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淡々晋書  作者: ンバ
第百四、石勒載記上
102/313

六、再起を図る

6.

時胡部大張㔨督、馮莫突等擁衆數千,壁于上黨,勒往從之,深為所昵,因說㔨督曰:「劉單于舉兵誅晉,部大距而不從,豈能獨立乎?」曰:「不能。」勒曰:「如其不能者,兵馬當有所屬。今部落皆已被單于賞募,往往聚議欲叛部大而歸單于矣,宜早為之計。」㔨督等素無智略,懼部衆之貳己也,乃潛隨勒單騎歸元海。元海署㔨督親漢王,莫突為都督部大,以勒為輔漢將軍、平晉王以統之。勒於是命㔨督為兄,賜姓石氏,名之曰會,言其遇己也。


(訳)

この時、

胡族の部大の張㔨督(ちょうはいとく)馮莫突ふうばくとつらが

数千の軍勢を擁して上党じょうとうに拠っており、

石勒は往きてこれに従った。


深く慣れ親しんだ間柄に因り

石勒は張㔨督に説いて言った。

(石勒と張㔨督は昔馴染みだった)


「劉単于(劉淵)が

晋を誅するために挙兵したが、

部大きみは拒んで従おうとせず、

どうして独立などできようか?」


張㔨督は言った。


「(確かに、独立する事は)不可能だな」


石勒は言った。


「もし独立できぬのであれば

当然、兵馬を帰属させるべきであろう。


今、部落はみな已に

単于から褒賞を出され

募集を受けているのだぞ。


衆議は往々にして部大に背き、

単于に帰順しようとしている。

早く計画(身の振り方)を定めるべきだろう」


張㔨督にはもとより智略など無く

部衆がこの事で自分にそむく事を懼れた。


かくて密かに石勒を隨い

単騎にて元海に帰順した。


元海は張㔨督を署して親漢王、

馮莫突を署して都督部大と為し

石勒を輔漢将軍・平晋王に任命し、

その爵位を以って彼らを統括させた。


石勒はこの命に於いて

張㔨督を兄と為し、石氏の姓を賜って

彼に「石会」の名を名乗らせ、

「※自分と出遇ったから」と言った。


(遇=会で石会。

自分を待遇してくれたから、かも)


(注釈)

弐って書いて「そむく」って読むの

漢文勉強して初めて知りました。


顔見知りの張㔨督(ちょうはいとく)を頼る石勒。

石勒も最初、(はい)という名前だったので

同じ名前だから仲良くなったのか?


群雄にもガチ勢とエンジョイ勢がいるらしく

張㔨督は考えなしに

適当にたむろしてるだけの

エンジョイ勢のようです。


日の出の勢いの劉淵に

帰順しようとしないのは

鶏口牛後の志……とかじゃなくて

「ただなんとなくイヤ」なだけ?


石勒が

「お前このままじゃ死ぬぞ!!」

と、彼にハッパをかけて

いっしょに劉淵のもとへ。


張㔨督に厚遇してもらった

(遇った)という理由で

石勒は、彼を兄として

同じ石姓を名乗らせます。


今日からお前は、石会せきかいだ!

(易しい字面に変わってよかった

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