祖母の駄菓子屋を引き継いだ俺の店の駄菓子を無銭飲食した男の末路
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俺の名は水戸轟。
IT企業で働く社会人です。
最近萩山市に帰って来て祖母の駄菓子屋村雨に向かっています。
「ただいま!」
俺はそう言って中に入った。
「あら、轟どうしたんだい?いきなり帰って来るなんて?」
ばあちゃんはそう俺に聞いてきた。
「ああ、仕事の都合で帰ってきたんだ」
俺はそう言ってばあちゃんに話た。
「そうかい」
ばあちゃんはそう言って俺の頭を撫でた。
「それより、ばあちゃんしばらくこの店に俺を住まわせてくれないか?」
俺はそうばあちゃんに頭を下げた。
「別に構わないよ、あんたが子供の頃はよくうちに泊まってたしね」
ばあちゃんはそう言って懐かしそうに話した。
昔から俺は春休みや夏休みはよく泊りがけでよくばあちゃんの駄菓子屋に泊まってました。
「それでね、轟頼みたいことがあるんだけどね」
ばあちゃんは俺に話し始めた。
「なに?」
俺はばあちゃんに聞いた。
「おばあちゃんも歳だから病院で入院しないといけないんだよ、だから退院するまで駄菓子屋を切り盛りしてくれないかい?」
ばあちゃんはそう俺に聞いた。
「えっ?俺が?」
俺はそうばあちゃんに言った。
「ええ、一応バイトで上島くんが来るから安心しなさい」
そうばあちゃんは俺に言った。
「上島くんって上ちゃん!?」
俺はそうばあちゃんに聞いた。
「ええ、あんたより一つ年上のお兄さんの」
ばあちゃんはそう言って俺に話した。
「へぇ~、あの上ちゃんが」
そして俺は駄菓子屋をばあちゃんから引き継ぎ明日の朝まで体を休め始めた。
ーーー次の日ーーー
「ふぁああああ!」
俺は駄菓子屋のドアを開いて業者が持ってきた在庫を店に入れた。
「おはようございまーす!」
店に入って来たのは金髪にオールバックの髪型でサングラスをした色黒の大柄な男性が入って来た。
「えっと、どちら様ですか?」
俺はそう男性を見て聞いた。
「ん?お前、轟か?」
そう男性はサングラスを外して俺を見た。
「えっ!まさか上ちゃん?」
俺はそう言って男性を見た。
「おうよ!お前デカくなったな〜!」
上ちゃんは笑いながら俺の背中を叩いていた。
「それより、上ちゃんお互いで店の手伝いよろしく」
俺はそう上ちゃんに頭を下げた。
「おうよ!」
上ちゃんはそう言ってエプロンをしてイスに座り交代で店番をし始めた。
ーーー数日後ーーー
俺はいつもみたいに店番をしているとお客さんが1人入って来た。
「いらっしゃいませー」
俺はそう言って中に入って来たのは20代くらいの社会人が入って来た。
俺はそれを見ていた。
すると男性は駄菓子を無断で食べ始めた。
しかも食べているのは全て100〜200円くらいする駄菓子を食べていた。
「おいおい!あんた何やってんだ!」
俺はそう言って男性に声を掛けた。
「何だよお前!」
そう男性は俺を見て驚いていた。
「俺はこの店の店主だ!てか、何やってんのかって聞いたんだよ!」
そう俺は男性に聞いた。
「うるせぇな!別にいいだろ!たかだが数百円の駄菓子食ったくらい目をつぶれよ!」
男はそう言って俺を突き飛ばして走って逃げ出した。
すると男性の名刺らしきものが落ちていた。
俺はそれを拾い名前を見たそこには株式会社大島創建営業部・食意地タケオと書かれていた。
「ここって・・・」
俺はその日の出来事をばあちゃんに話すとその客は毎日同じ商品を無銭飲食してばあちゃんに嫌がらせをしているらしい。
ばあちゃんが知ってる限りでは200回近くは商品を無銭飲食されたらしい。
「よし、あいつに頼んでみるか」
俺はそう言って明日にミッションを開始した。
ーーー次の日ーーー
俺はあの男性が来るのを待っていた。
すると男性は何も知らずにいつもの様に駄菓子を手に取り食べ始めた。
しかもガツガツと食べ始めた。
「おい!何やってんだ!あんた!」
俺はそう言って食意地に声を掛けた。
「何ってタダで駄菓子食ってんだよ!金はいつか払うからよ!」
ゲラゲラと笑いながら食意地は駄菓子を食いまくっていた。
「そこまでにしたらどうだ!」
後ろから出てきたのは年配の男性だった。
「しゃ、しゃ、社長!!」
そこには鬼の形相の小野寺幸三さんが立っていた。 この人はばあちゃんの友達でばあちゃんには恩があると言ってずっとこの駄菓子屋村雨を影から支えてきた。
「貴様、あの人と俺の友情で作り上げた思い出の村雨を傷つけたな!ただで済むと思うなよ!」
そう言って小野寺幸三は片手を上げると店の奥から黒い服にサングラスをした人達が出て来て食意地を捕らえてどこかへ行ってしまった。
「すまなかったな、ゆめちゃんの孫よ」
そう言って小野寺さんは茶色の封筒を置いて去った。
中には大量のお金が入っていた。
まぁ、社長だからそれぐらいは普通なのかな?
ーーーそれから2年後ーーー
俺は駄菓子屋とIT企業を切り盛りしながら毎日楽しく仕事をしていると。
「ただいま!」
ばあちゃんがようやく帰宅してきた。
「ばあちゃんおかえり、どうだった?」
俺はそうばあちゃんに聞いた。
「うん、ずっと休んでたから体は健康になったわよ」
そうばあちゃんは笑顔で話していた。
「やぁ、ゆめちゃん」
店に入って来たのは幸三さんだった。
「あら、こうちゃん」
ばあちゃんは笑顔で幸三さんに挨拶した。
その後ろには上ちゃんが立っていた。
聞いた話だと幸三さんの会社で上ちゃんは働いていて幸三さんに頼まれてばあちゃんのサポートをしてくれと頼まれたらしい。
なぜ幸三さんみたいな社長がばあちゃんにここまでしてあげているかと言うと実は幸三さんは昔ばあちゃんに一目惚れして告白してふられたがそれでもばあちゃんを心の底から愛していたから影で守り続けていたらしい。
ばあちゃんにとっては心の友人だから愛することはできないと話していた。
ばあちゃんが駄菓子屋村雨を作ったと聞いた時幸三さんは店の資金をバイトした金全てを寄付したがばあちゃんはそれを受け取れないと言って返した。
でも店に来たら駄菓子を買ってねと笑顔で言われ幸三さんはたまに駄菓子を買いに来るらしい。
だから幸三さんが店に来ると子供達にたかられるが子供達に立派な大人になれと言って奢ってるらしい。
ちなみにあの食意地は店の駄菓子を無銭飲食したので幸三さんが復興ボランティアに強制参加させているらしい。
辞めたいと涙を流しながら言っているが怖い人に脅されながら料理や建物の撤去や泥などの掻き出し等をして働いた給料は店で無銭飲食した金に当てられています。
皆さんも駄菓子屋さんには恩があったら行ってみたら楽しいかもですよ!
終わり
次回はいつか