知り合いのプラモ屋で仕事先のDQN後輩が問題を起こして天罰を受ける話
久々に書いてみました。
私の名前は相澤ありす。
この田舎の萩山市に住むOLで24歳です。
この萩山市は田舎と都会の間くらいですが都会というほどビルはあまり多くなく田舎というほど廃れた場所ではありません。
私はこの萩山市で生まれてずっとこの街で育ってきました。
そんな私は休日はある模型店に行くことが唯一の楽しみです。
それは模型店ウルフと呼ばれるプラモ屋で模型を買うことです。
「よう、ありすちゃん」
私に声を掛けたのは店主の間遠一樹先輩だった。
「やっほー、一樹先輩」
私はそう間遠一樹さんに挨拶した。
「今日は新しい模型がかなり入ったから吟味してくれ」
一樹さんはそう言って模型を見せてくれた。
「うわああ〜!たくさん入ってますね!」
そう言って私は模型を見ていた。
なぜ私が店主さんとこんなに仲がいいかと言いますと私と一樹さんは小中高と同じ学校で学年は一樹さんが二つ年上なんで先輩です。
私は友達が少なくそんな私に声を掛けたのは一樹さんだったのです。
一樹さんは実家の模型屋で小さなロボットのプラモを出して一緒に組み立てて以来この模型屋によく行くようになりました。
「あのとりあえず、このプラモください!」
私はそう言って5個くらいの模型を一樹さんに出した。
「全部で8500円だ」
一樹さんはそう言った。
「お金は現金ですよね?」
私はそう一樹さんに聞いた。
「ああ、クレジットカードとか解らないからな」
そう言って一樹さんは一万円を受け取りおつりの1500円を私に渡した。
「また来いよ!」
一樹さんはそう言って私に笑顔で手を振った。
昔から優しくて私には憧れでいつかあの人みたいになりたいと考えています。
それから数日が経ち。
私は株式会社ネバーオリジンでパソコンと常ににらめっこしています。
そんな私に。
「相澤先輩〜!」
私に声を掛けたのは二つ下の後輩の嫌木鹿娘さんだった。
「どうしたの?嫌木さん?」
私はそう言ってパソコンの手を止めて嫌木さんを見た。
「先輩って趣味とか無いんですか?」
嫌木さんはそう私に聞いた。
「えっ?趣味?そうね、模型作りかな?」
そう私は嫌木さんに言った。
「えっ?先輩模型作りが趣味なんですか?うわっ、地味ってかオタクしか模型なんてやらないじゃないですか!やめた方がいいですよ!」
嫌木さんはそう言って私をバカにした。
「悪いけど、私は・・・。あの人と一緒に笑って作って来た模型を馬鹿にされる筋合いはないわ!」
私はそう大声で嫌木さんに言った。
その時私の頭の中に一樹さんの笑顔が浮かんだ。
「あなたにはわからないかもね!孤独だった少女を助けた一人の男性の何気ない優しさの意味を」
そう言って私は仕事を始めた。
「何よ!先輩ムカつく!まじムカつくわ!何が優しさよ!そうだ!近くの模型店が確か先輩の行きつけよね!そこでストレスを晴らそう!」
そう言って嫌木さんは小走りしてどこかへ行ってしまった。
ーーー模型店ウルフーーー
嫌木さんは模型店に入り模型が置かれている棚を見て辺りを確認していた。
棚にはたくさんの模型が置かれていた。
「ふっ、こんなのの何がいいのよ!こうしてやる!」
そう言って嫌木さんは棚を力いっぱい突き飛ばした。
すると棚はドミノみたいに倒れた。
「な、な、なんだ?」
そう言って一樹さんは店の奥の部屋から出てきた。
嫌木さんは猛ダッシュで逃げた。
ーーー4時間後ーーー
仕事が終わり私はいつもみたいに模型店ウルフの前を通りました。
「あれ?」
模型店の前にはたくさんのパトカーが並んでいた。
「どうしたんですか?」
私は近くのおばさん達に聞いた。
「なんかね、誰かがイタズラで模型店の棚を力いっぱい突き飛ばしてプラモデルをダメにしたらしいんだよ」
おばさんはそう私に話してくれた。
「先輩・・・」
私は心配になり先輩の店に立って警察と話している先輩を見ていた。
「あの、先輩!」
私は先輩に歩み寄り声を掛けた。
先輩は少し元気がない顔をしていた。
「よう、どうしたんだ?」
一樹先輩はそう言って無理に笑顔を作って私に手を振った。
「あの、何があったんですか?」
私はそう先輩に聞いた。
「ああ、俺が昼休みに昼寝してたら誰かがイタズラで模型店の棚を力いっぱい突き飛ばしたみたいなんだ」
先輩はそう言って片手を強く握っていた。
「そんな、ひどいですよ!」
私はそう言って何か証拠がないか辺りを見ていた。
すると棚の隅に何かがあった。
それは・・・。
ーーー次の日ーーー
私は上司の田中晃部長と一樹先輩と一緒にある人の元に向かった。
「嫌木さん!」
私は嫌木さんに声を掛けた。
「ど、どうしたんですか?先輩?」
嫌木さんはそう言って一樹先輩を見て慌てていた。
「お前、うちの模型店で模型が並んでる棚を力いっぱい突き飛ばしたよな!」
一樹先輩がそう言うと嫌木さんは顔を青ざめていた。
「わ、私は知りませんよ!ウルフなんて模型屋は!」
そう嫌木さんは言った。
「何でウルフって名前が出てきたんだ?」
一樹さんはそう嫌木に聞いた。
「え、えっと」
嫌木さんはどうにかごまかそうとするが墓穴を掘りまくっていた。
「この映像見てみなさい!」
部長はそう言ってノートパソコンである映像を見せた。
そこには嫌木さんが模型店の棚を力いっぱい突き飛ばして倒して逃げる姿が映っていた。
「嫌木くん、きみはうちの会社を潰す気か?」
部長は額に血管を浮かび上がらせて聞いた。
「いや、あの、その、」
嫌木さんはそう言ってあたふたしていた。
「おい、田中部長こいつは今日限りでクビにしてくれよ!」
そう一樹さんは言った。
「な、何かってに言ってんのよ!あんたみたいな底辺にそんな権限ないでしょ!」
そう嫌木さんは言った。
「嫌木くん、この人はネバーオリジンの筆頭株主で8割の株を持ってる人だぞ!それに間遠さんはIT企業の社長をしているんだ!」
そう田中部長は間遠さんの正体を明かした。
「えっ!えええーーー!!」
私は驚いていた。
「まさか、舐められていたとはな」
先輩はそう言って笑顔で話しているけど心の中は怒りに満ちあふれていた。
「とりあえず、壊したプラモと棚と店の損害。合わせて600万だ!!」
そう先輩は言った。
「そんな、私は悪気があってやった訳では!」
嫌木さんはそう言ったが先輩の怒りは頂点に達していた。
「とりあえず、部長!こいつはクビにして他の会社に入れないようにしろよ!」
そう言って先輩は会社をあとにした。
その後。
嫌木さんは悪質な事をしたので会社をクビになり他の会社に入ることも無理になり借金を返すために一樹さんの知り合いの後輩さんたちの職場に送られて月曜から土曜日まで仕事をして朝の6時から夜の19時00分まで農作業をしているらしい。
怖い人達に囲まれてるから辞めたくてもやめられないらしい。
そんな私は一樹先輩に会いに模型店に向かっています。
「あ、先輩!」
私は一樹先輩に声を掛けた。
「よう、どうしたんだ?」
一樹先輩は私をじっと見ていた。
「あ、あ、あの!先輩!」
私は自分の想いを言おうとした。
「ん?」
先輩はじっと私を見ていた。
「結婚してください!」
私はそう大声で言った。
すると先輩は顔を真っ赤になりながら私を見た。
「えっ?お、おう!いいぜ!」
先輩はそう言って何かを取り出した。
それは指輪だった。
「これからよろしくな!」
こうして私と先輩は結婚しました。
そしてそれから数ヶ月後に私達は籍を入れてお互いに支え合いながら楽しい日々を過ごしています。
めでたしめでたし
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