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淡々晋書  作者: ンバ
第一、宣帝紀
4/313

三、隴を得て蜀を望まず

7年飛んで、215年です。

この年曹操は、漢中において

お米宗教で一山当てていた

張魯ちょうろを攻め破ります。


漢中を手に入れた曹操に

司馬懿は蜀への侵攻を勧めますが、

曹操はそこで光武帝のセリフを引用します。


3.

從討張魯,言於魏武曰:「劉備以詐力虜劉璋,蜀人未附而遠爭江陵,此機不可失也。今若曜威漢中,益州震動,進兵臨之,勢必瓦解。因此之勢,易為功力。聖人不能違時,亦不失時矣。」魏武曰:「人苦無足,既得隴右,復欲得蜀!」言竟不從。既而從討孫權,破之。軍還,權遣使乞降,上表稱臣,陳說天命。魏武帝曰:「此兒欲踞吾著爐炭上邪!」答曰:「漢運垂終,殿下十分天下而有其九,以服事之。權之稱臣,天人之意也。虞、夏、殷、周不以謙讓者,畏天知命也。」


(訳)

張魯ちょうろの討伐に従軍した際

宣帝は魏武に述べた。


「劉備は詭詐ぺてんを働いて

劉璋りゅうしょうを虜としましたが、

蜀の人間はいまだ懐いておらず、

遠く江陵を(孫権と)争っています。

この機を逃す手はありません。


今もし漢中かんちゅうに武威を輝かせたなら

益州は震動し、兵を進めてこれに臨めば

勢いを必ずや瓦解させられましょう。

この勢いに因らば

功を為すのは容易きことです。


聖人は時を違えることはなく、

また時を失することもないのです」


魏武は述べた。


「人間とは実に

満ち足りることがないものだな。

既に隴右ろうゆうを得たというのに

復た蜀を得ようというのか!」


ついに宣帝の言に従うことはなかった。


のちに孫権討伐に従軍し、これを破った。

軍が帰還すると、孫権が

使者を遣って降伏を求め、

上表して自らを臣下と称し、

天命を説いてきた。


魏武は述べた。


「この小僧、ひざまずいて吾を

いろりの炭の上に着かせようというのか!」


宣帝は答えて述べた。


「漢の命運は既に尽きております。

殿下は天下を十分の九まで有しながら

服従し漢に事えておいでです。

孫権が臣下を称したのは、

天下の人間の意思でございます。

虞、夏、殷、周が

謙譲することが無かったのは

天を畏み、天命を知っていたからです」



(註釈)

214年、劉備りゅうびが蜀を取り、

215年、曹操そうそうが漢中を取りました。



蜀の人間から見たら劉備は侵略者であり、

当然まだ民衆が靡いていません。


更に、このとき劉備と孫権そんけん

荊州の領有問題で揉めており、

一触即発の状態でした。



司馬懿は、このチャンスに蜀を攻めようと

曹操に進言しますが、


曹操は「ろうを得て蜀を望む」という

光武帝の名言を引用して

これを退け、そのまま帰ってしまいました。



曹操はその後孫権を攻め、

敗れた孫権は、自らを臣下と称して

曹操に降伏を申し入れてきました。

しかも、


「漢の命運はとっくに尽きてるから

アナタが皇帝になっちゃえば?」

などと言ってきたのです。


孫権はたぶん、曹操が簒奪さんだつして

みんなから総スカンくらうことを

期待していたのだと思います。


で、それにかこつけて

逆賊を討つという大義名分を得ることで、

曹操を打倒しようと

したんじゃないでしょうか。


スリキン曹操はいう、

「小僧めが……

ますますしたたかになりおって」


司馬懿も、曹操に

帝位に即くことを勧めますが、

結局、曹操の生きてる間には

禅譲が行われることはありませんでした

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