第11話 ダンジョン攻略 その2
翌日、正門前に2人が立っていた、2人とはもちろんアリスとゼノンである。別段トムが時間にルーズなわけでは無いのだが、時計なんて高価なものが買えない冒険者は大体こんな感じだ
「よーし!それじゃあ出発するか!」
「お前は遅れたことを全く悪びれないのな」
「別に俺が遅いんじゃなくてお前らが早すぎるんだよ。まぁそんなことよりさっさとダンジョンの攻略に行こうぜ」
「今回はダンジョンの攻略ではありませんよ。今回のクエストはダンジョンの下見であって、ダンジョンコアの破壊ではありませんから」
「えっ、そうなの!?」
「はぁ、貴方はちゃんと内容も見ずにクエストを受けたんですか?ここにちゃんと書いてあるでしょう、『此度のダンジョンの危険度、及び害悪を報告すること』って、そもそもダンジョンの攻略なんて3人でできるわけないでしょう」
「まじかー、でも初のダンジョンだし、別にいいや、よし!全員揃ったところで出発しますか!」
「「お前(貴方)を待っていたんだ(です)!!」」
道中モンスターとも出くわずに無事たどり着くことができた。半日で来れたので王都との距離もそこまで離れていないだろう。近くの村からは5kmもないので今日はそこに泊まることになりそうだ
「なんつーか普通の洞窟って感じだな、もっとこうダンジョンっぽいのだと思ってたぜ」
山の中に入っていくと件のダンジョンが見えた、洞窟というよりは洞穴の方が似合うかもしれない
「そもそも私たちはここがダンジョンかどうかを調べるために来ているんですからね。ダンジョンじゃなくてもがっかりしないでくださいよ」
「それは分かるが、小さいダンジョンのうちに潰してた方がいんじゃないか?」
「それが違うのですよ、ゼノン、普通ダンジョンは私たちに害をもたらしますが村や国からすると経済資源にもなりうるのですよ、そこにダンジョンができれば冒険者が来る、冒険者が来れば宿屋ができる、冒険者が泊まれば武器が売れる、といった具合にダンジョンにはいい面もあるんですよ
。ただ全部が全部いいダンジョンではなくて、中には村人を襲うダンジョンや病気を周りに撒き散らすダンジョンもありますから、こうして調査するのはとても重要なんですよ」
「なるほどなー」
「本当に理解できたんですか?まぁいいです、ですからどんなダンジョンが来るか分かりませんから気を引き締めてくださいね」
「おう!」 「ああ」
取り敢えず陣形は俺、アリス、ゼノンの順番だ、それぞれいい緊張感の中ダンジョンを進んでいく、この時点で熊の巣出ないことは分かった、なぜなら異様に涼しいからだ、外は真夏日ほどではないがこの時期特有のジメジメした感じがしていた、だがこのダンジョンは異様に過ごしやすいのだ。この原因が見たことないドラゴンならまだ理解できただろう。だが、そこにあったのは
『ようこそ!ダンジョンへ!!』と可愛い字で書かれたゲートだった




