ツンツン
「ふっ…はっはっはっ!!おいおい、お前バカか?何が喧嘩だ。力の差と数の差を見てそんなこと言うなんてな……生意気な事言ってんじゃねーぞ。」
金髪美女の隣に居るガラの悪そうな奴が1人俺に反応した。
目つきが鋭く、ツンツンヘアーの昔のヤンキーみたいな奴だ。
ただ…このツンツンが他の6人と比べて1番ヤバイと感じるのは何故だ…??
まぁあの「じじい」よりはマシだろうがな。
「おい、そこのツンツン。6歳相手にそんなムキになんなよ。」
「ああ?俺はお前みたいなガキ相手、俺一人で十分だって言ったんだが…こいつらが聞かなかったんだよ。勘違いすんじゃねぇ」
よし。これなら…
「…そっか。じゃあ俺とタイマンして、俺が負けたらお前らの言う事全部聞いてやる。だから降りて俺とタイマン張れよ」
ここであのツンツンがこの誘いに乗ってこればだが…
「おいキアン!お前バカか!あいつは…」
「うっさい。猫は黙ってろってーの」
エウが一々うるさいが、始まっちまえばこっちのもんだ。
「……舐めた口聞いてんじゃねーぞガキ…お前が持ってるその力を持って生まれたことを後悔する事になるぜ…?」
「どうなってもいい…これは俺の人生だ。口出しする暇あるんなら、さっさと降りてこい。」
「…ったく。わかったよ。待ってろそこで!」
そう言うと、ツンツンは降りてくる。
「ヴァイツン!勝手な行動は」
「うっせぇ!俺に指示すんじゃねぇ!」
金髪美女が止めようとしたが、それは無理だった。
まぁそれくらいは分かっていた。あっちの世界にいた時、どれだけの奴らと喧嘩してきたか…
喧嘩ではないが、あの「じじい」は半端じゃなかった。俺が喧嘩して帰ってきた日には怪我なんて御構い無しでフルボッコにしてくる…とんでもない鬼畜じじい…
まぁその話はいい。今は目の前のツンツンだ。
「おいガキ。さっきツンツンって言ったな?俺の名前はヴェルツン。死ぬ前に教えてやる。感謝しろ!」
舐めた口聞いてんのはお前だ…あとで敗北を教えてやる。だが、その前に…
「…俺はガキじゃない。俺の名前はキアンだ!お前が死ぬ前に教えてやったんだ。感謝しやがれヴェルツン!」
「このクソガキがぁぁぁあああああああああ!!」
そう叫んだヴェルツン。魔法を使わずに高速で此方へ向かってくる。
身体能力だけでこのスピードは予想外だ…
全てがスローモーションに見える…
ヴェルツンが目の前にいて、俺の顔を殴ろうとしている。
見える…身体は……動ける…
身体能力だけでの戦闘力ならとんでもない奴に毎日毎日フルボッコにされてた。
ヴェルツンの速さは予想外だが…そのスピード以上に速くて強い奴を、俺は知ってるんだよ!!
「ツンツン野郎がぁぁあああああ!!!」
俺の動きはヴェルツンのスピードを超え、俺の左手は相手の顔へと入っていく。
ヴェルツンの攻撃を避けながら攻撃を撃ち込んでやった。
バゴォォォォオオオオオ……
殴ったあと、ヴェルツンは広い広い運動場の端まで飛んで行った。
「ゴホッ…ゴホッゴホッ…。!!グ…ぞ…ガギィィィイイ!!!」
俺とヴェルツンとのタイマンは、まだ始まったばかりなのだ。
お読みいただきありがとうございます。
今回、魔法を使わなかったですね…
使った気でいたのに、ほんとにただの殴り合いになる可能性が…ないように次の話は書きます。笑




