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淡々晋書  作者: ンバ
第百五、石勒載記下
178/313

百二十二・百二十三、石虎の憤懣/荊州の攻防

122.

勒令其太子省可尚書奏事,使中常侍嚴震參綜可否,征伐刑斷大事乃呈之。自是震威權之盛過於主相矣。季龍之門可設雀羅,季龍愈怏怏不悅。

(訳)

石勒はその太子(石弘)に命じて

尚書の上奏してきた事柄を省みさせ

中常侍の厳震げんしんを可否の綜合そうごうに参加させ

征伐や刑罰についての大事な決断は

その時にこれを上呈させた。


これ以来厳震の権威は盛んとなり

主相を凌ぐほどであった。


石虎の門には※雀羅が設けられるほどで

(スズメを獲る網、転じて

人の往来がなくなること=門前雀羅)

石虎はますます怏々として悦ばなかった。


(註釈)

石勒の後継者は石弘、

幅をきかせる外戚の程遐ていか

尚書の事業を統括する厳震げんしん


一番現場で頑張ってきた石虎は

蚊帳の外になっちゃってる感。


彼のイライラは

どんどん募っていきます。


123.

郭敬南掠江西,晉南中郎將桓宣承其虛攻樊城,取城中之眾而去。敬旋師救樊,追戰于涅水。敬前軍大敗,宣亦死傷太半,盡取所掠而止。宣遂南取襄陽,留軍戍之。

(訳)

郭敬かくけいが南のかた江西こうせいを侵掠すると

晋の南中郎将・桓宣かんせん

その空虚を承けて樊城はんじょうを攻め、

城中の衆人を奪い取って去って行った。


郭敬は師団を旋転させて樊城を救援し

追撃して涅水ねすいに交戦した。


郭敬の前軍は大敗したが

桓宣の方でも大半が死傷した。

取られた盡くを掠めて(戦いを)止めた。


桓宣は南の襄陽じょうようを奪取し

軍を留めてこれを戍衛した。


(註釈)

樊城に拠っていた郭敬でしたが

江西へ侵攻した隙を狙って

東晋の桓宣かんせんが樊城を攻めてきます。


急いで反転した郭敬でしたが

お互いに大きな被害を被ります。

掠奪された人員は奪い返しましたが、

要衝の襄陽じょうようは東晋に取られてしまいました。


これが石勒載記、最後の戦闘描写です。

最後は白星で締めくくって欲しかったなぁ。


桓宣は譙国の桓氏であり

桓温と同じツリーです。

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