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淡々晋書  作者: ンバ
第一、宣帝紀
20/313

十九、喉を押さえて心臓を撃て

19.

時邊郡新附,多無戶名,魏朝欲加隱實。屬帝朝於京師,天子訪之於帝。帝對曰:「賊以密網束下,故下棄之。宜弘以大綱,則自然安樂。」又問二虜宜討,何者為先?對曰:「吳以中國不習水戰,故敢散居東關。凡攻敵,必扼其喉而摏其心。夏口、東關,賊之心喉。若為陸軍以向皖城,引權東下,為水戰軍向夏口,乘其虛而擊之,此神兵從天而墮,破之必矣。」天子並然之,復命帝屯於宛。


(訳)

この時、辺境の郡が新たに附属したが

その多くには戸籍が無く、

魏王朝は表に出ていない実員を

(統計に)加えようとした。


宣帝が洛陽に朝見した際、

天子は宣帝にこの件について訊ねた。


宣帝は天子に対して言った。


「賊(諸葛亮)は

厳しい法律によって配下を束ねており、

故に彼らは蜀を見棄てたのです。


寛大な法を広く行き渡らせ

則ち自然のまま、安楽に

過ごさせてやるべきでしょう」


また、天子は二虜(蜀と呉)のうち

何れを先に討つべきか問うた。


宣帝は対して言った。


「呉は、中原が水戦に

習熟していないと見なしているため

敢えて東関に散居しているのです。


およそ敵を攻める際には

必ずその喉元を押さえつけ、

その心臓部を撃つものです。


夏口と東関こそが、賊の喉と心臓なのです。


もし陸軍を編成して皖城へと向かわせ

孫権を東へ引きつけている間に

水軍を夏口へと差し向け

その虚を衝いてこれを撃てば、

これは神兵も天に従って堕ちるという事で

必ずや呉を破ることができましょう」


天子は押し並べてそれらの言葉を

尤もだと思い、再度宣帝に

宛に駐屯するよう命じた。


(註釈)

三国時代は、人口が

後漢全盛期の5600万から

800万まで減少したという話を

淡々三国志の方でしましたが、

各地の戦乱で流民となって

戸籍が消滅してた人たちが

相当数いたみたいなのです。


人口=国力なので、この点はやはり

中原を押さえている魏の独壇場でした。

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