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淡々晋書  作者: ンバ
第百四、石勒載記上
110/313

十六、最大の敵は疫病

16.

元帝慮勒南寇,使王導率衆討勒。勒軍糧不接,死疫太半,納張賓之策,乃焚輜重,裹糧卷甲,渡沔,寇江夏,太守楊岠棄郡而走。北寇新蔡,害新蔡王確于南頓,朗陵公何襲、廣陵公陳眕、上黨太守羊綜、廣平太守邵肇等率衆降于勒。勒進陷許昌,害平東將軍王康。


(訳)

元帝げんてい司馬睿しばえい)は石勒が

南方へと侵攻してくる事を憂慮し、

王導おうどうに手勢を率いさせて

石勒の討伐に当たらせた。


この時、

石勒の軍は兵站が繋がっておらず、

疫病に罹って兵の大半が死んでしまっていた。


石勒は張賓の策を納れて輜重を焼き、

食糧をつつんでよろいに巻きつけさせ

沔水を渡って江夏へと侵攻した。

太守の楊岠ようきょは郡を放棄して逃走した。


北へ新蔡しんさいを攻め

新蔡王の司馬確しばかく南頓なんとんにて殺害、

朗陵公・何襲かしゅう、広陵公・陳眕(ちんちん)

上党太守・羊綜ようそう、広平太守・邵肇しょうちょうらは

手勢を率いて石勒に投降してきた。


石勒は進軍して許昌きょしょうを陥し、

平東将軍王康(おうこう)を殺害した。




(註釈)

江南遠征の際、曹操も杜預らも

疫病の発生に頭を抱えてましたが

石勒の場合も例外ではなかったようです。

さすがコロナウイルス発祥の地。




広陵公・陳眕(ちんちん)…………


日本語読みだとなんとも勇ましい響きです。



司馬睿は東晋の初代皇帝ですが、

この頃はまだ瑯琊王ろうやおうです。


洛陽・長安が陥落して

西晋が完全に滅亡すると

彼が周囲から推戴されて

新帝に即位する流れになります。


王導おうどうは東晋初期の中心人物で

司馬睿に江南に移るように

進言したのも彼です。


五胡十六国時代の政治100は

王導でいいかなと思うくらい

優秀な人物ですが、


孫堅伝にちょっとだけ出てきた

荊州刺史の王叡おうえいと同じツリーの

「瑯琊王氏」に属しています。


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