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第 2話:森の家で喫茶店営業します

あんぱんとかポットとかハーブに変な勘ぐりは禁止です。普通にほのぼのなんです(汗)

♪カララン


………?!

 「いらっしゃいませ!」


 大自然と一体化した森の中の喫茶店に珍しく客が来た。店内には魔獣避けの薬草の煙が立ちこめて、とってもスモーキー。


 マリーにとって魔獣から身を守り、そこに人が住んでいるというアピールのために始めた形式だけの喫茶店営業であり、実際に客が来ないように縁のある人以外近付けない結界を施していたのにもかかわらずやってくる来客は全く想定外だった。


 お茶は自分が飲むための茶器やあんぱんなどのお菓子は常備してるが、およそ店舗と言えるものではない。形式だけとは言え窓の側にテーブルと椅子が置いてあり、客席らしいものはそれだけだ。しかも窓ガラスもフルスモークで黄ばんでおり外の景色は歪んでよく見えない。


 お客さんを窓際の席に案内し、ポットに癒しのハーブティーを淹れ、あんぱんと一緒に出すと、お客さんは黙ってポットのハーブティーを飲み干し、あんぱんの袋を開き口をつける。


 無愛想といえば無愛想だが、一見のお客さんとは特に話すこともない。お冷やが切れたら注ぎにいく程度のおもてなし。


 流石に、(おそらくニッチ層を狙ってわざとやってると思われる)某喫茶店のようにおしぼりを投げ付け、お冷をガンって置くのは「お客さんに嫌われるぞ」と思うので、ひとつひとつの所作は丁寧に、必要以上の干渉はせずだ。


 レジ横に腰掛けて、溺愛系ラノベを読みつつ、お客のお冷やの残量をチェック。テーブルの上であんぱんの空き袋がゆらゆら揺れている。もう食べ終わってるようだ。お冷やを継ぎに行くとお客から声かけられた。


 「何かランチメニューとかないかな?」


 喫茶店は世を忍ぶ仮の姿だったし、引籠り仕様の結界まで張り巡らしてたので、そういう準備をしてない。冷や汗を垂らしながら何かないか考える。街で購入してきた自分用のカップ麺が山積みになっているが、こちらの国のカップ麺がどんな味するのか想像もつかない。


 「生憎お出しできるようなメニューはありませんが、もしそれでもよろしければカップ麺の類が融通出来ます。」


 「できればスパゲッティ」


 一応山積みのカップ麺の中にスパゲッティもあったので、ゆがいてお湯を捨て、レトルトのパスタソースをまぶして出来上がり。事業用ではないのでコストが嵩むし、カップの捨て場に困る。おいおいそこら辺は解消しなくては。


 ゴミも家庭ごみの範囲を超えると事業ゴミとして費用が請求される。ごみが出なくてコストが掛からないメニューを開発しないと。

客は1人来たら20人は来る。


 聖女を追放になって大好きなお菓子作りでスローライフという計画が音を立てて瓦解していく。


 ゴミを出さないように、自然に還るナチュラルな材料でメニューを開発しなくてはならなくなった。お菓子作りはもともと好きだから大丈夫だけど、ナチュラルでオーガニックな素材というのが経験がない。試行錯誤の日々が続きそうだ。


 幸いにもこの家の裏には麦畑も育ててるし山も近い。野草も豊富なので色々作れるだろう。はじめは言い訳程度の喫茶店だったけれど、これは職業としろという運命の囁きなのかしら。

唐突ですよね。第二話でいきなり営業開始してます。一話と二話の間に巨大な闇がありそうですが、実は何も考えてないんですよね……。特に面白いエピソードとかもないんで、適当な空き家で勝手に始めてるってことで許してください。

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