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淡々晋書  作者: ンバ
第百四、石勒載記上
106/313

十、難敵王浚

10.

王浚使其將祁弘帥鮮卑段務塵等十餘萬騎討勒,大敗勒于飛龍山,死者萬餘。勒退屯黎陽,分命諸將攻諸未下及叛者,降三十餘壁,置守宰以撫之。進寇信都,害冀州刺史王斌。於是車騎將軍王堪、北中郎將裴憲自洛陽率衆討勒,勒燒營幷糧,迴軍距之,次于黃牛壘。魏郡太守劉矩以郡附于勒,勒使矩統其壘衆為中軍左翼。勒至黎陽,裴憲棄其軍奔于淮南,王堪退堡倉垣。元海授勒鎮東大將軍,封汲郡公,持節、都督、王如故。勒固讓公不受。與閻羆攻䐗圈、苑市二壘,陷之,羆中流矢死,勒幷統其衆,潛自石橋濟河,攻陷白馬,坑男女三千餘口。東襲鄄城,害兗州刺史袁孚。因攻倉垣,陷之,遂害堪。渡河攻廣宗、清河、平原、陽平諸縣,降勒者九萬餘口。復南濟河,滎陽太守裴純奔于建業。


(訳)

王浚おうしゅんは部将の祁弘きこうに、

鮮卑族の段務塵だんむじん段務勿塵だんむもちじん)ら

十余万の騎兵を率いさせて

石勒を討伐させると、

飛龍山ひりゅうざんにて石勒は大敗を喫し

死者は一万余りに及んだ。


石勒は退却して黎陽れいように駐屯すると

諸将に、いまだ降っていない、

または石勒に叛いている者を

分割して攻撃するように命じ、

三十余りの城壁を降すと

守宰を配置して、これを慰撫した。


進軍して信都しんとへ侵攻し、

冀州きしゅう刺史しし王斌おうひんを殺害した。


ここにおいて

車騎将軍・王堪おうかんと北中郎将・裴憲はいけんは、

自ら洛陽の軍勢を率い、石勒を討伐した。


石勒は軍営を焼いて糧秣を併せ

軍を廻らせて王堪らから離れ、

黄牛こうぎゅうとりでに宿営した。


魏郡太守の劉矩りゅうく

郡を以って石勒にき、

石勒は劉矩に塁の衆を統率させて

中軍左翼ちゅうぐんさよくとした。


石勒が黎陽へ至ると、

裴憲はその軍を放棄して淮南わいなんへ奔り

王堪は倉垣そうえんとりで(小城)へ退却した。


元海は石勒に

鎮東大将軍の位を授けて汲郡公きゅうぐんこうに封じ、

持節・都督・王の位は以前のままとした。

石勒は汲郡公の受任を固辞した。


閻羆えんひとともに䐗園・苑市えんし

二つの塁を攻め、これを陥した。

閻羆は流れ矢に中って死に、

石勒は彼の軍勢を併せて統領した。


密かに石橋せききょうより渡河して白馬はくばを攻め陥し

男女三千余口を生き埋めにした。


東の鄄城けんじょうを襲撃して

兗州えんしゅう刺史しし袁孚えんふを殺害した。


かくて倉垣を攻め陥し、

とうとう王堪も殺害した。


渡河して広宗こうそう清河せいが平原へいげん陽平ようへい

諸県を攻め、石勒に降伏してきた者は

九万余口にのぼった。


石勒がふたたび南へと渡河すると

栄陽太守の裴純はいじゅん建業けんぎょうへと奔った。


(註釈)

309年、秋頃の出来事です。


同年8月頃から、

劉聡りゅうそう劉曜りゅうよう王弥おうびらは

洛陽を攻めてましたが、

石勒は冀州や兗州で転戦していた模様。



戦力の充実してきた石勒ですが

王浚おうしゅんクラスの将が

10万もの軍勢を引っ張ってくると

さすがに負けてしまいます。

しかもツワモノ揃いの鮮卑だし……。


幽州刺史・王浚はまだ降せないにしろ

冀州きしゅう刺史しし王斌おうひん

兗州えんしゅう刺史しし袁孚えんふらを

あっさりと撃破してのけました。


逆に言うと、

優秀な指揮官と多くの精鋭が揃って

やっと石勒に勝てる条件が整うのかも?


などと思っていると、後から

僅か二千人で石勒を脅かす人が出てきます。

東晋の戦闘マニア・祖逖そてきです。



劉淵も石勒の働きをよみして

その地位どんどん向上させていきますが

石勒の力はいつしか大きくなりすぎ、

息子たちの代になってからは

主従の仲がしっくりゆかなくなります。


五胡十六国時代は大体このパターンです。

有能な建国者が倒れたら

有力臣下が独立、乗っ取り。


王弥も劉淵が死んだ途端に

独立しようと企ててましたし。


しかし石勒は

三国志の有名どこと比べても

戦うペースがめっちゃ早い気がします。


(これは、三国志を著した陳寿の記述が

簡潔明瞭なせいもあるでしょうが)


死んでさえいなければ

何度でも蘇ってくるし

暇さえあれば戦ってるし

この無尽蔵のバイタリティは

一体どこから来るのか疑問です。

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