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第二十一話 ダークテールリフレクション


このままでは死ぬ、何か何か何か‼︎何かないのかー!


死ぬ、死ぬ、死んだ...



「ぐぅぁーーーーーあーー!」



俺は流れ続ける光線を受け続けた。



視界が赤くなる。

(筋力上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、レベルマックスに跳ね上げ、回避力上昇、魔力上昇、瞬発力上昇、命中力上昇、回避力上昇、マジックポイント全回復、ヒットポイント全回復、全パラメータ上昇、これらを承認しますか?)



頭の中に直接響く声に少しながら驚くが、これが絶体絶命の状況に入ったから起こったことだと受け入れる。



(それはもちろん、承認する!)



一通り、光線を浴び続け、しばらくすると、収まった。



「私の勝利だ!エリシア様と行動をするのはこのわたくしだ!それにしても人の死というのは何度見ても儚いな」



シャークは勝利を確信し、その余韻に浸っていた。



「なぁ、この世界は間違っていると思わないか?」



「な、なんで生きてるのだ!貴様はあれだけの魔法を防いだというのか?」



「強者が弱者をくらい、弱者は強者に従うしかない、間違っているとは思わないか?」



「な、なんなんだ一体!知るかそんなもの!」



「俺は間違ってると思う、強者が偉い?ふざけるな!そんな世界は滅びた方がいい!だからお前は邪魔だ!」



「だからなんだよ!一人でぶつぶつと!ってひぃっっ」



俺の光の速さよりさらに早いスピードでシャークの後ろに回り込む。そして、背中を上から下へと切りかかる。



「はっっや、グァッ」



シャークは前に倒れ込み、背中からは大量の血が溢れ出ている。



「負ける訳にはいけない負ける訳にはいけない負ける訳にはいけない負ける訳にはいけない!!」



「形成逆転ってやつだな!どうしようかな?このまま殺すか、痛めつけてから殺すか、まぁ死ぬしか選択肢がないんだけどね?」



さっきまでとは別人に思える竜二は殺気をただ寄らせ、狂ってるかのようだ。



「ふっ、諦めるとは何がなんでも言わないがな!まだわたくしは死なぬ!」



這いつくばりながらそう言うシャークの目はまだ死んではなかった。



「悪魔様、悪魔様、わたくしにさらなる力をお授け下さいー!」


よくわからない突然の言葉に困惑するが、しばらくすると、


「無理じゃ、貴様では此奴には勝てん。それに飽きた。貴様はつまらん、だからさっさと死ね」



何もないところに勝手に紫色の魔方陣が描かれて、そこから角を二本生やし、目は青く、髪は銀髪で背は140センチくらいで服装は簡素な黒色の布一枚の幼女が姿を現した。



「な、なんでですか?わたくしの寿命を半分もあげたんですよ!ひ、酷いです、それはないです!助けてください!」



「醜いな、こうも人間ってのはすぐそうなる。だから貴様はつまらん、妾はもう行くのでな、じゃあな。それと、貴様」



シャークの顔を踏みながら、俺に呼びかけてくる。



「なんだ、悪魔」



「貴様は面白い、いつでも妾を呼ぶと良い、だが、寿命は半分頂くがな。がぁはっっは」



「悪魔との契約なんて、死んでもやらねぇ」



腹に手をあて魔王みたいな笑い方をした悪魔は魔方陣に穴が空け、その中へ帰っていった。



「で、シャークはこれからどうするんだ?」



シャークは悪魔との契約で強くなったんだと、理解し、先程の覚えていた違和感はなくなった。



「え、えーと、ゆ、許してくれないですかね」



俺は満面の笑みで、こう言い返す。



「無理だ!」



「そこをどうかお願いしますよ勇者様」



「気持ち悪い!お前の顔は醜く見ていられない、お前は最低な行為をしたんだ!悪魔と契約だ?ふざけるな!俺との決闘でお前は不正を行った、だからここでお前を殺す!」



シャークの表情が醜く、絶望に染まっていた。

俺は剣を頭上に掲げ、シャークの足に向かって振り下ろした。



「いっっってーーーーーわーーわわーー」



血がほとばしる。

シャークは足を抑えて叫びまくる。

再び剣を降ろそうとした、その時、後方から何かの邪魔が入った。

それは傍で見ていたエリシアとアリシャだった。



「竜二、もうやめてください、これ以上はシャーク殿が死んでしまいます」



「もういいじゃない、決着はついたことだし、帰りましょ」



「邪魔だ!そこをどいてくれ!こいつは俺を殺そうとしたんだ!だから、だから、殺さないと...殺さないと...殺されるんだ!」



俺は学んだんだ、殺さないと殺されることを!だから、殺さないといけない。



「竜二、私はあなたの過去は知りません、何故そこまで憎悪を持っているのか、憎んでいるのか知りません。だけど一つ言えることは、竜二は今傷ついています」



「傷ついているって...俺が?」



「はい、だって竜二は今、泣いているじゃないですか?それがその証拠です。これ以上、竜二は傷つかなくて大丈夫です、だから帰りましょ、私たちの部屋に」



「竜二、シャークごときに手を汚すのもったいない、悪魔との契約者なんて、殺す価値もない。私はシャークに失望した。もうそっとしておこう」



「アリシャ...エリシア...俺は間違っていたみたいだ、ごめん」



俺はいつのまにか流れていた涙を拭い顔を上げる。



「あぁ、帰るぞ!明日からはクエスト受けまくるぞー」



「そうですよ竜二、明日からまたクエストやりましょう」



「あぁ」



俺たちが戻ろうと歩き出した時、後方から声がかかった。



「待て、わたくしをこのまま見逃すのか?」



「見逃すさ、お前を殺す価値はないとエリシアやアリシャが証明してくれた、だから殺さない」



「シャーク、私たちにこれ以上付きまとったり、何かしてきたら私が許さないから!その時は覚悟してね!」



「エリシア様、わたくしはエリシア様が大好きです。昔から、エリシア様の世話をしていた時から好きでした。だから最後に笑顔を見せてはくれませんか?そしたらわたくしもこれから生きていけます。どうかお願いします...」



エリシアは満面の笑みをシャークに向けた。



「ありがとうございます...これからも生きていけます...」



死んだかのようにシャークは目を閉じた。


気づいていた時にはダークテールリフレクションというスキルは無くなっていた。この力が発動していた時の俺は何か変だったのを覚えている。だけど、それ以降のことは覚えていない。


夕日が沈み、あたりはすっかり暗くなっていた。集中していたせいか時間が短く感じられた。



「さあ、今日もフェリアに行くわよ!」



「行こー」「おう」



俺がこの時、何を考えていたのかをエリシアやアリシャはまだ知らない。

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