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淡々晋書  作者: ンバ
第三十四、羊祜伝
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二十四、もと配下の願い

24.

祜開府累年,謙讓不辟士,始有所命,會卒,不得除署。故參佐劉儈、趙寅、劉彌、孫勃等箋詣預曰:昔以謬選,忝備官屬,各得與前征南大將軍祜參同庶事。祜執德沖虛,操尚清遠,德高而體卑,位優而行恭。前膺顯命,來撫南夏,既有三司之儀,復加大將軍之號。雖居其位,不行其制。至今海內渴佇,群俊望風。涉其門者,貪夫反廉,懦夫立志,雖夷惠之操,無以尚也。自鎮此境,政化被乎江漢,潛謀遠計,辟國開疆,諸所規摹,皆有軌量。志存公家,以死勤事,始辟四掾,未至而隕。夫舉賢報國,台輔之遠任也;搜揚側陋,亦台輔之宿心也;中道而廢,亦台輔之私恨也。履謙積稔,晚節不遂,此遠近所以為之感痛者也。昔召伯所憩,愛流甘棠;宣子所游,封殖其樹。夫思其人,尚及其樹,況生存所辟之士,便當隨例放棄者乎!乞蒙列上,得依已至掾屬。預表曰:「祜雖開府而不備僚屬,引謙之至,宜見顯明。及扶疾辟士,未到而沒,家無胤嗣,官無命士,此方之望,隱憂載懷。夫篤終追遠,人德歸厚,漢祖不惜四千戶之封,以慰趙子弟心。請議之。」詔不許。


(訳)

羊祜は開府して年を累ねたが

謙譲して士を招辟せず、

初めて命じようとした所で

ちょうど卒してしまい、

任命(権を行使)する事ができなかった。


もとの部下であった

劉儈りゅうかい趙寅ちょういん劉弥りゅうび孫勃そんぼつらは

ふだを杜預に詣らせて、言った。


「かつて誤謬を以て選抜され

忝くも官属として備わり

各々、さきの征南大将軍・羊祜の

部下として庶時を協同する事が出来ました。


羊祜は徳を執り行い、沖虚であり、

節操はなお清廉かつ深遠で

徳は高くとも体を卑くされて

位は優れども行いは恭しいものでした。


以前に顕命をけられて、

華夏の南方の安撫に向かわれ、

既に三司の儀を有されておりましたが、

復た大将軍の号を加えられました。


そうした位に居れども

その権限を行使なさらず、

現在に至るまで海内は渇望して佇み、

俊傑達は風靡を待ち望んでおりました。


その門を渡る者は

貧夫すら反対に清廉となり

懦夫すら志を立てて

伯夷はくい柳下恵りゅうかけいの節操ですらも

羊祜以上ではございませぬ。


この国境を鎮撫されてより

政による教化を江漢も被り

慎密なる遠謀は国境を開き

諸々の模を規す所はみな

軌範を量られたものでした。

(やる事はすべて道理にかなっていた)


志は国家にあり、死を以て事業に勤めて

初めて四者を掾として召辟なさいましたが

至らぬうちにお命をとされました。


そもそも賢人を推挙して国家に報いるは

台輔の遠き任であります。

側陋を引き揚げ、探し出す事は

また台輔の宿願でもあります。

道半ばにして廃する事は

また台輔が私的に恨めしく思う事です。


謙虚に履み行う事を積み重ね

晩節を遂げられぬこと、これは

遠近の者が痛惜する所にございます。


昔、召伯(召公奭しょうこうせき)の憩いし所にて

愛情が甘棠にも行き渡り、

(※甘棠の愛、召公奭はやまなしの木の下で

人々の訴えを聞いて、公正に裁いた。

甘棠を見るたび、人は召公奭の徳を思い起こし

邪魔になっても切らなかったという故事)


韓宣子の遊ばれる所にて

その樹は殖やされました。


そもそもその人を思慕する事が

なお樹木にも及ぶのですから、

況してやご存命時に召辟した士を

通例に隨いてただちに放棄するのが

当然の事といえるのでしょうか?


どうか重ねての上申を蒙被なされ

以前に及んだ掾属のままとしてくださいませ」


杜預は上表して述べた。


「羊祜は開府したと申せど

僚属を配備しておりませんでした。

至高の謙譲を延かれて

宜しく顕明になさるべきです。


病疾を押して士を召辟しましたが

いまだ到らぬうちに没してしまい、

家には胤嗣いんしがおらず、

官(役所)には召命を受けた士もおらず、

此方の仰望(人々の思い)としては

密かに懐に憂いを抱いております。


そもそも

※終わりを篤くして遠きを追えば

(先祖の祭祀をしっかりとすれば)

人の徳は厚きに帰します。


(※論語、学而第一)


漢祖は四千戸の封爵を惜しまず

趙の子弟の心を慰撫されました。


どうか、この事について商議を願います」


詔が下されたが、

この事は許可されなかった。



(註釈)


羊祜さんは素晴らしい人です。


かつての賢人よりも偉大です。


召公奭や宣子の遺徳は

木にもあらわれるのですから、

羊祜さんの遺徳は、彼が抜擢した

我々にあらわれているのです。


羊祜さんを偲ぶなら、

我々を降格させたりとか

クビにしないでくださいねっ。


おい。

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