表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何だって此の俺が迷宮なんだよ……  作者: スラ君
迷宮誕生篇
29/41

029話 緊急指令!!迷宮核を隠せ!の巻き後編

脱兎の如く駆け出して猪の如く突き進む勇者幸子は、ややこしそうな人物を迎えに行った。取り残された俺は、再びの恐怖を味わうのか?本編に乞うご期待……

一瞬で姿を消した勇者幸子を俺は見送り、おババなる人物を待つ羽目に成った……


だが待たされる俺は不安が募る……【おババって確かあの三人が言う所の賢者様?だよな……その上勇者を育てたのか?】やたらさっちゃんは従って居る様子だ。


【何だか討伐隊の後方で、機会を伺いながら、最終決戦に挑むメンバーが「揃ってきている感じじゃね?」もうヤバイ感じがヒシヒシと増して来るんだが……】


【ヤッパ核を隠そうかな?だがもう相手に知られてるし、悩ましい選択だぞコレ】


その頃、霧の谷を進む一行が、ミストの支配する迷宮入り口に迄、到達していた。


先頭の男が振り返り「賢者様、予想通り迷宮の入口を発見しました。しかし、前の調査では無かったのですが……」「そうだろうね、事前の噂話しで聞いて、本当に霧なんて出て居なければ、二手に分かれず無視したところだよ」「然様ですな」


入り口迄の坂を老婆とも思えない程シッカリとした足取りで進むと「どうやら人や他の生物を誘い込む罠だね……恐らく魅了の効果があるよ、マスクをしていても、長く吸って居れば駄目だね、アンタらも気を付けな」


驚いた男は、外しかけたマスクをはめ直して「本当ですか、こりゃ街の者にも注意為にゃ成らん」「そうしときな、女子供が迷い込んだら駄目だからね」「儂らでもこれは無理ですよ、中まで霧が立ちこめている……一体何が隠れて居るのやらね」他の数人の男達も頷く……


周囲を見渡して、灰色のローブを翻しながら男に向い「全くドジって仕舞ったよ、あの子の訓練を兼ねて、上位迷宮を攻略させた途端に王都が崩壊し始める何てね、アタシもヤキが回ったよ……何が在ったのやら?留守にしなければ良かった」コンコンと長い杖を突いて、もう片方の手で頭を掻くと、白銀の髪の毛が揺れる……


何かを確かめる様子の老婆に「それで戦士様と聖女様のお二人は、賢者様の依頼で王都に戻られたのですね?」「あぁそう何だよ、神木も無くなっちまったからね、それは理解している……ただ経緯を知りたかったので、あの二人を行かせたのさ」「然様で御座いますか……」「今すぐと言う訳でも無いがね、人々の受け入れ先を探すのが優先だよ、早くしないと大勢が死ぬ事に成る、全く想定外だよ……」


衣装は威厳や豪華さも無く、古ぼけた印象が強い老婆だが、話すときには若々しく見えて、偶に吃驚びっくりしそうなのだが「その予測は不可能でしたでしょう?」「確かにそうだね」「お陰で儂らには、生息圏が拡がる可能性も見えて来たんですからな、そう言う巡り合わせだったのかと……それよりも儂らは、賢者様と勇者様の活躍に期待しておりますぞ」


やや煩わしそうに老婆は「まぁここは人の住めない迷宮だったからね、何時か人の生活圏が拡がれば良いと、そう思えばこその決断だったのだがね、何年掛かることやら……」「それでも有り難い話しですな、その上自ら調査迄お手伝いして頂いて感謝しております」


「それは良いって話だよ、上位迷宮を攻略したら、こっちも最低半年は、調査する決まりだからね」「それはでも、探査ギルドの下級職員がする仕事でしょう、態々賢者様がする程のことでは無い話しですな、まぁそのお陰で我が街は滞在中の貴女様方に、オークの襲来時には助けられたのですが……」


「偶々だよ、此方にも色々と都合が在ったのさ、だからもう止しな」「はい、これ以上は申しません」「そうしておくれな、アンタにお礼を言われる度に、何かむず痒いったら在りゃしないからね」「ハハハ」


『天のことわり地の理、そして生物の理に従って、このオババにその姿をしろ示せ!』


両の手で杖を握り込んだ賢者は、勇者よりも大きな魔力を発して、先程と同じ様な波動を迷宮内に行き渡らせると、それを瞬時に感知した模様で、途中から行く先の方向を勇者は変える……


【あれ!?未だ二月程でコレとは可笑しいね?それにあの子が此方に向かって来る】


ミストも監視しながら驚いたのだが、存在が遥かに格上なことを一瞬で悟り、息を殺して見守っている……ギルに念話をするのも忘れるほど彼女は畏怖した。


「ドォーン、ドォーン」と、二度ほど大きな爆発音が響くと、然程待つ事も無く、勇者幸子は賢者の元にやった来た「おババ迎えに来た」「何だねぇ騒々しい……」「行く手を塞いでいたから、一部を破壊した」「配置がU字状だったからね、その向こうの配置は壁だからか……植物系だったが間違い無いかい?」


頷く勇者は「そう、だから仕方無かった」「ここの迷宮は、出入り口は三箇所で、中は繋がっている……奥に行けそうかい?」チラリと後ろの男達に視線を向けると遠慮も無く「駄目、この人達では無理」「そうかい、分かったよ」


随行の男達に向かい賢者は「お聞きの通り、このババが調べた所でもアンタらには無理だね」「然れど賢者様、調査が目的なのでここだけでも……」「止めときな、命が無いよ……このババが見る所では、初期段階を過ぎて、初級の迷宮に規模は、もう成っているからね、カタルの種を蒔いて一旦帰りな」


強い口調で諭されて、男達は渋々立ち去ろうとすると「向こうの三人にはアタシが伝える」「あぁそうしな、良い子だね」勇者は嬉しそうな表情を見せて駆け出すと見送った男達に賢者は「アンタらも早く出ないと魔力不足に成るよ」「それが御座いましたな、それでは後をお任せ致します」今度は慌てて外へ向かう……

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

高速移動をしながら大洞窟の出入り口付近で待つ、三人の元へと向かう勇者幸子を見送り、一瞬ニタリと微笑む老婆……


俺はミストの迷宮から突然やって来た二度目の魔力波動を感知して、途中で向きを変えるさっちゃんが気に成り〔ミスト、チョットお前んちを覗くぞ?〕


俺は何時も通りに許可を申請したが、渡りに舟だったミストは〔ギル、何とかしてよぉ、何か化け物が来てるのぉ~!〕声を聞けばガクブル状態のミスト……


心情を吐露とろすれば俺も怖い、そしてもう十分に理解してるぞ、お前の気持はな……


大凡の事態をその一言で察した俺は〔任せろミスト、お前は何も為ずに隠れてろ、気配も出すなよ〕〔分かったわギル、任せる……〕〔インスパイヤーも同様だ!〕〔此方も了解よギル、二回目の方が怖かったけど、兎に角任せるからね〕〔了解だ二人共、俺が何とかするよ……〕


何も確信は持てなかったが、俺は二人にその様に話すと【さてどうしようか?もう格上の相手だとは、既に理解している……何とか穏便に済ませたいのだが、どうもさっちゃんとは違い、低姿勢だけでは心許こころもとないな、許して貰えるのだろうか……】


ニタリと微笑んだ老婆は「さて、ちょっとお邪魔するよ」右手で杖を掲げて左手を地面に着けると、再びニヤリと笑い何やら呟いた。


俺は瞬時に【ヤバイ!これは可なり不味い!!】などの感じがして【イヨイヨ逃げた方が、良いんじゃね?】先程二人に言った言葉は、欠片も無くスッカリと忘れて、兎に角何時でも逃げ出す算段を付けようとしのだが、感知すら出来無い盲目状態に陥り、金縛りに遭遇した如く力が入らない……


そして目の前で老婆がニタリと微笑み「ここか……」と呟き、さっちゃんと同様に核を握りながら「逃げなくて良いんだよ坊や……名前何てぇのかねぇ?いや、未だ無いのか?ぼ、う、や」俺は思わず素直に〔ギルす♪こんちわ〕如何にも三下風の低姿勢で答えるしか無かった。


相手の人となりを探るには、挑発するなり何なりするのがセオリーだが【俺は一切逆らっては駄目だ!】と、この人の魔力波動を感知した時点で諦めた。


どうせ逃げ先などは、異空間しか思い付かなかった俺だが【何だって瞬時にここへ現れたんだよ?怖い、怖すぎる……】だがこの老婆は、俺の考えなど勇者と同様で「そりゃ転移の術を使ったのさ、逃げようとしてたね、直ぐに分かったよ、だけど何処に隠れても無駄だよ」即座に返答をされて〔どうやらその様で……〕


ジロリと核を見た後「何も取って食おう何て思っちゃいないよ、だけど興味深いねギル坊やは……」〔転移も出来るんですね、驚きました〕「迷宮内限定だけどね、オッと力を返すよ」老婆がその様に告げると、俺に力が戻り権限が回復したことを瞬時に悟った。


俺は空かさず何者であるのかを見定めようとしたが「未だ鑑定はちゃんと出来無い様子だね、だけどもし何か知っても、許可無くあの子にバラしたら酷いよ」その時向こうから勇者幸子が、この場に接近していた。


土煙を上げて止まると「おババ、あの三人を街に帰した」「おぅおぅ、良い子だ。さっきは聞きそびれたけど、何で又アタシを探していたんだい?」「ギルは友達、修行を付けてやって」「そうなのかい、ギルもそれで良いのかい?」


俺は【断ったらどう成るんだろう?】などと考えたが、それは現実的では無いなと思って、俺は簡単な泥状のゴーレムを生み出すと憑依し「修行って一体どんな事をするのかな?それと貴女様方は、何しにここへ来たんすかね?」


機嫌を損ねれば、瞬殺とは理解していたが、インスパイヤーやミストにも関係する話しだから、俺は精一杯の勇気を呼び起こして尋ねたんだ。


未だに核は人質状態で賢者に握られてるのだが「調査だよ、大きな迷宮を攻略するとね、跡地に無数の子供迷宮が誕生するのさ、修行の方は、まぁ初期段階の権能や魔術の使い方などを教えて上げるよ」何でも無いように賢者は説明する……


俺は気に成ったので「迷宮が死ねば増える?」「あぁそうだよ、迷宮核を破壊した欠片で暫くすると復活するのさ、だけどねギル坊や……魔物に支配された迷宮は、その魔核を破壊されてもそんなことが出来無いのさ」「魔物に支配されるって……おいそれってどうよ!?」俺は驚いてやや口調が乱れた。


勇者幸子が話しを挟んできて「さっき見たいに、他の生物に食べられたら、ここを支配される」驚く俺に、今度は賢者が「食べられても相手に打ち勝てば、そうでも無いさ、だけど弱い人や魔物に支配されれば、その主の死とともに消滅するのさ、もし食べられるとしたら、ドラゴン辺りが理想だね」


【ドラゴンだとぉ?ヤッパリ存在しているんだ。だが弱い相手ならどう成るの?】


俺は腑に落ちなくて「弱い相手なら俺が勝つんじゃ無いの?」「精神と精神の戦いだからね、相手が弱っちいスライムやゴブリンでも、負ける時には負けるんだよ、そう言うもんだと理解しな」「分かったよ、それでアンタらは、自分で倒した後のこの地域を調査しているんだ」「まぁそうなるね、ギル坊や」


もう俺は話しに対する興味が勝って、会話口調を低姿勢に戻すことも忘れていた。


未だ豆粒にも満たない俺の核を賢者は見ながら「それで話しは戻すけどね、教えを請うのか請わないのか?どっちかハッキリさせな」俺は何故か迷わず「何卒、是非ご教授の程をお願い致します」と、命令口調で問われて答えていた。


【もう何か逆らっても無駄っぽいし、それよりも俺は、知識欲が出て素直だった】


満足そうな賢者は「教えは厳しいよ、覚悟するんだね」俺は了承の合図に頷いた。


賢者は勇者を手招くと「何おババ?そうだギルとマブダチに成った、アタシのことさっちゃんと呼んでくれた」「そうなのかい、良かったね……だったら街に戻って暫くここに居ると、皆に伝えておくれ」「分かった。おババ、ありがとう」「なに良いよ、可愛いさっちゃんの頼みだもの、ババは何でもするよ」


賢者にさっちゃんと呼ばれて、嬉しそうな勇者は「今ならあの人達に追い付く!」「いや、もうそろそろあの二人が帰ってくる頃だろうからね、三人で来ておくれ、それと頼んないアイツらを街まで護衛だ」「分かった!それじゃぁギル、又後で」「おう、じゃあな……」


ダッシュでその場から消える勇者さっちゃん、やはり受け答えも幼すぎた……


【あんなチビ子で幼い子が迷宮を攻略したとは信じられないのだが、流石は勇者と言ったところか……】


その考えを読んだ様に「あの子は勇者の卵さ、此のアタシも賢者なんかじゃ無いよギル、周りが勝手に持ち上げて、アタシらをそう呼んでいるだけなのさ」「そう、なのですか……」【危ねえ、下手な事を考えられないぞ……】


ニヤリと賢者は笑い「それもレベルが上がれば、隠せるように成る……だから修行何だよ」【ダダ漏れかよ、まぁ生後二月だから仕方ねえか?もう覚悟決めたぜ!】


「良い開き直りだねギル、さてあの子の居ない間に幾つか質問が在るよ」「まぁ、何でも素直に答えるしかないよな、どうせ質問されれば、記憶を呼び起こされて、浮かんだ俺の考えを読むんだろうからな」


「そう言う事だね、それじゃぁ先ずは、此れ迄のことを話しな」俺は可なり詳細に此れ迄の事件などを話したが、あの木の話しと実や種の話しをすると「ギル大筋で話しの流れは理解した。それだね原因は……アタシも合点がいったよ」


【コイツは掘り出しモンだよ、上手く指導すれば、一気に問題解決しそうだね】


「ギル坊や……あの木は坊やの推測通り、世界樹だよ」「確か億年樹とも言ってたよな」「そうとも言うね、だけどそれは言葉の綾だよ、一万年程で力の方は十分に付くんだ」「それじゃぁ万年樹ってとこ?」「不年樹と言う捉え方も出来るのさ、だけど不死では無い……」「俺、食っちゃったんだけど?」


「さっきアンタの状態を調べてもう確認しているさ、ちゃんと扱い方を覚えれば、大した問題は無いよ、だからこその修業だ。但し教えるには、条件が在るからね」「条件って?」


「人族がちゃんと住めるようにして欲しいのさ」「それは経緯を話した時に、俺も他の二人もそうしたいと話したが、何で改めてそんな話しをするんだよ?」


「それは王都の迷宮が、近々崩壊する流れに成って、アンタの協力が必要なのさ、だから此のアタシと契約を結んでおくれ」「俺は何かに縛られるのか?」


「ギル坊、今は口約束で良いんだよ、どうせ暫くは一緒に住む話しだからね、それ迄にアンタの事を見極める事にする……」その間に俺にも考えろと言う話しか……


俺は力を一時的に奪われた経験を先程したばかりだ、逆らっても無駄な事は知れている……だから俺は「あの二人の事も、一緒に面倒を見てくれれば、アンタの手を取るよ」「良い答えだね、任せな……先ずは核の隠し方からだ」「それは是非ともご教授の程、お願い致します……」俺は思わず土下座した。


取り敢えず強者と一戦交えずに済んだ事に、俺は満足するしか無かったのである。

此処まで読んで楽しかった。何じゃこりゃ変な物語。駄作しょ。

等々の感想を始め、出来ればブックマーク登録をお願いします。

厚かましくも評価を頂けたら、最高に幸せな作者で御座います。


次回の更新予定日は、05月29日の午後5時に投稿致します。


俺様偉い!の足跡……(迷宮内の理)


01.迷宮内で権能を使用して生み出した生物を支配するが可能である……

02.条件が合えば余所で誕生した生物も、迷宮に入れば支配が出来る……

03.権能範囲の生物を自在に生み出し、外部の生物などを育てる事が可能。

04.レベルに応じて部屋、空間などの模様替えが随時可能だが魔力が必要。

05.迷宮内で意思疎通が出来る生物は、その個体が一定以上のレベルが必要。

06.階層を増やす力が潜在的に在る事が判明したが、現状では力不足である……

07.余所の迷宮を支配する事が可能だと判明した。

08.エリアの移動は自在に行える模様だが、大幅な力を必要とするが判明した。

09.現在の所、迷宮主は外出禁止だという事が判明した。俺は泣きたい……

10.一定以上の感情を有する生物からエネルギーを搾取出来る事実が確定した。

11.魔素を練り込み魔力を発生させて、魔法を扱うための力に変換できる……

12.魔力は必要だが階層の入れ替えや通路等を自由に変更できるのが判明した。

13.迷宮核を他の生物に摂取されると、迷宮の支配権を奪われる……


判明した迷宮権能……(迷宮内限定)


地形操作、土壌変換、鉱物精製、鉱物形状変化、魔物支配、魔物(魔法生物)憑依

土系操作の増幅(ゴーレムの制作が可能に成る)転移移動(モモ憑依時のみ発動)

鑑定、エネルギー吸収(魔素、マナ、生命エネルギーなど)


扱える魔法……土系魔法、風系魔法


残りのアイテム 種5粒 実7個


スライムがご都合主義的に作者都合で扱える驚きの能力……


分裂、合体、変形、胃袋、胃酸、触手、吸収、念話、圧縮、迷宮内の転移、硬化、粘液生成、細胞変質

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ