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淡々晋書  作者: ンバ
第一、宣帝紀
71/313

まとめ

最後に、ンバの個人的な司馬懿評です。




戦闘★★★★★★★★★★10


〜司馬懿の生涯戦績〜


○江夏(VS諸葛瑾)

○襄陽(VS張覇)

○新城(VS孟達)

○新豊(VS???)

△丹口(VS諸葛亮)※雨が降り撤退

○上邽(VS諸葛亮)※諸葛亮の勝利?

○漢陽(VS諸葛亮)※三国志に記述なし

○鹵城(VS諸葛亮)※三国志に記述なし

○五丈原(VS諸葛亮)※諸葛亮病死、蜀軍撤退

○??(VS馬岱)※指揮官は牛金

○襄平(VS公孫淵)

○襄平(VS公孫淵)

○襄平(VS公孫淵)

○梁水(VS公孫淵)

○樊城(VS朱然)※三国志に記述なし

○皖城(VS諸葛恪)※三国志に記述なし

○柤中(VS呉軍)

○高平陵(VS曹爽)※クーデター

○甘城(VS王淩)※戦わずして王淩降伏


19戦18勝1分


いや、一回くらい負けろ!!



五次北伐のイメージで

城に引きこもってる「ビビリ」の

印象が強い司馬懿ですが……

状況を見て臨機応変の策を講じ、

孟達や公孫淵を迅速に仕留め、

諸葛亮の北伐を結果的には防ぎ切り、

呉の誇る名将朱然も緩急使ってボコボコ、

あの俺様野郎の諸葛恪すら、

戦わずに逃げ出すほどのレベルです。

(三国志には書かれてませんが)


苦戦したのは四次北伐の

諸葛亮戦くらいであり、

用兵、機動力、実行力

搦め手や計略まで含めた強さは

三国時代中、トップクラス。


この時代の★10は

司馬懿(三国鼎立以降)と

曹操(三国鼎立以前)かなぁ、と。


次点の★9は今のところ周瑜と孫堅です。





・戦略★★★★★★★★★9


司馬懿の言うことは

基本全部当たっています。


孫権をけしかけて関羽を討ったり

公孫淵や孟達の行動を読み切ってるのは流石。


ボケ老人のふりをして

碌でもない宗族一派を粛清し

司馬氏の権力を確固たるものにするなど

70近くになっても切れ者ぶりは健在。

この男に耄碌の二字はありません。


曹家四代に渡っての重臣として

その身を全うした

どこまでも慎重な身の処し方、

感情のコントロール、

その臨機応変の才略には右に出る者なし?


そんな司馬懿に、

「荀令君より頭のいい人見たことない」

と言わしめた荀彧じゅんいくが★10です。


信頼性のおける記述を

ざっくり書く三国志と違って、

晋書はあることないこと

いっぱい書くので、司馬懿の知略も

ちょっと「盛られた」感がありますが……

司馬懿は三国志最強格でいて欲しい。



・内政 ★★★★★★★★8


軍事ばかりに目が行きがちですが

灌漑や農業等にも目を配り

低コストで確実な成果をあげる

地方活性化のエキスパートでもあります。


基本的に民衆ファーストであり、

民草がシステマチックな曹魏の政治より

こちらに靡いてしまうのも当然かも。


張悌ちょうてい(呉の最後の丞相)はいう、

「民衆は曹操の威勢を恐れてはいても

心までは靡いておらず、

曹丕そうひ曹叡そうえいもこれに倣った。

司馬懿親子は、たびたび戦功を立てて

その苛政を除いているのだから

人々が彼等に心を寄せるのも当然だ」


厳しい始皇帝から

優しい劉邦に統治者が代わって

民衆が喜んだ時と、ほぼ同じ心理です。


司馬懿や司馬昭なら、

そこまで計算してやってのける。


殆ど文句の付けようがないんですが

唯一、中正官の権限を拡大して

せっかくの九品官人法を

形骸化させてしまった事が

少し引っかかってしまいました。


これが無ければ、★9です。



・人格 ★★★★★★6


ムカつく相手に対しても柔らかな物腰、

感情を飼い慣らすことで

警戒心を起こさせないのが見事。


君子ではないけど、

君子を演じることはできるから

結果的に君子になり得るのです。


曹丕に対する忠義は本物っぽいですが、

曹爽一派だけでなく

王淩や曹彪まで皆殺しにしたり

公孫淵との一戦にて、

死体の山で塚を築く等しでかした

残忍さには、目を瞑ることはできません。


曹操の徐州虐殺と並ぶ

マイナスポイントです。



用兵と処世術と民政の達人ながら

猜疑心の強さから

必要以上に殺戮を繰り返した

狼顧の相の梟雄、司馬懿の本紀でした。


彼は果たして、魏王朝にとって

「忠臣」だったのでしょうか、

「逆臣」だったのでしょうか。


ここまでご覧いただき

ありがとうございました。

明日からはまた姉妹作品

「淡々史記」を更新いたします。


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