創造主様が何か可笑しな事を始めたのかと……それで聞いて見たんだよ!分かったか俺の妹達〕ウォルフ以外は横並びの弟妹なのに、何故か偉そうな物言いをするスプロであった。熾烈な序列争いか?……
更に小さい量産型の緑スライム達が、周りでピーピーと何事かを話して居る……
青スライム達に囲まれたウォルフは〔そうかも知れないが、今確かな事は何も言えない状態何だぞ〕〔だから俺はこう思うんだよな、あの人はさ、何処か抜けてる?つぅーか、変わってる?つぅーか微妙なんだよな……〕〔それ♪アタシも感じる〕〔ウン、アタシも同感〕
〔だが我らの創造主様だ。例えその様なお方でも共に盛り立てて行かねば成らぬ〕〔ヤッパリ兄貴も感じて居たんだ〕〔な!何を巫山戯た事を……〕
〔認めなさいよ〕〔認めるべき〕
ウォルは何か悔しそうな感じだが〔確かに突拍子も無い事を為さるが、他の同胞を見れば、我らが特殊なのだと皆も理解が及ぶであろう、感謝してお仕えするのだ〕
〔けどよ兄貴、屹度考え無しで今回も、何かしでかしたんだぜ〕
〔やらかしてるわね〕〔ウン、やらかしてる〕
〔兎も角、何らかの動きが無い限り、待つしか無いだろう?〕〔それもそうか〕〔仕方無いわね〕〔ウンウン〕
〔未だ意識がハッキリとしなかった私は同胞を食っていた。その時創造主様は〕〔アレね、確か仲良くしろ見たいな事言ってたわ〕〔言ってたな〕〔ウンウン〕
〔この時私は何故か妙に嬉しくて、この創造主様に付いて行こうと決めたのだ〕〔俺も本能のまんま食ってたな〕〔アタシも〕〔お腹いっぱい食べてた〕
〔あれ?向こうから来るのは、例のゴブリナか〕〔確かにゴブリナだよ兄貴〕
〔ああそうだなゴブリナが向かって来るが、何故に向こうからなのだ?〕
〔あれ?あの子あんなに力強かったかな?〕〔変わってる、レベルアップした〕〔だよねぇ、創造主様絡みだよ屹度〕〔もうそんな事当たり前、やらかしてる〕
コメットだけでは無く、エバも容赦無いが、怪我をしたゴブリナが到着すると「皆さん、ご無事でしたね、創造主様が心配なさっておられます」「あれ?アンタこそどうしたんだよ……」「心配して頂き感謝します。途中で魔物に襲われましたが、何とか退治できまして主様の命令を達成出来ます」
スプロは怪我の事を聞いたのでは無く、何で出入り口以外の場所から現れたのかを聞いた積もりだったのだが、ツイには勘違いして聞こえていた。
再び問い直そうとスプロはするのだが「アンタ強く成っているわね?」コメットが先に問い掛けるとエバも「ウン、強く成ってる」「あ、それは主様から名前を頂きました。ツイと申します。今後は皆様のお仲間として、精一杯働かせて頂きます」「そうなの、宜しくね、アタシコメット」「エバ」「スプロだぜ」
最後に名乗ったのは「ウォルフだ!それよりも何で別方向から現れたんだ?アンタは、いや、ツイは迷宮の中に居た筈だ、そこの所を詳しく聞かせてくれ」「はい、それでは一部始終を……」
話しが終わると「種を落っことしただけぇーって?主様がやらかしたのは、たったそれだけなの?」「はいそうですがあの実の種ですよ?コメットさん」「まぁ世の中の事全てを理解している訳では無いのだから、そんな種も在るんだろう……」
コメットは信じられない様な話しを聞いて「それで出入り口が崩壊して、何で二階建てに成るのよ?」「さぁーそれもサッパリ……」ツイも返答に困るとウォルフは「兎も角、その出入り口に案内をしてくれ、そして此れを飲むが良い」と触手から滴り落ちる液体をツイは飲んだ。
患部にウォルフは触りながら、同じ物を注ぐと、忽ちツイの怪我が治り、驚いたがツイは「有り難う御座います。皆さん凄い能力をお持ちですね、流石は主様の配下です。それでは付いて来て下さい」ツイの後をゾロゾロ歩く、スライムの群れ……何となく振り向けば、こんなに居たのかと驚いたツイだった。
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その頃、主人公は暇してた……ぬぼーっと空を見上げて垂れ込める雲を見ていた。
何で何時も曇り空なんだろうな?そんな季節なのか?分からん……待って居る間は暇だろうと、俺は洞窟迷路エリアから此処に来て、階段などを整備した後でツイを外に出した。
それは良い……それは予定の行動で、俺自身は残って迷宮内の用事を済まそうと、俺は頑張る積もりだったんだが、階段を螺旋状で製作した後に、横穴を拡げて迷宮迄の長い回廊に傾斜を付けたんだ。
そこ迄はそれなりだったが、曇り空を見て雨が降ったら不味いんじゃ無かろうかと思って、俺は側溝を制作したんだが、長い回廊の全てを掘るのかと考えたら、ウンザリして仕舞って、俺は何とか成らないかと考えた。
そうしたら迷宮が勝手に奥までの側溝を作り始めて、俺は唖然とそれを見送った。
そして現在の俺は、曇り空をぬぼーっと見ながら先程の現象を考えている……要は一度行った行動は、もう考えるだけで実現出来て仕舞うのか?何と便利な……実に俺には有り難い機能だと言えるのだが、それはそれでヒョッとしたら駄目何じゃぁ無かろうか?と……迷宮として駄目にならないのか?と考えている……
あ、そうだ……そう何だよ……誰も自分の内臓に消化しろ!次は吸収だ!余り物は肝臓に溜めるんだ!などと命令していないよ、俺はサボってても問題無いんだよ、チャンと迷宮は働いているんだからさ、頭脳労働担当の俺はそれで良いんだ。
妙な納得の仕方で主人公は、サボる正当性を見付けて大いに喜んだ。
俺の身体は迷宮だ~♪何時でも誰かが働いて俺の暮らしを楽にする~♪「主様、食料が届きました」ウム、良きに計らえ「主様、迷宮内に侵入者です」ウム、良きに計らえ……俺の身体は迷宮だ~♪何時でも誰かが働いて俺の暮らしを楽にする~♪
此れは此れでアリだな、綺麗な女性が大勢居るお店でデカい椅子に座り、あら社長飲んでアタシの口移しよ、良きに計らえ……美味しいぞ満足じゃ!社長アタシのも食べてサクランボよ♡良々、良きに計らえ……どれも此れも美味しい物じゃのう♪などと言いながら一切手を使わずに、俺様は桃源郷に至るのだ!グフフと、安易に考えて居た時期が、俺にもありました。
何はともあれ俺は待った。人生で1番長ァ~~~~~~~~~~フウ!く待った。
そう待ったのだ……後で聞いたら元の出入り口から往復で、5キロメートリも遠く離れた場所だった模様で、ツイは途中で襲って来る魔物や獣などと戦い「アタシがここで倒れれば、皆の明日は無い、頑張れアタシ、戦えーアタシ!」鎚を振るって戦い抜き、彼女はヤットの事で皆と合流した。
話しを脳内変換すると、まざまざと台詞まで聞こえて来そうな、苦労の数々を乗り越えて、ツイと皆は合流を果たし、俺の元へと帰って来た。
実際の戦闘中は「おらぁ~!掛かってこいやぁ~!」バトルハイに成ったそうだ。
それにしても5キロとは……俺の感覚ではそれ程ズレて居ないと思ってたんだがな「創造主様」なんだウォルフ?「歩いてみて地形の方も随分と変わって居ります」そうか……俺の中心からほぼ2キロメートリ程度の回廊を作ったから、元の出入り口の位置を見失っていたのかもな……
それよりも話しが先だな「元々が平地に近い場所に出入り口は存在して居ったのですが、山側に移動したにも拘わらず、ここは随分と低う御座いますから水対策にはご用心をお願い致します」ウォルフは注意を促した。
「そうなのか、理解したよウォルフ、だが回廊には、雨水を流す側溝も作ったし、出入り口を拡げたと言っても直系10メートリ程だからな、雨如きの水程度では、恐らく迷宮で吸収出来るさ」「然様で御座いますか、安心致しました」何だか不安そうなスライム四人の姿だが、俺は全然気にしなかった。
何せ今日の俺は、偉大な社長だからな、どんな事でも対処は出来る!などと考えて居た時期が、俺にもありました。
今迷宮の一階のフロアーは、洞窟迷路エリア、二階は森林エリアで、元は同一階で区切られていた物が、上手く上下に分かれた模様で、俺はごちゃ混ぜにならなくて良かったと、単純に考えていた。
実際の理由は、もっと複雑な物なのだが、そう成っている物は成っているんだから仕方無いと、もう深く考えない事に俺はした。
俺の度量も大物、ここ迄に成ったのだ……と言うよりは、幾らでも出て来る細かな疑問を突き詰めても、今の俺では全く答えが出ない事に気が付いただけなのだが、その内誰かが教えてくれるだろう、などと確信は無いが何となくそう思っていた。
閑話休題
そこを通りながら全員が一旦下の森林エリアに迄下りてきた頃、生まれて初めての(生後二日目)雨が降ってきた……俺はその様子を眺めて出入り口に降った雨が、上手く流れて居るのかを確認した。
みんなと話していても、段々と迷宮の仕事は、精神分裂した感じで、熟せるように成ったが、集中し出すと未だ何方かに偏る傾向が未だ抜けない……
此れなら雨が降っても、一旦横穴の通路に入れば、みんな濡れなくて良さそうだと満足して、今度は溜まった雨水を処理している、新たに増設した洞窟迷路エリア内の特別な場所へと向かった。
思考するだけで、瞬時にその場所を見られれる俺は、溜まった雨水を吸収しようと意識して考える……すると忽ち水位が下がり、それと共に初めて外気を取り入れた時の数倍?いやもう、可なりの力が驚くほど流入する事に気が付いた。
空気も水迄もが、糧になる事が判明して俺は、籠城戦の蓄えは要らねえんじゃね?などと考えて、ホッとしたが、ここをパーティション、区切りを付けていざという時のために貯水する事に決めた。
奥に設置した貯水槽を前面に押し出して、今吸収した力を利用しながら拡大した。
巨大洞窟で満々と雨水が溜まっていれば、何だこの洞窟は無人か?などど勘違いをして、敵が帰ってくれるかも?グフフフ、良い考えだ。基本俺は臆病なのだ!ゴブ襲来の時も初めは怖かったのである……
俺は周囲の浅い部分と、中央にスライムが通る道を付けて、雨水が溜まれば隠れる様なものを作り、水の水位が上がってくるのを待った。
初めの頃は全く大した量も溜まらず俺は、こんな大きな貯水池を作る必要も無かったよな……などと感想を述べて、まあ適量が分かれば、広さもそれに合わせるか、と思い直して監視を続けた。
さてここ迄のネタ振りをすれば、賢明な読者ならもう想像が付いて居ります様に、此れから何時もの主人公エラい目タイムと成ります。解説はスラちゃんでした……
迷宮内での水は、知らず知らずの内に此の俺が、地中から取り込んだ可なり不純物質が少ない、人間でも問題無く飲める水が染み出す様に流れて、皆や木々、或いは野草なのど糧に成っているのだが、外部から入ってくる雨水には、不純物質も多く何より俺の力の元が混入されている模様で、飲み水には適さない様だ。
因みに後で知る事に成ったが、木々や草などは外の方が禍々しく、迷宮内で育った物の方が、実も大きく美味しい状態で、栄養価は高いのだが、俺に必要な謎の力は可なり少なく、スライム達もその違いに不思議がっていた。
真水で育った内部の草木に、再び外の水を与えても良い物かと、悩む話しなのだ。
こんな物を下の階に流して、折角育てた木や草が枯れる何て事に成ったら大事だ。
話しを聞けば、迷宮の中で育った木々や草は、外で繁茂している物とは若干違い、スライム達もツイも美味しい、との評判で大変結構なのだ。
再び閑話休題
徐々に水嵩が増して、溢れる様に成ると、何だか急に大量だな……俺は気に成って出入り口を確認すると、もう滝の如く縁から水が落ちていた。
オイオイ、此れは雨というよりかは、もう其処ら中に降った雨が纏まって、ここに流れてきている様だな……ヒョッしてこの場所は不味いんじゃ……無かろうかと、この時は未だ考えてる程度で済んでいたのだが……
ある時を境にして水鳴りが轟々と、音を立てて土砂と共に流れ込んでくる!漏斗で満杯の胃袋に押し込める様な勢いで、限りあるスペースに濁流が押し寄せた。
大慌てで俺は雨水を吸収し、その時得た力で場所を拡げ、容量を嵩上げしつつ俺は頑張った!涙目に成りながら(飽くまでもイメージ表現です)
ドンドン水位が上がってパーティションで区切った罠エリアへと侵入を始めると、俺は遊水池を増設して、第一フロアーの前面から後ろに流れ込まないために、前を下げて後ろを限度一杯迄、俺は頑張って押し上げた。
上げ過ぎて穴が開いては堪らない……などと俺は考えて居たが現状のレベルでは、二箇所目の出入り口を同時開設するのは、力不足で無理だった事を後で知った。
まあ後で階段かスロープを拵えて前後を連絡すれば良い、それよりも何とかここで食い止めねばな……もうチョットした湖状態で、連絡通路は満帆の下水道状態だ。
あの木のお陰でここは可なり深い場所に成っていて、通路も狭く勾配もキツい……
だが幾ら吸収が得意だとは言え、どうやら俺のレベルでは、限界が存在していた。
徐々に効率が落ちて、出来た真水を迷宮から排出しようとしたが、地下の外に沁み込む量が少なく、徐々に森林エリアに迄真水が流れる様に成った。
外部も飽和状態の模様だ……
ヤバイ!ヤバいぞこれぇ~~~!ウチの子らは恐らく水の中でも平気だが、ツイは溺れるだろう……何とか壁の中に部屋でも作り、そこに避難させるか?大丈夫とは思うが、序でにウチの子らも一緒に取り敢えず批難して……?ん?批難?あ!手があったよ俺、俺は天才だぁー♪俺はヤッパリ凄い……
壁が動かせるのならば、チャンとした手が在るじゃ無いか俺、フフフ、ガハハハ!ブワッハッハ!此れで勝てる!こんな水如きで俺の迷宮をやらせはせん!やらせはせんぞぉ――――――――――――――――――お!次回落ちです。byスラちゃん
此処まで読んで楽しかった。何じゃこりゃ変な物語。駄作しょ。
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厚かましくも評価を頂けたら、最高に幸せな作者で御座います。
次回の更新予定日は、04月06日の午後5時に投稿致します。
俺様偉い!の足跡……(迷宮内の理)
中にいる生物を支配出来る事が判明した。何れ他の生物も支配出来るかも?
生物を自在に生み出したり、中で生物などを育てたり出来る事が判明した。
部屋、空間などの模様替えが、任意で可能なのかも?現在考察中である……
迷宮内で意思疎通が出来る生物は、或る程度の知識を分けている事が判明した。
階層を増やす力が潜在的に在る事が判明したが、現状では力不足である……
スライムがご都合主義的に作者都合で扱える驚きの能力……
分裂、合体、変形、胃袋、胃酸、触手、吸収、念話、圧縮