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淡々晋書  作者: ンバ
第百四、石勒載記上
127/313

三十九〜四十一、邵続に大敗

39.

劉聰遣其使人范龕持節策命勒,賜以弓矢,加崇為陝東伯,得專征伐,拜封刺史、將軍、守宰、列侯,歲盡集上。署其長子興為上黨國世子,加翼軍將軍,為驃騎副貳。


(訳)

劉聡は使者の范龕はんがんに節を持たせて

石勒に策命を下し、弓矢を賜り、

尊崇を加えて陝東伯と為し、

征伐の専任を認めた。

(石勒の自由意志で何処でも攻めていい)


刺史・将軍・守宰・列侯の任命については

年末に纏めて上申させた。

(石勒の自由意志で任官してよい)


石勒の長子の石興せきこうを署して

上党国世子と為し、

翼軍将軍を加えて、

驃騎(石勒)の副弐とした。



(註釈)

王浚倒したら一話あたりの記述が

ボリュームダウンしたような気が……。


匈奴漢の皇帝、劉聡は

石勒の行動の制限を

ほぼ全て取っ払ってしまいました。


石勒の功に報いねば独立の言い分を

与えることになりそうだし、

そもそも石勒の力は一臣下に収まるには

余りにも大きくなりすぎてしまいました。


劉聡は劉淵が亡くなってから

色にうつつを抜かしていたようで、

劉淵の知恵袋・陳元達の諫言にも

耳を貸さなくなっていたようです。


五胡十六国時代の混沌は

まだ始まったばかり。


40.

劉琨遣王旦攻中山,逐勒所署太守秦固。勒將劉勔距旦,敗之,執旦于望都關。勒襲邵續于樂陵。續盡衆逆戰,大敗而還。


(訳)

劉琨は王旦おうたんを遣って中山ちゅうざんを攻め

石勒の配置した

太守の秦固しんこい出した。


石勒は部将の劉勔(りゅうめん)に王旦を拒がせてこれを破り

望都関ぼうとかんにて王旦をとらえた。


石勒は楽陵がくりょうにおいて邵続しょうぞくを襲撃したが

邵続が軍勢の悉くを以て逆撃してきたために

大敗を喫して帰還した。


(註釈)

石勒が自分で兵率いて大敗するのは久々です。


奇襲を仕掛けたのに、

敵が軍勢総動員して反撃してくるとは、

邵続しょうぞくはなかなか

洞察力に長けた武将のようですね。


彼はもともと

匈奴を中原に呼び込んだ

あの司馬潁しばえいの参軍でした。


そのあと苟晞こうき→王浚と部署が変わりますが

主人がだいたい匈奴漢に

やられていることがわかります。


石勒が王浚をやっつけた際に

息子が捕われてしまったため

いったんは石勒に降るのですが、

「子の命のために国家に叛けない」と

涙ながらに述べ、段部と組んで

石勒に反抗を続けております。


彼の他に劉琨や祖逖のような男もいるし、

晋の求心力も捨てたものじゃないです。


25節で登場した

段末波だんまつは段就六眷だんしゅうりくけん

親石勒派なのですが、

親族の段匹磾だんひつてい段文鴦だんぶんおう

晋の方に傾いているので

ふつうに攻撃してきます。


拓跋部たくばつぶの争いもあるので

本当にカオスです。


41.

章武人王昚起于科斗壘,擾亂勒河間、渤海諸郡。勒以揚武張夷為河間太守,參軍臨深為渤海太守,各率步騎三千以鎮靜之,使長樂太守程遐屯于昌亭為之聲勢。


(訳)

章武の人の王昚(おうしん?)

科斗かととりで科斗塁かとるいという地名?)

にて挙兵し、石勒に属していた

河間かかん渤海ぼっかいの諸郡は擾乱じょうらんした。


石勒は揚武ようぶ(将軍?)の張夷ちょういを河間太守、

参軍の臨深りんしんを渤海太守として、

それぞれに歩兵・騎兵三千を与え

これらの鎮静に当たらせ、

長楽ちょうがく太守の程遐ていか昌亭しょうていに駐屯させて

彼らの援護部隊とした。


(註釈)

そこかしこで反乱・侵略・挙兵だの

心の休まる暇がない……。



歴史SLGで、

横綱相撲的なプレイを楽しもうかと

大勢力でスタートしてみると

ちょっとわかるのですが……

領土広くなると、その分

敵と隣接する範囲も広がるので

あっちゃこっちゃに気を配らないと

とても勢力を維持できません。


インフラ整備、治安維持、外交、侵攻、防衛、

各都市間の人員のバランス調整など

弱小勢力よりよっぽど経営が難しいのです。



石勒頑張れ!!

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