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淡々晋書  作者: ンバ
第百五、石勒載記下
146/313

七十〜七十二、趙の九品官人法?

70.

使石季龍擊托候部掘咄哪於岍北,大破之,俘獲牛馬二十餘萬。


(訳)

石虎に托候部たくこうぶ掘咄哪くつとつな岍北けんほくにて撃たせ

これを大破、牛馬二十余万を獲得した。


(註釈)

「托候部掘咄哪」

名前切るとこどこやねん。


段部や宇文部があるから

托候たくこう部の、掘咄哪くつとつなさんかな。


靴とツナ、と覚えよう。


71.

勒清定五品,以張賓領選。復續定九品。署張班為左執法郎,孟卓為右執法郎,典定士族,副選舉之任。今群僚及州郡歲各舉秀才、至孝、廉清、賢良、直言、武勇之士各一人。置署都部從事各一部一州,秩二千石,職准丞相司直。


(訳)

石勒は五品を細かく審査、制定し、

張賓を領選(推挙役を兼任)とした。

また、続けて九品を定めた。


張班ちょうはんを署して左執法郎さしつほうろう

孟卓もうたく右執法郎うしつほうろうとし、

士族を査定させ、選挙の任のえとした。


現代の官僚及び州郡らに毎年

秀才、至孝、廉清、賢良、直言、武勇の士を

一人ずつ推挙させた。


都部とぶ従事じゅうじを一つの州に一部ずつ置き

扶持は二千石、職務は丞相司直に准じるものとした。


(註釈)

孟卓もうたくって張邈ちょうばくの字とかぶる。


九品官人法は、司馬懿が

中正官のバランス崩しちゃったから

名門が名門のまま

寒門は寒門のままという

弱者に厳しいシステムになった印象。


石勒は中正のポジションに

全幅の信頼を寄せる張賓を置いた。

これを、「張賓ちょうひん官人法かんじんほう」という(いわない


これでまた

貴賎の差がはっきりしちゃって、

のちに冉閔ぜんびんの危機感に

火をつけた……とかね。どうなんでしょ。


72.

勒下令曰:「去年水出巨材,所在山積,將皇天欲孤繕修宮宇也!其擬洛陽之太極起建德殿。」遣從事中郎任汪帥使工匠五千采木以供之。黎陽人陳武妻一產三男一女,武攜其妻子詣襄國上書自陳。勒下書以為二儀諧暢,和氣所致,賜其乳婢一口,谷一百石,雜彩四十匹。


(訳)

石勒は配下に命じて述べた。


「去年の水害によって出た巨材が

至る所で山積みになっている、

まさに皇天が孤の宮宇を

修繕しようとしているのだ!


洛陽の太極に擬えて

建德殿けんとくでんを増築するぞ」


従事中郎じゅうじちゅうろう任汪じんおうを遣り、

工匠五千人を統帥させて

総動員で木材の補給に当たらせた。


黎陽れいようの人である陳武ちんぶの妻が

一度に三男一女を産み、

陳武はその妻子を携えて襄国を詣でると

上書して自らその事を陳べた。


石勒は書を下して

二儀(陰と陽)が調和・流暢して

気が和合したために起きた事として

陳武に乳母を一人、穀物百石、

雑彩四十匹を下賜した。


(註釈)

「水害が起きて、そのへんに

木材がいっぱい転がっている!

これは私に宮殿を建てよという

天からのお達しなのだ!」


「陳武のとこに四つ子が生まれたのも

陰陽の気のバランスがよいからだ!」


うーんこのポジティブ野郎。



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