2話 救世主を食べた記憶?
「仮に食べたのが俺だとしても意思はすでにゾンビになっていてなかったんですから責任と言われても...ていうかそもそもおじさん誰ですか?」
俺はいきなり過ぎで忘れていた疑問を思い出し目の前にいるこの理不尽な中年にぶつけた。
「誰ってあんた、神様じゃん」
「は?」
「いや神様じゃんって」
「 じゃんって言われても...」
でもこのありえない場所やゾンビに噛まれた記憶から考えて確かにこの人は神様なんだとも思う。まあ結構無理あるけども...
「神様ならじゃあ簡単にゾンビだけ消しちゃて俺たち人間を蘇生させて下さいよ」
「あのね、それが出来たら始めからこんな苦労しないでしょ?私ができるのは手助けまで人間の営みの中で起こったことは変えられないの」
おじさん(自称神様)はやれやれと俺を諭すように言ってきた。
神による理不尽を感じながら俺は必死に身に覚えのない罪への弁解を考えた。
「さっきも言ったように俺はゾンビになっていて意思はありませんでした。現に今その救世主とやらを食べたなんて記憶は一切ありません。責任なんて取れるわけないじゃないですか」
「意思や記憶がなくてもそれをしたのが君の身体なんだからゾンビに意思と呼べるものがない以上君が...帝東大学3年生藤沢瑛斗君が責任を負うしかないんだよ」
おじさん(自称神様)はハッキリと断言するように言った。
これ以上何を言ってもあの神様とやらは譲る気がない。そう感じた俺は弁解をやめた。
「.......理解してくれたみたいだね。それじゃあ責任の方法についての話にはいろうか」
「君には過去に戻ってもらって救世主を助けて世界を救ってもらいます」