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淡々晋書  作者: ンバ
第百四、石勒載記上
130/313

四十六・四十七、冗談の通じない男

46.

勒之征樂平也,其南和令趙領招合廣川、平原、渤海數千戶叛勒,奔于邵續。河間邢嘏累徵不至,亦聚衆數百以叛。勒巡下冀州諸縣,以右司馬程遐為寧朔將軍、監冀州七郡諸軍事。

(訳)

石勒が楽平を征討しようとすると

南和令の趙領ちょうりょうが広川・平原・渤海の

数千戸を集合させて石勒に叛き、

邵続のもとへと逃れた。


河間かかん邢嘏けいかは累ねてされても至らず

(何回呼んでも来ず)

彼もまた数百の手勢を集めて叛いた。


石勒は冀州の諸県を巡回して

右司馬の程遐ていかを寧朔将軍、

監冀州七郡諸軍事とした。



(註釈)

叛乱叛乱また叛乱。


連戦連勝なのに、

なかなか地盤が安定しない。


右司馬の程遐ていかも良吏ですが

石勒の死後、石虎に消されます。

逯明ろくめいなんかも……。


47.

勒姊夫廣威張越與諸將蒱博,勒親臨觀之。越戲言忤勒,勒大怒,叱力士折其脛而殺之。


(訳)

石勒の姉の夫で

広威(広威将軍?)の張越ちょうえつ

諸将と※樗蒲ちょぼの博打をしていた際に

石勒は自ら臨んでその様子を観ていた。


(※古代中華のスゴロクのような遊び)


張越が戯れに

石勒にさからうような事を言うと、

石勒は大いに怒り、

力士(力もち)に怒声で命じて

張越の脛を折らせ、殺してしまった。


(註釈)

石勒とは同郷で、

挙兵した頃から仕えている張越。

主君の姉を娶っているあたり

間違いなく親愛してるっぽいのに

いっときの感情で、殺してしまった。


スネを折られて死ぬのも妙なので

頸椎をへし折ったのだと思われます。


冗談通じないにもほどがある。



石勒すげー! かっけー!

と、思っていると、出し抜けに

こういうサゲ描写が出てくるのが最高。

(相変わらずの屈折ぶり


樗蒲ちょぼは後漢の代くらいから存在する

スゴロク的な遊びだそうです。

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