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世はネット戦国時代

作者: URA

 世はネット戦国時代


 顔も見えぬ野盗がいる。

 何かを守る者がいる。

 財産を築く物がいる。

 断りも無く盗む者がいる。


 どこまででも広がる可能性の世界で、夢を追いかけ自分をさらけ出し、駆けて賭けて欠けてゆく

 そこに統治は無く、そこに秩序は無く、そこに裁きは無い

 有るのは傲慢による制裁、嘆きによる救済、数による処刑


 世はネット戦国時代


 顔の無い野武士が夢を見る


 そう、野武士は夢を見ていた。

 自分の可能性を信じていた。

 掲げる正義に陶酔していた。


 自分も成功したいと

 自分なら成功出来ると

 手にした武器《正義》に切れぬ物はないと


 野武士は駆ける

 顔の見えぬ野盗の荒野を

 武器をしっかりと握りしめ


 世はネット戦国時代


 顔のない野武士が夢を語る


 そう、顔も見えぬ野盗に説いた。

 自分の成功を信じさせた。

 掲げる武器で守ってやると。


 野盗も成功したいと

 野武士なら成功出来ると

 野武士の武器に切れぬ物はないと


 荒れ果てた荒野を駆ける

 顔の見えぬ野盗を連れて

 その武器に疑いすらもだずに


 世はネット戦国時代


 顔のない野武士が夢に挑む


 そう、妨は全て斬り伏せた。

 去りゆく野盗を顧みもぜす。

 掲げる武器の陰りにも気付かず。


 この先に成功が有るはずだと

 ここを超えれば成功出来ると

 手にした武器に切れぬものはないと


 野武士は賭けた

 顔の見えぬ野盗と駆けた

 この武器が野武士の全てだと


 世はネット戦国時代


 そこに野武士はいなかった


 もう、誰も野武士を覚えていない。

 野盗は全てを持って行った

 野武士は黙って消えていった


 顔のない野盗は野武士を探す

 成功できると仄めかし

 夢を見ようをそそのかす


 顔のない野盗は駆ける

 だがけして賭ける事はない

 そして野盗だけが満たされる


 世はネット戦国時代


 そこは顔のない野盗が統べる世界

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