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淡々晋書  作者: ンバ
第三十四、羊祜伝
196/313

十一、流行歌と順流の計

11.

咸甯初,除征南大將軍、開府儀同三司,得專辟召。初,祐以伐吳必藉上流之勢。又時吳有童謠曰:「阿童復阿童,銜刀浮渡江。不畏岸上獸,但畏水中龍。」祜聞之曰:「此必水軍有功,但當思應其名者耳。」會益州刺史王濬徵為大司農,祜知其可任,濬又小字阿童,因表留浚監益州諸軍事,加龍驤將軍,密令修舟楫,為順流之計。


(訳)

咸寧かんねい年間(275〜280)の初めに

征南大将軍、開府儀同三司かいふぎどうさんしに除され

※辟召の専断権を得た。

(※有望な人物を中央に推挙すること)


当初、羊祐(羊祜)は

呉の討伐は、絶対に上流の勢いを

恃みにするべきだと考えていた。


一方、当時の呉には

このような童謡が有った。


阿童あどう、阿童、刀をくわえて

長江に浮かびて渡る。

岸上の獣は畏れず、

ただ水中の龍を畏れる」


羊祜はこれを聞いて、言った。


「これは間違いなく

水軍に功が有るという事だろう。


ただ思うに、その名(阿童)に

応じる者(が足りぬ)のみ」


ちょうど益州刺史の王濬おうしゅん

徴されて大司農だいしのうとなった。


羊祜は彼ならば任を果たせると判断し、

また、王濬は子供の頃のあざなが

阿童あどう」であったため、

上表して王濬を留め、監益州諸軍事かんえきしゅうしょぐんじ

龍驤りゅうじょう将軍の位を加えて

密かに命を下して船舶を補修させ

流れにしたがうという計略を為した。


(註釈)

陸抗が死んだら、途端に

呉を滅ぼそうと動き始める羊祜。

童謡に則り、上流に乗って

攻め取るという計略を打ち出します。


歌に出てくる「阿童」


童はこどもで

阿も「○○ちゃん」的なニュアンスなので

ボクちゃん、みたいな感じです。

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