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自己紹介は大事だよね

ゴタゴタしてたら投稿するの忘れてた…(´・ω・`)

「………さぁ~い」


なんだ……?


「……きてくださいよぉ~」


何処に来いってんだ?


「起きてくださいよぉ~…ぐすっ…」


何馬鹿なこと言ってるんだ…?俺はちゃんと起きてるじゃないか。それに泣き始めやがった…何も泣くことないじゃないか。俺、女子の泣き声聞くと精神すり減っていろんな意味で疲れる体質なのに…

とりあえず落ち着いてもらうか……


(ほら心配すんなっt…)

………

…………あれ?

もしかして俺、声が出てない?


(もしも~しっとだめだ本当に声が出ねぇ…)


てことは本当に俺は寝てるのか……?仕方ないから起きてみますか。あれ?動けない?

ムッ!ムッ!ホァイ! ・・・くそっ動かねぇ…

動けっ動けってんだよこのポンコツが!


ズキン!!


いだだだだ?!なんだよこの痛み…あ、分かった俺死んだんだ。じゃないとこんなに苦しいはずがない、でも痛いってことは生きてる証拠だってどっかのお偉いさんも言ってたなあ。てことはまだ生きてるのか…とりあえず起きるか…


ズキキン!!


体を動かそうとすると体中に激痛が走った


「…………痛てぇ…」

「あっ!やっと起きてくれました!」

「頭がガンガンする……あと体の節々が痛てぇ…」

「えっと…動けないなら無理に動かなくてもいいです

よ?多分激痛が走ると思うので…」


心配そうな声で俺の様子を伺ってくる。


「じゃあお言葉に甘えて…」


体を動かすと途轍もない痛みが走るので目だけを動かす。それにしてもなんだここ…やけに白いし下はふかふかした絨毯?みたいだし…そもそもここは外か?屋内なのか?いや俺は外で倒れたはず、ならここは屋外確定か。如何せんこんな所に来るのは初めてだからなぁ…。

と考えつつ辺りを周囲を見渡す。


ところで……


「アンタ一体誰なんだ?名前はなんて言うんだ?ここはどこなんだ、それに今の状況について教えてくれないか?」


俺は数々の疑問に思ったことを口に出す。


「?私に聞いてるんですか……?」


あんたの他に誰がいるってんだ。


「そう、そこに居るアンタだ…」

「えっとぉ……そのぉ…」


なんだ?凄く言いづらそうだが聞かれちゃ不味い事であったか?…いやもしかして、いきなり名前とか聞くのはナンパと思われたか?いやしかし、今俺が置かれている状況を知ってるのはこいつしかいない。となると質問するのは妥当な所だし俺は悪くねぇ…よし。


「まずこの場所についてですが…その…」


「…知られたくないのか?」


「いえ…そういうことではないのですが大変いい辛いと言いますか言っても信じて貰えないと言いますか…」


「どこでもいいから言ってくれ外国でも地下室でも拷問部屋でもどこでもいいから!」


「えっとぉ…あえていうなら天国ぅですかね?」

「…………はぃ?」


彼女からの答えに俺は素っ頓狂な返事をしてしまった


「やっぱり信じて貰えないですよね…」


目の前の少女はガックリと項垂れる


「いやいやいや、突然の告白(カミングアウト)で情報の整理が追いついていないだけだから」

「それならいいんですが……」

「で…?ここが天国だって……?」

「はい」

「てことは俺は死んだわけ?」

「…はい」

「あのハルバートでか?」

「………はい…」

「原因は君なわけね?」

「…………は…ぃ…」


目の前の少女は肩を震わせ目尻に雫を溜めていた。


(やばい…これ泣き出す奴だ…)

「落ち着いて?!な?ゆっくり深呼吸して?はい吸って~吐いて~もう一回吸って~吐いて~」

「す~は~す~~は~~……」

「落ち着いた?」

「はい心配させてしまい申し訳ありません…」

「いやいや気にしなくていいから…で、結局君はてんかい?からの使いってことで認識していいのか?」

「はい、ですが正確には天界からというよりは大元締めの天界から任された下界支部の代表という感じです」

「……下界支部?」


急にリアルになってくる天界情勢に俺は困惑する


「はい、一般的に【神からのお告げ】という形で天界から直接伺っても宜しいのですが、それだと一人一人廻って行かなければならない為、非常に効率が悪いのです。なので各世界に支部局を設けることで仕事の効率化を求めたのです」

「なるほどね…直接社員が行くより現地で対処した方が確かに効率はいいわな」


世界の大手車メーカーも外国に店舗設けてるしな…天界でもよくある話なんだろう…


「ちなみに私は下界支部の代表で局長なのです!」


えっへん!と言わんばかりに胸を張って自慢してくる。惜しいな…もう少しばかり女性のシンボルが欲しい所だ

俺はそんな少女を見つめながら質問を続ける。


「後は俺が置かれてる状況についてなんだが…」

「………」

「説明してもらえるか?」

「分かりました」


それから少女は時折自分の失態に嘆き泣き出しそうになりながらも今俺が置かれている状況について丁寧に説明してくれた。どうでもいいがこの天使は随分と涙脆いようである。


~~~~約三十分後~~~


「なるほどねぇ…つまり俺はまだ死ぬ訳では無かったわけだ…」


結論をいうと俺はまだ生きていて良かったらしい。なんでも俺が死んだのはすぐそこでプルプル震えてる少女のせいで真っ二つになったからでありまだ寿命は10年以上あったらしい。しかしそれでも10年である、俺の人生は順調に生きても28歳の働き盛りにポックリ逝ってたわけだ…まぁ過ぎたこと(しんだこと)を悔やんでもしょうが無いか。


「すいませんでした!私の失態であなたの人生を無にしてしまって…お詫びの代わりに私の羽をちぎります!なのでどうか、どうか許してください!!」


突然凄い勢いで謝罪してきた。

しかし羽を失うって確か堕天するってことじゃなかったか……?確かに彼女に非があるが、だからと言って俺に一切の非が無いわけでもない。俺が立ち止まらなければあんなことには、ならなかったかも知れないのだ。


「いいよ別に何かしなくたってさ、俺にだって非がある訳だし最初に逃げ出さなかったらこんな事にならなかっただろうしさ…?だからそんなに思い詰めるなよ、いいな?」

「…え?」

「えっ?」


おっとここで意見の食い違いが発生したようだな。


「まず自分の失敗を反省して羽をちぎるんですよね?」

「はい!」

「えっと羽を千切るってのは堕天する覚悟ってことですよね……?」


俺は恐る恐る質問してみる


「はい!もはや私の羽を契るしかありません!」

「そもそも堕天しなくてもいいから!俺のためにそこまでしなくていいから?!」

「えっ?!なんでですか?!」


なぜかションボリする少女に俺は不思議でならなかった


「あのっ…」

「ん?」

「お名前を教えて貰えますか……?」


いきなりどうした?極度の罪悪感で頭のネジが飛んだか?しかしなぜ名前?そんなの俺のところに来るぐらいだからとっくに知ってると思うのだが…


「あっ!下の名前ですよ?苗字の方はあなたの元に来る時に書類で確認させてもらいましたので…」


なんだ、そういう事か。


「龍姫だ」


俺は正直この名前が好きじゃない。男に対して姫という漢字が入るのが気に食わないのだ。


「タツキさん…ですか…」

「おう」

「なんというか…可愛らしい名前ですね」


グッ……俺の弱点(ウィークポイント)を的確に突いてくるとは…こいつ、できる?!


「でも素敵な名前だと思います…」

「……ありがとな…」


攻めたと思えば褒めてくるのか…まぁお世辞でも名前を褒めて貰えるのは嬉しいものだ


「所でタツキさんは付き合ってる人とかいないんですか?顔立ちが整ってらっしゃるのでお近づきになりたい女性の方も多いと思いますが…?」


ん?質問の意味が分からんが……


「付き合ってる人はいないよ?」

「そうなんですか!」


目の前にいる少女は俺が彼女いない事がよっぽど嬉しいようだ。案外性格とか歪んでるのかも…しかし俺だけ教えるのは不公平だな…いっちょやり返してみるか。


「で、君の名前は?」

「え?」

「名前だよ名前」

「私は……」


少女はそこで言い淀んでしまう。あれ?まさか自分の名前にコンプレックスとか抱いてたりするタイプだった?俺悪いことしちゃった?


「ミルシィ・ウォン・ルーデグリッドです…」

「普通にいい名前じゃないか」

「ありがとうございます」

「それにしてもミルシィか、可愛い名前だな…」


先ほどの返礼をさせて貰おう!


「っ?!ありがとうございます!」


あれ喜んでね…?失敗したか!ならば次の手段だ!!


「今付き合ってる人とか…」

「いません!」


凄い被せようだな少し驚いたぞ


「ですが付き合いたい人は…います…」


彼女はそう言って顔を赤らめ微妙にクネクネしてる。カワイイ子がやるからいいが俺がやったら吐き気モノだな。しなし誰だろうな?仕事場の同僚かな?それとも故郷とかにいる幼馴染みとかかな?などと在り来りな想像してしまう。しかし少女の答えは俺の想像を軽く飛び超えたものだった。

スっと彼女は細い手から伸びた綺麗な指である方向を指す



その先には俺がいた……。


「……おれ?」

「…はい…」


更に赤くなり今度は耳まで真っ赤である。


いや?ちょっと待てよ状況が分からん!まさか俺のイタズラがばれたか?てことはこれはドッキリ返しと思っていいな!でもこんな可愛い子に言われたら嬉しいけど!って違う!そうじゃない!よし心の準備は出来た…なんでも来い華麗に対処してやろう!


スッ…


「……………」

「あのっ………?」


彼女は無言で俺の前に片膝をつき両手を胸の前に持っていった。その姿は美しくまさに天使そのものであった。

そして完成された美から言葉が漏れる。


「私、ミルシィ・ウォン・ルーデグリッドは自らの羽を契りタツキさんの元に一生仕うことをここに誓います…」


そう言って胸の前に納めていた両手で俺の手を優しく包み込んだ。



父さん母さん、俺は天使に告白されました。俺は一体どうすればいいのですか……?

そんな困惑を他所にミルシィは恍惚の表情を浮かべ俺を眺めていた………。

前回より文字を多くしました。これから徐々に量を増やして読み応えのあるものにしていけたらなと思っております!

次回「異世界には夢がある」をお送りします


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