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第31話 フラグ通りベアトリーチェとエリーヌが来た

ベアトリーチェはベアトリーチェで、受け取り拒否された聖堂は本来マリーのものであるべきと思ってて、建前の範囲内で異教徒を威圧しようとします。

 キッチンでのコーヒーの作法の講義を終えて、OPENの看板を置くためにカウンターに出ると人だかりが出来ていた。先頭にはベアトリーチェとエリーヌ、そして侍従と近衛兵たちがぎっしりと並んでいる。


 そして、マリーが売店カウンターに出るとベアトリーチェが跪き深く頭を垂れ侍従と近衛兵たちもそれに倣いマリーへの礼拝をする。マリーの動向は女王の耳にも入り準備万端で礼拝に向かうだけの時間を確保していたのだ。国の情報能力をナメてはいけない。


 ここはもともと聖堂として聖女マリー・ジェーン・ラスバンへと寄進された建造物で、マリーが受け取り拒否し、みんなのものにしなさいとお触れを出したことにより聖堂ではなく公堂となり聖女信仰のための施設ではなくみんなの施設となったが、みんなのものであるならば当然聖女信仰の信徒たちも排除されることはない。


 いまや実質2人しか聖職者がいない聖女教団が儀式を執り行うことはないし、公堂はそのための場所でないが、信徒たちが自発的に礼拝することを禁じることも出来ない。別にここはマリーのものでもなんでもないのだから。


 第一礼服に身を包んだ女王以下、側近たちやガチの武器こそ携帯してないものの儀仗を持つ屈強な近衛兵たちの圧迫感は充分に他のお客様のご迷惑となる行為だが、礼服であり制服ではないから事件性を感じさせるものではないし彼らがここにいてはいけない理由もないところが流石は政府首脳部のいやらしさだ。


 こんな人たちがいたら、無言の圧力により本来の利用者が入ってこれない。自分がこの場を取り仕切る権限もないし、彼らだってれっきとした()()()()()()でもある。


 こうなったら私が出来ることは一つ。自分がここにいる本来のあり方で振る舞うことだけ。店主としてお客様に愛想振る舞って、おもてなしするだけ。


 そう覚悟を決めたところだけど、ボブは何か意地悪な気持ちを起こしたのだろうか、外に置くための看板を担いで、そこに居る近衛兵団がまるで何も存在しないかのごとく出入り口へと真っ直ぐに向かっていく。普通人が居たら避けていくものだが、そこにどれだけ人が密集していようがお構い無しで、まっすぐにだ。


 ぶつかりおじさんをやって、占有するな、迷惑だと言おうとしてるのだろうか。面倒ごとは避けてほしいのだけど……。と苦笑してたら目の前で起きたことはその予想を斜め上に裏切る事態だった。


 それくらい想定済みですよと言わんばかりに、近衛兵たちはサッと脇にずれ、ボブの進路を確保してしまったのだ。近衛兵の練度恐るべし。

公堂はみんなのものとしなさいというマリーの決定により、聖女信仰もまたみんなの例外では無いという建前で、異教徒たちに負けない人数を連れてきます。

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